役所広司　赤ひげを思わせる蘭方医の医者役　「雪の花　―ともに在りて―」メイキング映像

　2025年1月24日より劇場公開される、吉村昭の「雪の花」を原作とした、小泉堯史監督「雪の花　―ともに在りて―」から、日野鼎哉役を務める役所広司のメイキング映像が公開された。

　江戸時代末期、死に至る病として恐れられていた疱瘡（天然痘）が猛威を振るい、多くの人命を奪っていた。そんな中、疫病の治療法を見つけようとする良策が訪ねる蘭方医の医者が日野鼎哉だ。映像は、福井から訪ねてきた良策に、鼎哉が蘭方を学ぶ上での心構えを語るシーンのメイキングとなっている。この日が初日だった役所は、撮影前に小泉監督と打ち合わせし、入念に自身のセリフをチェックする姿を見せている。

　「蜩ノ記」「峠 最後のサムライ」に続いての小泉監督作品への参加となる役所は、「小泉監督の作品にはどんな形でも参加したいと思っていた」と小泉監督作品への意欲を見せ、小泉監督も、「役所さんは演じる人物をきちんとつかんで、立ち上がらせてくれる俳優さん。ご一緒できるのは本当に心強いです。役に対する取り組み方が非常に真摯で、安心して任せられる」と、絶大な信頼を寄せている。

　「雪の花　―ともに在りて―」は、有効な治療法がなく死に至る病とされた疱瘡（疫病）から人々を救うため、私財を投げうち種痘（予防接種）を普及させようと尽力した実在の町医者・笠原良策を描いた作品。疫病の確実な予防が異国から伝わったと知った良策は、京都の蘭方医・日野鼎哉に教えを請い、種痘の苗を福井に持ち込む。良策はかつてない予防法を成功させるために、さまざまな困難も諦めず、妻・千穂の支えの中で流行病と闘い続ける。

　監督を務めるのは、「博士の愛した数式」「蜩ノ記」「峠 最後のサムライ」などの小泉堯史。主人公の笠原良策を演じるのは、「孤狼の血」「新聞記者」などの松坂桃李。「居眠り磐音」以来の時代劇となる。京都の蘭方医・日野鼎哉役に役所広司、良策の妻・笠原千穂役に芳根京子が顔をそろえる。

【作品情報】
雪の花　―ともに在りて―
2025年1月24日（金）全国公開
配給：松竹
©2025映画「雪の花」製作委員会