ニューヨークの観光客向け大型レストラン 従業員全員に売上金盗難の疑い 「ラ・コシーナ/厨房」公開決定

第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で上映された、ルーニー・マーラ出演の映画「ラ・コシーナ/厨房」が、2025年6月13日より劇場公開されることが決まった。
「ラ・コシーナ/厨房」の舞台は、スタッフの多くが移民で構成された、ニューヨークの観光客向け大型レストラン「ザ・グリル」。「ザ・グリル」の厨房の、いつも通り目の回るような忙しい朝。店の従業員たち全員に売上金盗難の疑いがかけられる。加えて次々に新しいトラブルが勃発し、料理人やウェイトレスたちのストレスはピークに達する。
原作は、イギリスの劇作家アーノルド・ウェスカーが書いた1959年初演の戯曲「調理場」。日本でも2005年に蜷川幸雄の演出により「キッチン KITCHEN」として上演された。映画化は本作が2度目となる。本作では、舞台をニューヨークの観光客向けレストランに移し、先進的な街とレストランで働きながらアメリカン・ドリームを求めて滞在する移民たちの対比が、全編ほぼモノクロームで描かれている。さまざまなルーツを持つ彼ら/彼女らが働くブラックな職場は、文化や政治の違いと資本主義が作り上げた格差ループから抜けられない人々がひしめき合う、世界の縮図のようにもなっている。
「ザ・グリル」の料理人のひとりでメキシコ移民である主人公ペドロを演じるのは、「コップ・ムービー」「巣窟の祭典」などのラウル・ブリオネス。トラブルメーカーで大人になりきれないが、料理の腕は一級という魅力的な人物像を熱演している。彼の恋人で秘密を抱えるアメリカ人のウェイトレス・ジュリアを演じるのはルーニー・マーラ。2人のロマンチックだが訳ありのラブストーリーが、大混乱を極める厨房での一日のゆくえと絡み合っていく。監督・脚本を務めたのは、「コップ・ムービー」などのアロンソ・ルイスパラシオス。

【作品情報】
ラ・コシーナ/厨房
2025年6月13日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
配給:SUNDAE
© COPYRIGHT ZONA CERO CINE 2023
記事提供元:映画スクエア
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