初V一番乗りを目指すルーキーたちの勢いが止まらない “新パター”がハマった吉田鈴「やっぱり一番最初に勝ちたい」
<KKT杯バンテリンレディス 初日◇18日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6565ヤード・パー72>
昨年のプロテストに合格したルーキーたちが、今週も当たり前のように初日のリーダーボードの上位に名を連ねた。3人が並んだトップに荒木優奈、1打差の4位に徳永歩。そして2打差の3アンダー・9位につけた吉田鈴は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」、2戦目の「Vポイント✕SMBCレディス」に続く3度目の一ケタ順位発進に「すごく良かったと思います」とゴルフの内容にも満足感を漂わせた。
この日は同じくプロ1年目で、前週にV争いを演じた中村心、入谷響と同じ組で回った。「心ちゃんは状態がすごくいい感じで、入谷さんには飛距離で置いていかれる。いい意味で2人のことは気にしないようにしました」。上り調子の同期2人に対し、自身は最近2試合はいずれも予選落ち。その原因を初めて経験する連戦による体力的、精神的な疲れと、パッティングの乱れにあると考え、自分なりの処方箋(せん)を施した。
「月曜日はクラブを握らない日にして、トレーニングに充てるようにしました。休みながら体だけは鍛えようと。パッティングは、引っかかるのが気になったので、今週からフェースバランスのパターに替えたら一気によくなりました」
チョイスした新たなパターは昨年発売されたオデッセイの「ジラフビーム#7」。ロングネックが特徴の通称“キリンパター”だ。「少し前に試してみたけど、“カン”という高い音がちょっと気になったので、直してもらったらすごくハマりました」。新パターの効果は絶大で、この日のパット数はプロデビューから15ラウンド目で最少の「25」。6番は3メートル、13番は4メートル、14番はカラーから7メートルのバーディパットを沈め、4番は9メートルのパーパットをねじ込んだ。
3人のルーキーが初日を一ケタ順位でスタートするのは2週連続4度目と、今年の“新鮮力”は粒がそろっている。そのなかから、いつ、誰が抜け出すのか。「もちろん一番がいいし、一番最初に勝ちたい。でも、大事なのは自分のプレーの中にあると思っています」。4度目の挑戦で合格したプロテスト。待たされた分、し烈な初V争いはトップでゴールに飛び込みたい。(文・臼杵孝志)
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