前半戦の天王山! 絶好調の2位栃木Cが首位FC大阪を迎え撃つ。2・3月KONAMI月間MVPの田中パウロ淳一は4戦連発なるか【明治安田J3第11節プレビュー】

5月3日に明治安田J3リーグの第11節の10試合が、全国各地で一斉に開催される。少しずつ勝点にバラつきが出てきたとはいえ、依然、混戦模様のレースから抜け出すためにゴールデンウィークの連戦が大きく影響を与えそうなだけに、どのカードも激戦は必至。5月最初の試合で勝利を挙げ、勢いを付けたいところだ。
今節、最大の注目ゲームとなるのが、2位の栃木シティが首位のFC大阪をホームのCITY FOOTBALL STATIONに迎え撃つ首位決戦。勝点21の栃木C、FC大阪が勝点22と両者の勝点差はわずかに1。栃木Cがホームで勝利を収めて順位をひっくり返すか、それともアウェイのFC大阪が3ポイントを積み上げて突き放すか、前半戦の行方を占う首位攻防戦だ。
今シーズンからJ3に参戦する栃木Cは、現在開幕から8試合負けなし。それも5勝3分と白星が先行しており、J3を席巻している。最大の強みはリーグ2位タイを誇る得点数が示すとおりの高い攻撃力だろう。その中心を担うのが田中パウロ淳一。2月・3月のKONAMI月間MVPに輝いたレフティーは4月に入ってもその勢いをとどめることなく、現在3試合連続ゴール中と絶好調。2週間前の前節・松本山雅FC戦では古巣相手に決勝ゴールを決めるなど、まさにチームをけん引するパフォーマンスを見せている。
大一番となる今節に向けても、開幕から全試合で先発を続ける背番号77からは目が離せない。ゴールはもちろんのこと、そのあとに披露するゴールパフォーマンスも気になるところである。
対するFC大阪は、守備の堅さが特徴で、ここまで2敗を喫しているが、いずれもスコアは0-1。10試合を終えた段階で複数失点を喫したのはわずかに1試合で、チーム全体に浸透する守備力の高さが好調を支えている。
唯一の複数失点となった前節・ザスパ群馬戦は、前半に2点をリードされるまさかの展開。後半に盛り返して一時は同点に追い付くも、アディショナルタイムに勝ち越しゴールを奪われる苦しい内容を強いられた。しかし、首位の底力はすさまじく、90+2分と90+3分に連続で得点。失点から1分後に追い付き、2分後に逆転する“ミラクル”を起こす大逆転勝利を飾った。
今節は“苦手”なアウェイゲーム。2敗したどちらもが敵地での試合だったと考えれば、パワーを必要とされるゲームになるだろうが、持ち前の堅さと粘り強さを発揮し、早くも首位固めといきたい。
また、勝点17で3位の鹿児島ユナイテッドFCと勝点16で8位の奈良クラブの上位対決も好ゲームの予感がする。現在、3位から9位まで2ポイント差に7チームがひしめき合う団子状態にあるだけに、トップ2を追い掛けるためにもライバルとの直接対決で勝点を積み上げたいところ。4位のヴァンラーレ八戸はアスルクラロ沼津、5位のツエーゲン金沢は松本、6位のギラヴァンツ北九州は栃木SC、7位のテゲバジャーロ宮崎は高知ユナイテッドSCと中位以下のチームと対決することもあり、鹿児島と奈良の上位対決が今後のカギを握るゲームになりそうだ。
なお、そのほかのゲームでは、勝点9同士の18位・群馬と19位・FC岐阜や勝点10同士の15位・AC長野パルセイロと16位・SC相模原の対決、最下位・ガイナーレ鳥取と13位・FC琉球、14位・カマタマーレ讃岐と9位・福島ユナイテッドFCのカードが組まれている。
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記事提供元:Lemino ニュース
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