スランプに陥った柔道女子金メダル・角田夏実を救った一言とは……?『NumberTV』#9

『NumberTV』#9
NTTドコモの映像配信サービス「Lemino(レミノ)」では、さまざまなジャンルのトップアスリートを招き、彼らの競技人生における「最大の挫折」の真実に迫る『NumberTV』を配信している。その時何を感じ、どう壁を乗り越えたのか。選手本人が当時の写真と向き合いながら、復活までの道のりを明かす本格ドキュメンタリーだ。#9では、柔道選手の角田夏実の真実に迫る。
スランプに陥った柔道女子金メダル・角田夏実を救ったのはコーチの一言
パリオリンピック柔道女子48kg級で、巴投げと関節技を武器に金メダルを獲得した角田夏実。彼女は2017年に25歳で世界選手権銀メダルを獲得し、一躍柔道界で注目される存在となったが、その直後、挫折地点が待っていた。
角田は銀メダル獲得後に極度のスランプに陥り、結果を残せずにいた。当時について「自分が自分じゃなくなっちゃうような柔道しかできなくて、本当に嫌でしたね」と振り返る。「世界で銀メダルを取る人はどういう柔道をするとか、じゃあどんだけ強いんだろうっていう風に見られてるんじゃないかっていうのがどこの練習に行っても感じちゃって。私そんなに強い選手じゃないのにがっかりされたらどうしようとか」と強いプレッシャーを感じていたことを打ち明け、「どういう柔道をしていいのか分からなくなってしまいましたね」と語った角田。そして、「こんな柔道やってるんだったら、もうやらない方がいいかなって思いました」と柔道を引退することも考えたと言う。
しかし、そんな角田を柔道部のコーチである今井優子が支えた。世界選手権からおよそ半年後に行われたグランドスラム・パリの試合で、今井コーチの言葉に救われたそうだ。「この試合思いっきりやって結果関係なく思いっきり自分の好きなように試合して、別に負けたっていいじゃんっていうのを言ってくれて」という今井コーチの言葉を振り返り、「それでもう思いっきり結果も関係なく負けても楽しい柔道をやるっていうのを決めて」と勝敗よりも柔道を楽しむことを大切にしたと語った。
「負けても思いっきり自分の柔道をしてぶつかって、それで負けた時ってすがすがしい気持ちだったんですね」と、負けても気持ちは上を向いていたことを明かした角田。「そこから、じゃあ今度はどうやって自分の柔道を改良していったら勝てるかなっていうところに戻って、練習が楽しくなって。そこからはやっていけましたね」と、スランプを脱することができた経緯について語った。
【制作・編集:All About編集部】
記事提供元:Lemino ニュース
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