大宮スタッフ陣にとって因縁深いゲーム。リーグ戦7戦未勝利のFC東京は苦境打破の勝利なるか【2025 JリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦 RB大宮vs FC東京プレビュー】

RB大宮/オリオラ サンデー
4月16日にJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド2回戦の8試合が開催。NACK5スタジアム大宮では、J2のRB大宮アルディージャとJ1のFC東京が激突する。
RB大宮は3月の1回戦で同じくJ2のいわきFCと対戦。リーグ戦から大きくメンバーを入れ替えた中、前半16分に先制され、さらに32分には最終ラインの村上陽介が一発退場するアクシデントに見舞われる窮地に追い込まれたが、そこからチームが底力を発揮する。前半終了間際の40分にオリオラ サンデーのゴールで追い付くと、後半に一度は突き放されながら89分に浦上仁騎が起死回生の同点ゴールをねじ込んで延長戦にもち込んだ。その延長戦では1点ずつを取り合い、勝負はPK戦に突入。最後は8人目のキッカーとなった安光将作が決めて激闘を制した。
おそらくこの一戦もリーグ戦ではあまり多くの出場機会を得られていない選手たちがピッチに立つことが濃厚だが、J1クラブと戦えるのは貴重な機会。ホームのサポーターの応援を背に勝利をつかみたいところだ。
そして何より長澤徹監督にとっては、思い出深い古巣との対戦となる。指導者としての長いキャリアをFC東京で過ごし、アカデミーやトップチームで監督やコーチを歴任。今季、ヨーロッパでの挑戦を終えてFC東京に帰ってきた橋本拳人はまさにジュニアユース時代の教え子で、それ以外にも指導した経験を持つ選手たちが多く在籍する。喜名哲裕ヘッドコーチや戸田光洋コーチも現役時代にFC東京での在籍経験があり、何より原博実社長はFC東京を2004年の同大会(当時はヤマザキナビスコカップ)でクラブ初タイトルに導いた指揮官でもある。RB大宮のスタッフ陣からすれば、絶対に負けたくないゲームとなるだろう。
一方、FC東京はJ3の奈良クラブと対戦した1stラウンド1回戦で大苦戦を強いられた。地力では大きな差があるはずも、なかなかゲームの主導権を握れずに失点してもおかしくないピンチを何度も招いた。それでも相手のシュート精度やラストパスの質に助けられて何とか無失点でしのぎ、後半アディショナルタイムにPKを獲得。これを安斎颯馬が落ち着いて蹴り込み、土段場で勝利を手繰り寄せた。
ただ、この勝利を挙げて以降のFC東京は公式戦では勝ちがなく、リーグ戦の結果だけを見ると2月26日の明治安田J1第3節・名古屋グランパス戦で勝利して以降、白星から見放されている状況にある。まさに苦しい状態にあると言っていい。
そんな状況下で迎えるカップ戦。結果がすべての一発勝負は、状況を打破するための絶好の機会となる。こちらもリーグ戦の戦いからメンバーを大幅に入れ替えて戦う可能性も考えられるが、タレントは十分にそろっており、今後のシーズンを見据えても、流れをガラリと変えるようなラッキーボーイの出現が待たれる。
両者の公式戦での対戦は2017シーズン以来、8年ぶりとなる。RB大宮が下剋上を果たすか、それともFC東京が意地を見せるか。注目のゲームは19時にキックオフを迎える。
【制作・編集:Blue Star Productions】
記事提供元:Lemino ニュース
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