実は満身創痍の岩井千怜 シェブロン出場権の獲得滑り込みへ「ランキングを1つ上げられれば」
<Vポイント×SMBCレディス 2日目◇22日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>
岩井千怜にとって、今週は大事な一週間でもある。現在の世界ランキングは41位。大会終了後に更新されるランキングで40位以内に入れば、海外メジャー「シェブロン選手権」(4月24日開幕、米テキサス州、ザ・クラブ at カールトン・ウッズ)の出場権を得られるからだ。
2週前に行われた国内開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で連覇を果たしたことで、52位からのランキングアップにも成功していた。「(シェブロンへの意識は)今週が始まる前からありました。ランキングを1つ上げられればいいなと思うけど、上がってみての結果なので、ベストを尽くすだけですね」。もちろん、この出場資格を逃しても、ほかのカテゴリーで出られるチャンスはある。ただ、「ここで決めたいな、っていう思いがやっぱり強い」というのがいまの心境だ。
試算してみれば、トップ5フィニッシュが目安になってきそうだが、2日目を終えてトータルイーブンパー・15位タイ。現在の4位タイグループがトータル3アンダーと、その順位も見える位置につけて最終日へと入る。2022年に「日本女子オープン」が開催されたメジャーコースで「74」、「70」をマークしているが、実は、大きな心配事がある。
「“死んじゃうのかな”って一瞬思っちゃったくらいきつくて。でも回れるくらいまで回復しました」。月曜日の夜におう吐や痺れなどの症状が急に出て、救急車で緊急搬送された。点滴などの治療を経て自宅で安静に過ごし、熱が続いたことから、火曜日には前夜祭の欠席を余儀なくされていた。
本調子とはいかないものの、木曜日に18ホールの練習ラウンドを敢行。そしてこの2日間も、なんとかプレーすることができている。「きのうときょうのゴルフを考えると、今週は自分のペースで回りたいな、っていう思いです」。フィーリングを確かめながらプレーすることで精いっぱいだ。
もどかしさも感じながらではあるが、自分の持つ力をしっかりと発揮したい。「あしたはきょう以上が出せるように」。満身創痍のなかで上位フィニッシュ、そして今季メジャー初戦出場権の獲得滑り込みを見据えている。(文・笠井あかり)
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