人気ボカロP、ローソンのクレーンゲームで楽曲が無断使用されたと訴える
2月12日、ボカロPの「さつき が てんこもり」(登録者数3万人)がXとYouTubeに動画を投稿。自身の楽曲がローソンのクレーンゲームで無断使用されていることを訴えました。
「めちゃめちゃいいと思います。ただ一点、無断使用という点を除いては」
ローソンでは昨年春からクレーンゲームの設置が進んでいます。さつき が てんこもり(以下:てんこもり)によると、筐体から流れるBGMと、自身が2010年に公開した初音ミク楽曲『お断りします』に酷似しているとのこと。同曲は多数のファンアートが制作されているニコニコ動画の人気曲です。
自身の楽曲と件のBGMを聴き比べたてんこもりは、「カワイイ音色にアレンジされていて、めちゃめちゃいいと思います。ただ一点、無断使用という点を除いては」というコメントを残しています。
てんこもり曰く、昨年6月からX上で「ローソンのUFOキャッチャーのBGMがさつきがてんこもりPのおことわりしますで笑った」といった投稿が散見されるようになり、事態に気づいたのだとか。年末にはてんこもり自身もローソンの店頭で楽曲を聞きいてモヤモヤしたそうです。
JASRACのシステムを通じて使用許諾がなされた形跡はなかったそうで、出版社とのやり取りを10年分ほど遡るも、該当する楽曲の使用を許可した記録はなかったのだとか。そもそも、てんこもりは、この楽曲の「クレーンゲーム、パチンコ、パチスロなど映像と連動していない業務用ゲームのための録音」についての録音権に関しては委託をおこなっておらず、この分野での利用にはてんこもり本人の許諾が必要とのこと。「来てないじゃん、ダメじゃんローソンのクレーンゲームってなわけです」と語っていました。
「あの頃のインターネットを害されているよう」
てんこもりが『お断りします』を制作したのは、ニコニコ動画に収益化の仕組みもなかったボーカロイド黎明期。「2chのアスキーアートをタイトルにして、ミクちゃんに歌わせてネタにして、ニコ動でみんなに聞いてもらおう」という、ゆるいながらも純粋な気持ちで作った曲なのだとか。
それをこんな形で勝手に使うのは、帰属意識みたいなのがあるあの頃のインターネットを害されているようで、正直まあ悲しいですよね
とコメントしています。
責任の所在について、てんこもりは「ローソンが検知できる問題じゃないですよね」と話しています。筐体にはタイトーのマークが描かれていますが、同社は音楽ゲームでの楽曲提供で取引があるため、「どう考えても下請け的なやつですよ、問題は」と語りました。他のボカロ楽曲も無断使用されていないか、調べる必要があるとも指摘しています。
ローソンの「もち食感ロール」が大好きだというてんこもりは、楽曲の使用許可を与える意向も示しており、
いい感じにしませんかこれ、お金の話は出版社さんとしてもらうんですけどもね。著作者としての僕の願いはですね、いい感じにそのまま使ってもらうことであるっていうことを、ここに宣言します
と、ローソンの担当者に対して呼びかけています。
この動画のコメント欄では、
これローソンのレンタル元がタイトーで、タイトーが購入した元がサファリゲームズって所だから、サファリゲームズが許可貰ってないのが問題では?
これ、もしかしたらローソン設置店以外にも安価でいろんな委託業者に設置された所でも使われてる可能性ありますね…
ちゃんとスジは通さないとなあ ダメだよね
といった反応が寄せられていました。
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。