海女さんに憧れるZ世代女子が大奮闘!伝説のプロに質問攻めの後、まさかの結末が…:YOUは何しに日本へ?
日本を訪れる外国人たちを、空港で勝手に出迎えアポなしインタビュー!そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(月曜夜6時25分)。
今回のテーマは、「海女にも負けず、雪にも負けず、失恋にも負けず、夢に向かって北上だ!北の国のYOUから2025冬SP」。北の国を満喫するYOUが続々登場する95分の総集編で、はたしてどんな面白YOUに出会えるのか?
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空港で声をかけたのは、イスラエルから来たショビーさん(当時25歳)。「私は人間と海について勉強していて。海女さんになろうか真剣に考えてるの」と夢見て来日した。
海女さんはどんな生活をしているのか、どうやって海に潜るのか、なぜ女性が潜るのか…など、聞きたいことがてんこ盛りだそう。同行をお願いすると快諾してもらえたので、密着決定!
後日、三重県の賢島駅で再会。頑張って海女さんを探すというが、そんなに簡単に見つかるのかな!? すると、店頭に“海女漁体験プラン”という看板を発見! これは期待できそうだ。
早速「Entrada賢島」の店内に入ると、本物の海女さんと海に潜る体験プランがあると分かった。明日なら体験できるというので予約。併せて現役の海女さんが働いている「さとうみ庵」も紹介してもらった。ここ志摩半島では、現在も約550人(全国の半数にあたる)の海女さんが活動。しかも毎年、全国の海女さんが集まる「海女サミット」を開催している。まさに本場なのだ。
「さとうみ庵」を目指して、連絡船で和具港へ。
紅海に面したイスラエル最南端・エイラット出身のショビーさんは、漁師である父の漁を手伝いつつ、9歳でウィンドサーフィンのプロとして競技を始めた。ヨーロッパ選手権では銀メダルを2回取り、世界選手権でもU17で4位~5位と優秀だ。
「生まれてからずっと私は海の民なの」と自称するショビーさんは、引退後は趣味でフリーダイビングを始め、海と人間の関連性を研究している。「その時に海の女と呼ばれる海女さんの存在を知ったの。特別な女性が潜るということ、その風習が何千年も続いている。海女さんへの興味が止まらなくなったわ」。
和具港に到着後、タクシーに乗って「さとうみ庵」へ。ドライバーによれば、昔は海女さんが多かったが、最近は減少傾向だという。
10分ほどで到着すると、実際の海女小屋を再現したレプリカに案内してくれた。ここは海女さん文化が学べる資料館と、海女さんが焼いてくれる海の幸が楽しめる施設。スタッフさんが、現役バリバリで、海女歴54年の林喜美代(当時69歳)さんにも引き合わせてくれた。母親も祖母もみんな海女で、自身も10代で海女を始めた大ベテラン。もちろん天職だとニッコリ。
知りたいことだらけのショビーさんが、「海女さんの伝統文化についてどう思われますか?」と質問すると、林さんは「なくすのはもったいないと思います。でも今は海の状態が悪くなってきてるから、若い人たちが海女さんになっても生活できない。なくなってしまうんじゃないかな」と、警鐘を鳴らす。
以降も小1時間、ショビーさんの質問は止まらない(笑)。
そもそも海女漁とは、縄文時代後期の約5000年前から受け継がれる古代の漁法だ。志摩半島では、以下のような3種類の海女漁を行っている。
1 フナド:男性が滑車を使って女性を引き上げる2人1組で行う漁
2 ノリアイ:1隻の船に複数の海女さんが乗り合わせ、各漁場にわかれて行う漁
3 カチド:海女さんが陸地から漁場まで泳いで行く漁
林さんに、アワビを獲る道具やメガネなど貴重なものもたくさん見せてもらい、庵を後に。
「感動で胸がいっぱいで今日の夜は寝られないかも。明日会える海女さんもきっとステキな人ね」と、ワクワクが止まらない!
翌日は再び「Entrada賢島」へ。ウェットスーツに着替え、まずは海女についてのレクチャーを受ける。海女さんはなぜ女性が多いのか?と聞かれたショビーさんは、「体脂肪率ですよね」と即答。ウエットスーツがない時代、男性は寒くて潜れなかったため、体脂肪率が高くて寒さに強い女性の仕事になったそう。
そしていよいよ、体験に付き添う“伝説の海女さん”を紹介してもらえることに。しかし満を持して現れた海女さんは…なんと、前日お世話になった林さんではないか!
さらに驚いたことに、担当Dに指摘され、ようやくお互いが初対面でないことに気づくという…ある意味奇跡が起きた(笑)。
いよいよ体験スタート。林さんと一緒に船で海に出ると、まずはメガネをヨモギの葉で磨き、曇り止めにすることを教わる。漁場に着くと、林さんは「ひゅ~い」という独特の磯笛を行いながら海に潜る。磯笛とは、海面に浮上して息を吐く時に出す、酸素をたっぷり取り込むための海女さん独自の呼吸法だ。
ショビーさんもマネしながら、海女漁の体験へ。ダイビングは得意とあり、スムーズに林さんの後を追って、立貝などを素早く獲る姿を観察。ちなみに海女さんは15メートル以内の水深を30~40秒ほど潜って獲物を探す。一度に長く潜るより、何度も潜るのが基本だそうだ。
その後も林さんはガンガン貝を獲り続けるが、ショビーさんは苦戦。林さんの技術に「こんなに難しいのに、さすが海女さんだわ」と目を見張った。そして再び質問攻め(笑)。最後にどれくらいで海女さんになれるか聞くと、3年間は練習が必要だと教えてくれた。
再び潜ると、今度は立貝などをいくつもゲットできたショビーさん。「このままでも海女さんになれますよ」と林さんからお墨付きをいただくと、「海女さんになれる将来が想像できたわ」と大喜び!
獲った貝は全て海へ戻し、代わりに林さんが市場で仕入れた貝を焼いてふるまってくれた。焼きたてのホタテ貝などは見るからにおいしそうだが、ショビーさんは箸をつけずにじっとしたまま…いったいどうしたの!?
「実は魚介類が食べられないの」と、まさかの告白が!(笑) とはいえショビーさん、海女さんに一歩近づけて良かったね!
記事提供元:テレ東プラス
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