宮田成華は初V逃すも自己最高3位 次戦の出場権も獲得「自信はだいぶついてきている」
<ヨネックスレディス 最終日◇8日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6339ヤード・パー72>
「悔しいですね」。プロ6年目の宮田成華は晴れやかに答えた。1打リードの単独首位から初優勝を狙ったが、2バーディ・3ボギーの「73」とスコアを落として3位タイ。悲願を達成することはできなかったが、自己最高成績を残し、出場権の無かった次戦「宮里藍 サントリーレディス」の切符をつかめたことには、納得の表情を浮かべた。
2日間で11アンダーと伸ばした。「バーディをいっぱい獲っていかないといけないと思っていた」と最終日もバーディ合戦の主役になるつもりでいた。しかし、2番パー4で3パットのボギー。4番、6番でも落とす展開となった。
優勝した高野愛姫は2組前をプレーしていた。15番を終えて9つ伸ばすなど、独走状態を築いていたが、状況を知ったのはハーフターン後。「焦ることもないですし、1つでも多くバーディを獲って、3位以内を目指すことに切り替えました」。目標を優勝からシフトチェンジしてからは「落ち着いてできた」と、2バーディを奪って3位に入った。
獲得できるポイントも多いが、「直近上位3位以内」の資格で翌週の試合に出場できる“副賞”もある。QTランキング52位の宮田は、次戦の出場権がなかった。あすの主催者推薦選考会(マンデー)にエントリーしていたが、それを回避して出場できるようになった。
2023年「資生堂レディス」以来の最終日首位スタート。「朝は緊張しましたけど、夜も寝られたし、朝ご飯も食べられました。今までの優勝争いと違って過度な緊張はなく、今までよりはフラットに入ることができました」。これまでと違うは精神状態で戦えたという。
初日、2日目と比べてもいつも通りに臨めた。「朝の練習場から変わらなかった。ただ、ほんのちょっとのライン違いや流れだと思います」。グリーン上のひと筋違いなど、わずかの差で優勝への流れをつかめなかったと振り返った。
以前と違う状態で優勝争いできたのは、スイングの意識とギアの変更が大きい。悪いクセが“緩み”だった。「今までは逃がしながら打っていたのですが、つかまえる意識付けをしたら安定しました」と、形や動きではなく意識で変化した。
また今年5月の「ワールドレディスサロンパスカップ」からドライバーをピン『G440』に替えた。「だいぶ飛距離も戻ってきましたし、曲がり幅も減っているのが自信につながって、緩まないように振れている」。
今季のスタッツは、ドライビングディスタンスが244.63ヤードで16位、フェアウェイキープ率は74.7024%で20位。もともと飛距離には定評があったが、昨季のフェアウェイキープ率60.7511%を大きく上回る。飛んで曲がらない指標のトータルドライビングは3位と、安定感を物語っている。
悔しい思いをした1日にはなったが、切り替えた目標は達成できた。「今年1年、状態も安定しています。だいぶ自信もついてきていました。来週も出られますし、優勝、シードを目指して頑張ります」。自身初のトップ3に入り、リランキングを心配する必要もない。次に狙うのは初シード、そして初優勝だ。(文・小高拓)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。