賞金総額は“最大”4億円 プロアマ販売、ラウンドガール帯同…前澤友作氏発案の新規大会の中身が斬新すぎた
18日、都内のホテルで日本ゴルフツアー機構(JGTO)が2025年シーズンのトーナメント日程発表を行った。
そのなかでは、ビッグな発表も行われた。衣料品通販大手ZOZOの創業者で、現在は株式会社カブ&ピース代表取締役社長を務める前澤友作氏が発案・企画をし、大会の冠にもなる国内男子ツアーの新規大会が行われるというもの。ズバリ大会名は「前澤杯 MWEZAWA CUP」。来年4月14~27日の14日間の日程で開催されることも明かされた。
そして、この大会、資料を見れば見るほど気になるポイントが山積みだ。まずは“14日間の日程”という点。国内ツアー初の2週間開催となるのだが、14~23日には最大10日間にわたるプロアマ戦が行われるのが、その理由。参加枠は最大1日50組で、参加費(1組)100万円で販売される。プロゴルファーは集まった組分の人数が参加。また、参加者は同組でプレーしたい選手をオークション入札方式で指名できる。
前澤氏はこれまで、プロアマなどで男子プロゴルファーとプレーする機会があり、そこで感じた思いが今大会のプロアマ戦の趣旨につながった。「プロの球の弾道、アイアンの音、グリーン周りの小技など間近で見せてもらえるそのすべてに毎度感動しております。ラウンド中にさりげなくいただくワンポイントアドバイスもプロアマならでは。こうしたプロアマの感動をみなさまにもお届けしたい」というのが思いだ。
ただ、この仕組みは、選手の負担という面で不平等さも生む可能性も。これについて、倉本昌弘JGTO副会長は「選手も了解のもと、『ではやりましょう』ということになっている。周りから見れば負担でしょうけど、選手にとってはこれだけの賞金額を出してもらえるスポンサーが、そういうふうにやりましょうということであれば、みんな了解している。ご理解いただければいいと思います」と説明する。
そう、最も気になったのが、倉本副会長の言葉に出てきた、“これだけの賞金額”という部分。資料を見ると『最大4億円』という文言があるのだが、これは前述したプロアマによる収益を賞金に充てるため、この“最大”という表現が使用される。なお優勝賞金は最大8000万円が見込まれる。
トーナメント自体は予選、決勝2日間ずつの計4日間で開催される。ただ「プロアマの興行収入を賞金に還元していく、おそらく日本では初めての試み」と、そこに至るまでの仕組みが斬新。売り上げによる賞金の変動については、JGTOも「ご理解ください」と話すことしかできない。
これ以外にも、日本ツアー初の取り組みになるのが、プロアマ戦、本戦ともに全組にラウンドガールがスコアボードを持ちながら帯同する点。前澤氏は2023年からレーシングドライバーに挑戦しており、『MAEZAWA RACING』のチームオーナーも務めている。そういった経緯から、レースや格闘技のような盛り上げを目指し、ラウンドガールがつくこととなった。果たして、この取り組みはゴルフツアーでの“盛り上げ”につながるのか、新しいゴルフツアーの感覚に期待も高まる。
賞金総額が最大の4億円まで達すると、国内男女ツアー通じて最高額がかけられる大会になる。また今大会は、シーズン第2戦として行われるため、“賞金王争い”への影響も気になるところ。女子ツアーのようにポイントレースではないため、ここが“あまりに大きすぎる山場”になることも十分に考えられる。
『日本で一番、開催期間が長い大会』、『日本で一番、賞金が高い大会』、『日本で一番、ゴルフ好きが集う大会』、『日本で一番、華やかな大会』がコンセプトになっている、初めて尽くしの大会は、まさに驚きの連続。開幕まで注目の的になること必至だ。(文・高木彩音)
<ゴルフ情報ALBA Net>
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