“伝説の12弦ギタリスト”レッド・ベリーの真実に迫るドキュメンタリー 「ロックの礎を築いた男」公開決定

”伝説の12弦ギタリスト”と称されたレッド・ベリーの真実に迫る音楽ドキュメンタリー映画「ロックの礎を築いた男:レッド・ベリー ビートルズとボブ・ディランの原点」が、2025年5月23日より劇場公開されることが決まった。
1888年、開拓が始まったばかりのルイジアナでは珍しい、核家族の一人っ子として生まれ育ったハディ・レッドベターことレッド・ベリーは、早くからギターを学び、10代の頃から出入りしていたシュリーブポートの赤線地区ファニン・ストリートで演奏していたという。ダンスパーティでは人気者で、女性にモテたことから多くの男たちから反感を買い、トラブルに巻き込まれることもしばしばだった。
初めて刑務所に収監されたときは脱獄に成功したが、2度目はナイフを持って追いかけてくる男を拳銃で殺した罪でテキサス刑務所に投獄。しかし、パット・ネフ知事にささげた曲が気に入られ、35年の刑だったが2年で釈放された。その後、アンゴラ刑務所にも収監され、そこで民族音学者ジョン&アラン・ローマックス親子と出会う。アメリカン・ブラック・ソングのルーツを探していた彼らはレッド・ベリーの音楽性に魅了され、O・K・アレン知事に恩赦を求める歌を録音するなど陳情に協力、レッド・ベリーは再び釈放された。
以降、レッド・ベリーはローマックス親子の歌の収集・録音の手伝いを申し出て、刑務所ツアーなどのアシスタントとして参加。その後、ニューヨークへ移住し、ローマックスによって世界に紹介されたレッド・ベリーの音楽は観客を熱狂させた。レッドベリーは、当時のアメリカの黒人に「自分がいる場所から抜け出せる」と見本を示した。1949年に61歳で亡くなったあとも、彼の曲は多くのミュージシャンによってカバーされ、新たな音楽が生まれ続けている。
オデッタ、ピート・シーガー、ハリー・ベラフォンテ、B・B・キング、ジョーン・バエズといったそうそうたるミュージシャンが出演するほか、レッド・ベリーの姪クイーン・”タイニー”・ロビンソンや、レッド・ベリーを有名にした民族音楽学者ジョン・ローマックスの息子アランの証言などで彼の波乱に満ちた人生がつづられる。加えて、”伝説の12弦ギタリスト”と称されたレッド・ベリーの演奏風景、魅惑的な歌声を保存したアーカイブ映像、写真などを多数収録。ポール・マッカートニーがカバーする模様も収められている。

【作品情報】
ロックの礎を築いた男:レッド・ベリー ビートルズとボブ・ディランの原点
2025年5月23日(金)より池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他全国順次公開
配給:NEGA
©2024 House of Lead Belly
記事提供元:映画スクエア
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。