吉田優利は日本のQT突破→すぐさま米最終予選会へ 日本人増加は大歓迎「みんなが挑戦したい舞台」
<JLPGA ファイナルQT 最終日◇29日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6454ヤード・パー72>
今週、来週と“日米QT連戦”に挑んでいる吉田優利が、第一関門を突破した。トータル2アンダー・7位タイで、まずは日本での来季レギュラーツアー前半戦出場権を確保。「スコア的に大きな変動がない4日間でしたけど、最終日に向けて自分の手応えが良くなっていった」と、渡米に向け弾みをつけることができた。
特に3日目、最終日は強風が吹き荒れ、平均ストロークは最終日が『74.0291』(+2.0291)と2日続けての74台を記録。そのなかで4日間オーバーパーなしと、メジャー1勝を含む通算3勝の力を見せつけた。「ショットや、毎日風が強いなかで、その読みはだいぶ良くなってきた」と、“まだまだ余力あり”と感じさせる表情を浮かべた。
ここからはハードスケジュール。日本のQTが終わると、すぐさま渡米し、次は12月5~9日に米アラバマ州で開催される米国女子ツアーの最終予選会に参加する。主戦場を米国に移し挑んだ1年目のシーズンは、CMEランキング102位に終わり、80位までが得られる来季フルシードや、81~100位に付与される第1回リシャッフルまでの出場権を逃した。そのため、2年連続の予選会から再び米国で戦う権利を得るつもりだ。
会場となるマグノリアグローブGCは、7位で米ツアーメンバーカードを手にした昨年と同じ場所。ただ、1年前は大雨で競技が一日順延になるアクシデントもあるなど、そのコンディションは大きく異なる可能性も。「去年はすごく(地面が)柔らかかったイメージがある。去年ほど調子が良くないので、自分の調子を見極めながらゴルフをしていきたいです」。競技日程も前年の6日間→5日間へ、そしてツアーメンバー入り人数も45位タイまで→25位タイまでと枠も狭まった。印象はガラリと変わる。
「自分の調子とスコアメークはイコールではない。調子も上げつつスコアメークをしていくという部分は今週足らなかった点かなと思います」。強行日程のなか、本番のコースでできる限りのチェックをして臨むつもりだ。
昨年の日本勢の参加者は吉田、西郷真央、馬場咲希の3人だったが、今年は吉田のほか山下美夢有、明愛・千怜の岩井姉妹、馬場、そして2次を突破した原英莉花と日本からの出場者もグッと増える。そしてこれは、「みんなが挑戦したい舞台というのは分かっている。日本人がいっぱいいるのは、とてもいいこと。世界に行きたいという私より若い選手が多いのもいいことですし、自分もいいゴルフができるように」と刺激にもなる。
日本ツアーの複数年シード(3年間)を持ちながら、今年のQTに参加したのは、米国を主戦場にしたいという意思のあらわれ。ハードな2週間を乗り越え、日米の出場権確保へ。これを最重要課題にする。(文・間宮輝憲)
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