雨中のPOでガタが来た!? 河本結は“10年モノ”UTに別れの予感「さすがに限界」
<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日◇13日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6585ヤード・パー72>
『69』のラウンドで追いついた河本結は4ホールに及ぶプレーオフを戦い抜いたものの、一歩及ばず。トータル9アンダーの2位タイに終わった。18番で行われたプレーオフでは毎回2打目に4番ユーティリティ(以下4U)を使用。「10年ぐらい使っているので溝が擦り減って、雨だとフライヤーするんですよ。そのフライヤーとの戦いでした」。すでにメーカーにも在庫がない廃盤モデル。ラウンド後は早くも代役探しをスタートさせた。
望外の優勝争いだった。「ショットの調子が良くなくて、今週トレーナーさんから新しいヒントをもらって、試合中スイングのことを考えることはあまりないんですけど、それをやり抜くことだけを考えていました」。成績的にはトップ10を目指すぐらいの気持ちだったが、スイング修正の成果は想像以上に早く出た。
新スイングは「下半身はカット、上半身はドロー」のイメージ。これまではカットが強くなり過ぎ、時折「左ラフに打ち出して、右のラフに行くぐらい」のスライスが出るのが悩みだったが、このイメージで持ち球のフェードが安定して出るようになったという。優勝には届かなかったが「これを続けていけば無敵になれるなという自信がわきました」と手応えを口にした。
一方で問題となったのは溝が擦り減った4Uだ。「正規のラウンドでも何度か使う場面があったので今日は6回ぐらい打ちました。雨の中で上手くいっていたのはラッキーだったなと思います」。使い慣れたクラブで、晴れていれば、大きな武器になるからこそ使い続けているが、このコンディションには不向き。「さすがに限界。(クラブを替える)きっかけになったかなと思います」と話した。
まずは同じキャロウェイ『XR OSユーティリティー』の中古探し。早速、メーカーの担当者がフリマアプリで見つけてくれたという。「まだ本物なのかも分からないし、届いてみないと…」。これまでも、新モデルのテストは行っており、そちらも継続していく。ちなみに3番UTも同じモデルで“10年選手”だが、こちらは4Uに比べて、使用頻度が少ないため、もう少し現役を続けられそうだ。
このところショットの調子が悪かったとしながらも、これで4試合連続のトップ10入りとなり、メルセデスランキングも4位に浮上。「今年は全米(女子オープン)に照準を合わせているんで、見ていてください」。出場資格は世界ランキング75位以内(3月24日付)のカテゴリーで獲得済み。その時には見つかっているであろう新たな4Uと、新たなスイングで世界の舞台に挑戦する。(文・田中宏治)
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