メジャー覇者・古江彩佳の14本を本人が解説! 1Wシャローヘッドで9.5度はなぜ? 軟鉄鍛造アイアンはどこがいい? ウェッジはライン出しが決め手!?
昨年、「アムンディ・エビアン選手権」で日本女子4人目のメジャー優勝者になった古江彩佳。米ツアー今季開幕戦で彼女のセッティングを撮影すると面白い傾向を発見。昨年語っていた本人の言葉とともに、その詳細をレポートしたい。
ドライバーは『ブリヂストン B3 MAX(9.5度)』ヘッドに、『スピーダーNXグリーン 50S』シャフトを組み合わせて昨年から使用しているが、本人はどこを気に入っているのだろうか。
「前作だとややアッパーに当ててヘッドスピードも上がったことで打ち出しが高くなっていたのです。スピンも増えていたので、球が上がり過ぎてアゲインストだと風に影響されていました。それを解消してくれたのが『B3 MAX』。試打してすぐに使いました。ロフト9.5度にしてランが多くなって飛距離も出ましたし、ミスヒットに強いので、直進性が高いのも気に入っています。『スピーダーNXグリーン』はスイングで球をつかまえるので、シャフトはつかまり過ぎないモデルがいいですね」
6I~PWでは『221CB』ヘッドに『TR PROTO 85S』シャフトを採用。このモデルはソール形状が前と後ろが削られており、ソールに丸みが付いている。「ヘッドが突っかからずにソールの抜けがいい」と古江も語っている。『TR PROTO 85S』シャフトは、中元調子で手元がしなって入射角が緩やかになるモデル。結果、落下角度が大きくなるのが最大の特徴で、硬いグリーンでも止められるメリットがある。
50・54度のウェッジには『バイティングスピン プロト』ヘッドに『MCI SOLID 85S』シャフトを昨年から使用し続けている。そして58度では『BRM2』に『MCI SOLID 85S』シャフトを採用する。
「『バイティングスピン プロト』は試打したら感触がすごく良くて、すぐに米ツアーで使用しました。フェースに乗り感があって、スピンが利いてくれますね。フルショットでの曲がり幅が少なくて、真っすぐ飛んでくれる点も気に入っています。ラインがズレると曲がり幅が大きくなってしまいますから。それに、アプローチはイメージを大事にしています。いろんなライでイメージ通りのところに落とせて、イメージ通りの球の高さが出るかどうかをウェッジ選びでは大事にしていて、58度もそれで選んでいます」
どの番手も落としどころに正確に狙える点が彼女のギア選びの中で、大切な基準となる。それらに応える14本で今季はどこまで勝利を重ね続けられるだろうか。
【古江彩佳の開幕戦クラブセッティング】
1W:B3 MAX(9.5度/スピーダーNXグリーン 50S)
3W:TOUR B JGR(15度/スピーダーNXグリーン 50S)
5・7W:B2 HT(18・21度/スピーダーNXブラック 50S)
4・5U:B2 HT(22・25度/MCH 60S)
6U:G430(30度/MCH 60S)
6I~PW:221CB(TR PROTO 85S)
50・54度:バイティングスピン プロト(MCI SOLID 85S)
58度:BRM2(MCI SOLID 85S)
PT:スパイダーツアーX
BALL:TOUR B X
(練習日のため、16本入っています)
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川崎の14本のセッティングを分析。関連記事【24年シーズン3勝・川崎春花の14本を分析! なぜ1WもUTもアイアンも古いモデルを使うのか?】を読めば、強さの秘密がわかります。
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