証券会社の営業からアナウンサーに!異例の経歴、嶺 百花アナウンサーがテレビ東京を志した理由
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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「テレ東プラス」では、2024年にキャリア採用で入社した嶺 百花(みね ももか)アナウンサーを取材。
学生時代にお天気キャスターとして活躍し、卒業後は証券会社に入社。その後、テレビ東京に中途入社した嶺アナに、これまでの歩みや仕事への思いを聞きました。
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今、乗り越えようとしている壁は、後になれば自分を守る盾になる
――はつらつとした笑顔がステキです。アナウンサーを目指そうと思ったのはいつ頃ですか?
「本格的に目指し始めたのは中学2年生でしたが、最初に憧れを抱いたのは小学生の頃です。
双子の弟がいて、寝る前によく本の読み合いっこをしていましたが、その感覚で学校で音読をしたところ、先生から『アナウンサーみたいだね』と言ってもらえました。それがすごくうれしくて、まだ漠然とではありましたが、『アナウンサーになりたい』と思いました」
――お天気キャスター卒業後、証券会社で飛び込み営業をされていたそうですね。アナウンサーとは全く異なる職業ですが、その道を選んだ理由を教えてください。
「ガッツを身につけたいと思いました。実際、1日に50件ほど飛び込み営業をしても、1件も会ってもらえないこともある厳しい世界でした。
バックオフィスでは、毎朝4時に起きて日本経済新聞を読み、『Newsモーニングサテライト』を見て市況やおすすめ銘柄を分析し、朝会で発表していました。精神的にも鍛えられましたし、アナウンサーになった今も新聞を読む習慣が続いているので、良い経験だったと思います」
――営業の際には、自作の巻物を使われていたそうですね。
「1メートルほどの巻物に、自分の生い立ちや証券会社を志望した理由、お客様への思いなどを筆ペンで細かく書いて、一巻仕上げるのに1時間以上かかりました。
同じ訪問先に5回通っても会ってもらえないこともありましたし、雨の日や寒い日に1時間以上待つこともあったので、『わずか数秒でも印象に残りたい』という思いでインパクトのある巻物にしました。かなり迫力があったようで、お客様に『これは果し状!?』と言われたこともありました(笑)」
――以前、「伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評」に出演した際、「新卒で局アナになれると思っていた」と打ち明けた嶺アナ。一度、夢を諦めることになりましたが、心が折れそうになったことは?
「お天気キャスターを辞めると決めた時、最後のロケは食事も喉を通らないほど落ち込みました。証券会社で働き始めてからも仕事の大変さを痛感し、"自分には向いていないのでは"と思うこともありました。
でもそんな時、母が『即今只今』という言葉を教えてくれたんです。"過去を悔やまず、未来を心配しすぎず、今できることを精一杯頑張りなさい"という意味で、母は『今乗り越えようとしている壁は、後になれば自分を守る盾になるんだよ』と励ましてくれました。
この言葉のおかげで前を向くことができましたし、“一つの言葉がこれほどまでに人の背中を押すんだ"と実感しました。アナウンサーは、まさにその言葉を伝える仕事。このお仕事の大切さを強く感じています」

――テレビ東京への入社が決まった時、ご家族の反応はいかがでしたか。
「採用の電話を受けている最中に、母は『良かった!』とハグしてくれました。その後は父も加わり、涙を流しながら3人で抱き合ったのを覚えています。
もう一度アナウンサーを目指すと決めた私を応援してくれていたので、心から喜んでくれましたし、両親に支えてもらったおかげだと感じています」
――採用試験の際、特に意識したポイントは?
「等身大の自分を見せることを心がけました。アナウンサーの採用試験はきれいめな服装で受ける方が多い印象ですが、私は無地の白Tシャツで行きました。特に狙ったわけではなく、証券会社時代にいつも着ていた服だったんです。
面接では、アナウンサーになりたい気持ちがこみ上げて泣いてしまい、“白Tシャツを着て大泣きする人”という不思議な状況に。ただ、ありのままの自分を見せることができたと思います」
――新卒での就活時とキャリア採用時で、心境に違いはありましたか?
「全然違いました。実は重要な場面では、“完璧に見せたい、自分の弱点を隠したい”と思ってしまうタイプなんです。でも、証券会社での経験を通じて、"ありのままの自分を知っていただかなければ、お客様から仕事を任せてもらえない"と考えるようになりました。
証券会社では何十年という契約をすることになるので、取り繕った姿では信頼を得られないと学びました。
遠回りしたからこそ、いろいろな景色を見ることができましたし、それが自分にとって大きな財産になったと思います」
――実際に入社して、率直な感想は?
「証券会社時代はスーツ中心でしたし、そこまでおしゃれに敏感なタイプではないので、毎日の服装選びに苦戦しています。効率重視の性格なので、最近は3パターンの服装を制服のように着回し、それにスニーカーとリュックを合わせるのが基本スタイルです」
――今、プライベートで一番楽しいことは?
「餃子が大好きで、山手線の各駅ごとにおいしい餃子屋さんを巡り、全駅制覇しました。最初はいろいろなお店を巡るだけでしたが、"せっかくならコンプリートしたい!"と思い立ち、餃子仲間と2人で挑戦しました。次は、テレビ東京(六本木一丁目駅)がある南北線の餃子制覇を目指したいです」

「また、大学時代はゴルフ部に所属していたこともあり、最近は打ちっぱなしに通っています。ゴルフ番組では自分で打つこともありますし、水原恵理アナウンサーを中心に『テレ東アナウンスゴルフ部』でラウンドに行く機会もあるので、皆さんをお待たせしないように腕を磨かないといけないなと。ストレス発散にもなりますし楽しいので、これからも続けていきたいです」

――最後に、アナウンサーとしての目標を聞かせてください。
「信頼関係を大切にできるアナウンサーになりたいです。番組は一人で成り立つものではなく、チームで作り上げていくもの。だからこそ、さまざまなことにアンテナを張り、スタッフの皆様はもちろん、視聴者の皆様からも信頼していただけるような存在になりたいです。
経済に興味があるので、いつかは『Newsモーニングサテライト』や『ワールドビジネスサテライト(WBS)』を担当してみたいです。スポーツやバラエティーなど幅広い分野にも挑戦して、どんな場面でも全力で取り組んでいきたいです」
【同期・山本倖千恵アナウンサーへ一言】

「同期でありながら、アナウンサーとしては先輩なので、私にとって“アナウンス部のお姉ちゃん”のような存在です。
以前、仕事がうまくいかなかったことを相談したら、先輩として的確なアドバイスをくれて、自分なりの改善点を見つけることができました。自分では気づけないことを学べるので、中途採用でサッチーさんと一緒に入社できて本当に良かったと感謝しています。食堂で一緒にご飯を食べるのも楽しみなので、これからもよろしくお願いします!」
【嶺 百花アナウンサー プロフィール】
2000年7月4日生まれ。東京都出身。2024年、テレビ東京に入社。
「ワールドビジネスサテライト(WBS)」(月曜~木曜 夜10時 金曜 夜11時)内「トレンドたまご」(※嶺アナは木曜、火曜、水曜は不定期)、「スポーツリアライブ~SPORTS&Real&Live~」(月曜~木曜 夜11時55分/金曜 夜11時58分/土曜 夜10時30分/日曜 夜10時54分 ※嶺アナは月曜担当)、「RACING LABO SUPER GT+KYOJO」(土曜深夜24時)などを担当している。
(取材・文/nakamura omame)
記事提供元:テレ東プラス
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