カーナビにCD/DVDドライブは不要? クルマでCD以外の手段で音楽を楽しむには?
かつて車内で流す音楽と言えば、「CD」が主流でした。しかし近年のオーディオ一体型カーナビにはCD/DVDドライブが搭載されていないケースが増えています。
またそもそも「CDで音楽を聴く」機会自体が減っている方もいるでしょう。たとえば筆者のクルマのカーナビにはCD/DVDドライブがあるものの、実際にはスマホとオーディオをBluetoothで繋ぎ、YouTube Musicを再生して楽しんでいます。
「カーナビにCDドライブは不要」というのは、今後のクルマの常識になってしまうのでしょうか?今回はカーナビからCD/DVDドライブが減少している理由と、クルマでのCD以外の音楽再生方法について詳しくご紹介します。
カーナビからCD/DVDドライブが消えた理由
カーナビからCDやDVDドライブが姿を消しつつある背景には、まずは技術の進化とユーザーのニーズの変化があります。CDの売り上げが年々減少し、代わりに音楽配信サービスの利用者が増加していることは事実。CDそのものを所持していないという人も、若年層では少なくありません。

こうした「CDドライブへのニーズの低下」はメーカー側にとっても一定のメリットがあるものです。ドライブの非搭載には以下のようなメリットがあるためです。
・システムの軽量化と省スペース化
・故障リスクの低減
・コストダウンによる価格競争力向上
近年は「カーナビ」ではなく「ディスプレイオーディオ」を搭載した自動車も増えており、CD/DVDに代表される光学ドライブは急速にクルマにおいての存在感を失いつつあると言えるでしょう。
カーナビにCD/DVDドライブは「不要」とまでは言えないかもしれませんが、すでに代替策が十二分に充実しており、メーカーにとっては故障リスクの低減やコストダウンのメリットの方が搭載メリットを上回っている状況だと言えるかもしれません。
クルマでCD以外の手段で音楽を楽しむには?
クルマにCDドライブがなくても、高音質で音楽を楽しめる方法はすでに多数存在します。大まかに各手段のメリット・デメリットは以下の通りです。

とはいえ、各接続方法になじみがない方もいるでしょう。もう少し具体的に見ていきましょう。なおこれらの接続手段の解説に目を通してもピンと来ない場合は、手元のCDをリッピングしたうえでそのMP3ファイルをUSBメモリに移し、車載のUSBポートに差し込んで車内で再生するのがもっともシンプルな解決策となるかもしれません。
1. Bluetooth接続(もっとも手軽なワイヤレス方式)

スマートフォンとカーナビを無線で接続する方法です。最新のカーナビでは自動ペアリング機能を搭載しており、一度設定すればクルマに乗るたびに自動接続されます。
メリットはワイヤレスで手軽に接続できること。また、通話機能を備えている場合、運転しながらでも電話することができます。
一方、バッテリー消費が大きくなるので、スマホ側のバッテリー残量には注意が必要。また、混雑した場所では接続が不安定になることもあります。
2. USBケーブル接続

USBケーブルでスマホやiPodなどデジタルオーディオプレーヤーを直接接続する方法です。デジタル信号を直接伝送する接続方法に該当し、比較的高音質での再生を実現しやすくなっています。
Bluetoothと違い、電波状況に影響されないので再生環境が安定しています。また、充電に対応しているケーブルを使えば音楽を再生しながらスマホを再生することもできます。
しかし、もちろんケーブルが必要な点がデメリット。また、スマホやカーナビによっては専用アプリが必要になることもあります。
3. AUXケーブル接続(旧式車両でも安心)

3.5mmステレオミニジャックを使用したアナログ接続です。いわば「定番」のアナログ接続であり、ほとんどの車載オーディオで利用可能です。
対応機器がもっとも多く、接続が簡単な点がメリット。また、信号劣化も少ないでしょう。
一方、音量調整が難しかったり、ノイズが乗りやすい点はデメリットです。
4. FMトランスミッター(旧車対応)

Bluetooth非対応の旧車でも使える方法です。スマホの音楽をFM電波に変換し、カーラジオで受信します。
FMトランスミッターはどんな旧車でも利用可能で、取り付けが簡単です。しかし、ここまでご紹介してきた方法の中でももっとも音質が劣化しやすく、周波数調整が必要となってしまいます。
5. ワイヤレススピーカー(簡易的な解決策)
車内に持ち込めるBluetoothスピーカーを使用する方法です。カーナビ連携はできませんが、手軽に音楽を楽しめます。
リッピングした音源を入れたUSBメモリをポートに差し込むのもおすすめ
これまで紹介してきた方法が「いまいちピンと来ない」場合、CDをリッピングしてMP3ファイルをUSBメモリに移し、そのUSBメモリから音楽を聴く方法が最適な場合もあります(※カーナビにUSBポートがあることが前提です。)

この方法のメリットは、スマートフォンを接続する必要がなく、バッテリー消費を気にせずに済む点です。また、大容量のUSBメモリを使えば数百枚分のCDデータを一つのメディアに収められるため、車内がCDで散らかることもありません。
音質面でも劣化が少なく、オリジナルCDに近い音を楽しめ、フォルダ分けをしっかり行っておけば、アーティストやアルバム単位での選曲も簡単になります。
※サムネイル画像(Image:Everyonephoto Studio / Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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