AppleマップとGoogleマップ、どっちが優秀？ 使い勝手を徹底レビュー

徒歩での目的地の検索はもちろん、カーナビ代わりとしての利用も定着しつつある「マップアプリ」。特にAppleマップとGoogleマップは最も広く使われている二大アプリと言えるでしょう。どちらも無料で利用できますが、実は機能や特徴には大きな違いがあります。 （画像はスマホライフPLUS編集部で作成） 双方とも基本機能は高い水準を維持していますが、比べてみると実は微妙な違いがあります。そこで、この記事では利用シーンから両アプリを比較しました。ルート検索性能などさまざまな点から「どちらが優れたマップアプリか」比較してみましょう。 ルート検索性能の違い まずは「ルート検索性能」の違いです。まずはAppleマップの「良い点」から見ていきましょう。 （画像は「Appleマップ」より引用） Appleマップで車を使用した場合のルート検索をすると、ルートの候補として3パターンを提示してくれます。またAppleマップは、ナビゲーション中の指示が「次の信号を過ぎて右折」など具体的で、車線案内も3D表示で直感的です。Siriとの連携がスムーズで、ハンズフリー操作に優れています。 ただしこれらは「良い点」です。Googleマップと比較した際の悪い点としては「ストリートビューがない」「所要時間がないルートが案内される」ことです。 （画像は「Googleマップ」より引用） Googleマップの良い点はルート候補を比較する際に、各道順ごとにストリートビューで現地の様子が確認できるところ。Appleマップも、テキストで道順が記載されていますが、圧倒的にイメージが湧きやすいのはGoogleマップ。知らない土地でも安心してルートを選ぶことができます。さらにAppleマップよりもGoogleマップの方が、所要時間が短いルートを提案してくれるのもポイントです。 では、なぜGoogleマップの方が「効率的なルート検索」ができるのでしょうか。その理由はリアルタイム交通情報の提供に優れているからです。特筆すべきは渋滞情報の精度であり、渋滞している区間が赤く表示され、精度も正確です。 複数経由地の追加も可能で、長距離移動時の柔軟性が高く「マップアプリのデファクトスタンダード」と言える高品質かつ安定した検索性能があると言えます。 Appleマップも悪くはないものの、基本的に検索性能の面ではGoogleマップを選ぶのが「無難」であるとは言えるでしょう。 UIと操作性の違い UIの面では、総じてAppleマップはシンプルで直感的なデザインで、地図上が「情報過多」である印象はあまりないと言えます。 一方で「操作性」の面では微妙に「気が利いていない」印象もあります。 たとえばAppleマップは基本的に「マップで検索した場所」を目的地として、現在地からのルート検索を行います。検索した地点を出発地点としてルート検索したい場合には、改めて出発地と目的地を入力する必要があり手間がかかります。 画像は「Appleマップ」と「Googleマップ」で撮影 その点、Googleマップも同様にマップで検索した場所を目的地としてルート検索を行いますが、出発地と目的地の入れ替えがワンタップで完了します。そのため、改めて入力する手間が省けるため便利です。 一方でGoogleマップのUIは好みも分かれるでしょう。同アプリは「飲食店や施設の総合的な口コミサービス」としての一面があるため、極めて多機能な反面で「情報過多」でもあります。画面上にボタンやツールバーが多く、単純な「マップ」としては鬱陶しさを感じることもあるでしょう。 汎用的なマップアプリを選ぶならばGoogleマップの方がUIの面でもおすすめですが、運転中や移動中に見るマップアプリに「シンプルさ」を求める方や、ごちゃごちゃとした表示がお好きではない方はAppleマップの方が良いでしょう。 互換性と利用範囲、エコシステムの違い （画像はスマホライフPLUS編集部撮影） Googleマップは、iOS、Android、Mac、Windowsなど多様なプラットフォームで利用可能です。オフラインマップ機能も充実し、データ通信なしでのナビゲーションが可能です。 一方で、基本的にAppleマップはApple製品（iPhone、iPad、Macなど）におけるナビゲーションに限定されます。Androidユーザーやクロスプラットフォーム利用には不向きです。 プライバシーとデータ管理 Appleマップは、検索データや位置情報をデバイス内にローカル保存し、パーソナライズされたデータの収集を最小限に抑えます。iCloudバックアップ時以外はデータ共有されないため、プライバシー重視のユーザーに適しています。一方、Googleマップは、ユーザーの行動データを収集し、レストランや旅行先の提案に活用します。利便性と引き換えにデータ収集が行われるため、プライバシーを重視するユーザーには不向きかもしれません。 Appleマップがおすすめの人 Appleマップは、iPhone、iPad、Mac、Apple Watchなど、Apple製品との連携がシームレスに行える点が最大のメリット。Apple製品との連携を重視するユーザーには特におすすめです。また、検索性能や精度、周辺の施設情報などの機能性よりも直感的で使いやすいシンプルなインターフェースを好むユーザーにはおすすめの設計となっています。また、位置情報や検索履歴を勝手に活用されたくない、というプライバシー重視のユーザーにも適していると言えるでしょう。 Googleマップがおすすめの人 Googleマップは豊富な情報量と検索機能が最大のメリットです。ストリートビューや店舗、施設、交通機関などの検索機能が充実しており、目的地の情報や経路を素早く見つけられるだけでなく、交通状況や公共交通機関の運行状況などをリアルタイムで確認できます。利便性と引き換えにデータ収集が発生しますが、気にならないユーザーにはおすすめです。 ※サムネイル画像（Image:Shutterstock.com）※画像は一部編集部で加工しています