PFASを98%除去して安全でおいしい水に 浄水器「WACOMS」3種を本格販売
エネルギー事業やウェルネス事業を展開するフォレストホームサービス(京都市)は、発がん性が指摘され水道水汚染が問題となっている有機フッ素化合物(PFAS)を高率に除去できる浄水器「WACOMS(ワコムス)」の本格販売を、12月から始めた。3種類あり、本体価格は35万2000円~93万5000円(税込み)。4本の特殊フィルターで、PFASの代表的な物質であるPFOS、PFOAを98%以上除去し、さらに天然素材由来のミネラルを添加するのが特徴という。
WACOMSは、据え置き型「TRUST(トラスト)」、シンクの下に本体を置き蛇口一体のアンダーシンク型「TRUST under(トラストアンダー)」、コーヒーやお茶の抽出もできる浄水器付きティーサーバー「TRUST SERVER(トラストサーバー)」の3種類。約3年前から順次発売していたが、安定供給の確認が取れたため本格販売に踏み切った。
フォレストホームサービスによると、水道水や井戸水への混入が全国的に深刻な問題になっているPFOS、PFOAの除去性能を水質検査機関で調べたところ、TRUSTとTRUST underは98%以上、除去できた(同様のフィルター構成のTRUST SERVERは除去証明未取得)。また、肥料などに含まれる硝酸態窒素と、それが体内で変化して酸素欠乏症の原因となる亜硝酸態窒素についても検査。硝酸態窒素や亜硝酸態窒素は、活性炭や中空糸膜を使う一般的な浄水器では除去しきれないが、WACOMSの3種類はいずれも99%以上を除去したという。
高機能浄水と最適ミネラル添加の機能を実現したのは、独自のフィルターを4本使ったQuaシステム。特殊活性炭を採用した前処理のプレカーボンフィルター、1000分の5ミリの微小な穴があき微粒子を取り除くセディメントフィルター、ウイルスよりはるかに小さい1000万分の1ミリ(0.1ナノメートル)の穴を配置したRO(逆浸透膜)フィルターの3本で有害物質を除去する。人体に必要なミネラル分も除去し純水に近い状態になるため、4本目のミネマリンフィルターでカルシウム、マグネシウムなど天然由来のミネラルを添加する仕組みだ。これにより「安全なだけでなく、まろやかでおいしい水をつくり出すのに成功した」(同社)。
逆浸透膜は、不純物をブロックしながら水の分子を通すために、高い圧力をかける必要があった。同社グループで、有人宇宙探査に備えて宇宙での水再生や飲料水製造を研究したニューメディカ・テック(大阪府吹田市)が、水の分子を優先的に通す技術を確立、低圧で小型の浄水装置の製品化に結びつけた。
また、WACOMSの水で抽出した水出し緑茶は、コクが水道水の1.07倍、甘みは1.08倍、うま味は1.18倍で、後味はコク1.18倍、甘み1.08倍、うま味1.41倍だった。
本体の税込み価格はTRUSTが35万2000円、TRUST under46万2000円、TRUST SERVER93万5000円で、いずれも別途設置工事費がかかる。フィルターは月額制で、自分で交換する場合は月3025円、スタッフが訪問して交換する場合は月3905円。本体は10年保証、フィルターの交換頻度はROフィルターが4年、他は1年。詳細は専用ホームページへ。
記事提供元:オーヴォ(OvO)
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