日大女子ゴルフ部がUCLAの招待試合に初出場 エース・市村杏が6位入賞「日本で頑張って、海外に挑戦できたら」
2月24〜25日、ロサンゼルス郊外のバレンシアCCで開催された「ブルインウェーブ・インビテーショナル」に日大女子ゴルフ部が初出場。UCLA、ペッパーダイン大、アリゾナ大、UCバークレー大など12校が参戦、1チーム5人で2日間、3ラウンドをプレーしチーム戦と個人戦が繰り広げられた。
個人戦ではエースの市村杏(3年生)が上がりの2ホールで連続バーディ。「74」、「74」、「72」で回りトータル4オーバー、堂々の6位に入った。「トップ10にどうしても入りたかった。最後はバーディしか見ていなかった」と粘りを発揮。チーム戦をともに戦った松永七海、山本瑠奈、西澤香那、倉持凪のチームメイトに祝福を受けると満面の笑みだった。
同大会は2010年からUCLAが全米、及び世界の女子ゴルフ部を招待し開催、歴代優勝者にはダニエル・カン、リリア・ブ(ともに米国)とメジャーチャンピオンを輩出している。
今回、日大の女子ゴルフ部が海外遠征に至ったのは、日本大学ゴルフ部の和田光司監督、東北福祉大の阿部靖彦監督らが中心となり、大学ゴルフの国際交流の推進を目的に設立された「全日本大学ゴルフスーパーリーグ」(現在は18大学が加盟)の存在がある。一昨年から米国のGCAA(ゴルフコーチズ・アソシエーション・オブ・アメリカ)の協力を得て、日本から米国で開催される大学生の試合へ参戦することに注力してきた。
この度はUCLAのコーチから日本チームへ招待をうけ、遠征が実現したのだという。過去には日米大学対抗やトピーカップなどが開催され、学生が海外を知る機会があった。
日大出身で、米PGAツアーで3勝を挙げたパイオニア・丸山茂樹は「大学生だった時、アリゾナ州立大から招待を受けてアリゾナに行った」のだという。そこで会ったのがフィル・ミケルソン(米国)。「フィルのアプローチの技、うまさを見て衝撃を受けた。自分ももっともっと磨けるところがあると思った」と当時を振り返った。その後世界で戦ったときには“小技の名手”としてその名を知られる存在に。当時の海外遠征が丸山茂樹の原点となっている。
初の大学遠征を終えた市村は「みんな上手…。飛ぶし、みんな体ができあがっている。磨きたいところはアプローチとバンカーショット、そこは絶対やりたい。海外の選手はバンカーからもスピンがかかる。私のは全然ダメ、練習します」と話すと、「日本で頑張って、海外に挑戦できたら」と瞳を輝かせた。
同行した和田監督は「少しでも世界を見る機会を作ることができれば」と選手の背中を押し続ける。未来のメジャーチャンピオンが誕生するかもしれない。3月にはカリフォルニア州ナパバレーで、今度は男子の「ブリヂストン・カレッジインビテーショナル」が開催。日本からも参戦が予定されている。(文・武川玲子=米国在住)
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