「でも……私は日本酒には嫌な思い出しかない」金蔵との確執は根深く、澄子は過去に囚われ続け……『あらばしり』最終話

『あらばしり』
爽やかな味わいや、ほのかな甘さ、ワイルドで硬派な味わい、それぞれ日本酒の蔵元の性格や歴史を投影し擬人化された日本酒キャラクターたちが登場する『あらばしり』(読売テレビ・日本テレビ系)が映像配信サービス「Lemino(レミノ)」にて独占配信された。訪れる客をそれぞれに合った日本酒で癒していく全話芳醇ストーリーとなっている。
金蔵がプロデュースしようとしていた日本酒は"澄子に届けたかったもの"
約束通り、最後のお客さんとして酒屋を訪れた吟の母親・澄子。店内を見渡すと、父である金蔵との思い出が脳裏に浮かび上がった。お店で開店準備を進める金蔵に駆け寄る幼い澄子は「お父さん、遊ぼうよ」と誘うが、金蔵は「お客さんが来たから」と接客に出向いてしまう。澄子は「やだ、お酒の方にばっかり行かないで」と金蔵を引き留めるが蔑ろにされてしまい、金蔵の後ろ姿を見つめながら悲しそうな顔で「お父さん……」とポツリと呟いた。
来店した澄子に「お待たせしました」と吟は声をかけ、日本酒の酒瓶が並んだ個室に案内し、2人は向かい合う形で座った。少しの沈黙のあと、吟は「じいちゃんとのこと、話してくれてありがとう」と言いながら一歩己を手に取り、グラスにゆっくりと注いだ。吟は続けて「かあちゃんの気持ち、よく分かった」と話し、金蔵は自分にとっては日本酒で人を笑顔にするヒーローだったが、その一方で澄子を苦しめていたことに理解を示し、澄子の前に一歩己のグラスを置いた。
これに澄子は黙ってグラスを持ち上げ、一口味わうと「美味しいね」と微笑を浮かべるが、「でも……私は日本酒には嫌な思い出しかない」と言ってグラスを置いてしまう。澄子と金蔵の確執は根深く、簡単に解決できるようなものではない。しかし吟は諦めず、金蔵が日本酒をプロデュースしようとしていたことを打ち明けた。驚く澄子に吟は日本酒プロデュースの構想が綴られたノートの他にもう一冊、澄子の生まれた時の日記が残されていたといい、金蔵は澄子に届けたい酒を作っていたのだと語った。これを知った澄子はどう感じ、何を想ったのか。そして店の存続やいかに……。
【制作・編集:All About編集部】
記事提供元:Lemino ニュース
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