人生初のタイは“クラブテスト”の場にも 西郷真央は1W~UTをタイトリスト一色に刷新
<ホンダLPGAタイランド 事前情報◇19日◇サイアムCC オールドC(タイ)◇6632ヤード・パー72>
2週前に行われた自身開幕戦「ファウンダーズカップ」を28位で終えた西郷真央が、「初めて来ました」というタイでの“灼熱の大会”に挑む。「暑いのは大嫌いで」と苦笑いを浮かべるが、練習ラウンド、そして開幕前日に行われたプロアマで、しっかりと感触を確かめた。
そのなかで警戒すべき点として感じたのは、選手たちの多くが口をそろえて“ウェット”というフェアウェイの状態。「日が経つにつれランが出なくなってきた。グリーンは仕上がっているので、ドライバーの飛距離が出さないとロングアイアンが残る嫌なホールが、いくつかありました」。それに追い打ちをかけるように、開幕前日には雷を伴うスコールが降りプロアマも一時中断された。それも、さらなる影響を及ぼすかもしれない。
一方、仕上がっているというグリーンは起伏に富み、傾斜が強いのも特徴。「グリーンを狙うショットをどこにつけるかが大事。(グリーン上は)ランがでやすい硬さになっているので、そこが一番重要ですね」。こうなると短い番手で狙えるに越したことはないため、余計に飛距離が重要になってくる。
そんな西郷のキャディバックのなかをのぞくと、2週前から大きな変更が施されていた。ヤマハを使用していた2本のウッド、そしてピンを使っていたユーティリティが、すべてタイトリストの『GT2』に替わっている。さらに5番ウッドは4番ウッドに変更。今季から入れたドライバー『GT3』を含め、上の番手がタイトリスト一色に染められている。
この意図について聞くと、「もともと“こうしたい”というものがあって、そこに近づきたいという気持ちがある。まだ確定したわけではないんです」と前置きしたうえで、こう続ける。「試合で使わないと分からない。試合をやりながら、自分に合うものを見つけていければ」。クラブ契約フリーの西郷は、よりよい組み合わせを模索し、“実戦テスト”も続けていく。
2023年の最終予選会を勝ち抜き米ツアー出場権を得た昨年は、ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)を受賞。そして、この一年は、今こんな効果をもたらしている。「初めてのコースでなければ、練習から状態を上げるということにフォーカスしやすい。今年はそれが増えてくれるのはラッキーですね」。ただ出場人数が72人と絞られる今大会の出場権は、昨年おりてこなかった。今週はしっかりとコースを知り、その対策を練って初日に向かう必要がある。
「米が食べられればなんとかなるので、なんとかなってます」。笑みを浮かべながら、タイでの生活の様子を明かす。しっかり食べて、暑さで、ばてるわけにはいかない。予選落ちがない大会というのも、大きい。「カットラインを気にしないでいいので、アクティブに攻められる。雨で(コース状況が)どうなるかですけど、しっかりチャンスメイクできるよう」。今後に向けても、新たなクラブとともに、結果を残したい。(文・間宮輝憲)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。