カミソリの刃、乾電池など異物65個を飲み込んだ10代少年 摘出手術も死亡(印)
インドのウッタル・プラデーシュ州ハトラスに住む10代の少年が先月27日、デリーの病院でカミソリの刃や乾電池、釘、鎖などの異物65個(一部報道では56個とも)の摘出手術を受け、その翌日に死亡した。少年は息切れや不快感を訴え、複数の病院で診察を受けていたが、体調不良の原因が判明したのは、最初の診察から2週間後だった。インドのニュースメディア『Times of India』などが報じた。
亡くなったのは14歳(一部報道では15歳とも)のアディティア・シャルマさん(Aditya Sharma)で、先月13日に息切れと不快感を訴え、ウッタル・プラデーシュ州アーグラの病院で診察を受けた後、ラジャスタン州ジャイプールの病院を紹介された。そして検査や治療を受け、6日後の19日に帰宅した。
ところが2日後の21日、アディティアさんは呼吸困難に陥り、ウッタル・プラデーシュ州アリーガルの私立病院でCT検査を受けた結果、鼻腔が狭くなり通気性が低下する「鼻閉」と診断され、外科的治療が行われた。
しかしながらその5日後の26日に激しい腹痛を訴え、鼻の手術を受けたアリーガルの病院で超音波検査を受けたところ、胃の中に19個の異物が見つかった。こうしてアディティアさんは、その日のうちにより設備が整ったウッタル・プラデーシュ州ノイダの病院を訪れて検査を受け、医師に「胃の中には42個の異物があり、緊急処置が必要だ」と告げられた。
アディティアさんが最後に訪れたのは、大都市デリーのサフダージャング病院(Safdarjung Hospital)だった。医師は胃の中に65個の異物を確認し、27日に5時間にわたる摘出手術を実施した。最初に病院を訪れてから2週間が経過しており、アディティアさんは翌日、容体が急変して亡くなった。
地元の製薬会社で医薬情報担当者として働く父サンチットさん(Sanchit)は、息子の死を受け「あの子はそれまで身体的にも精神的にも何の問題もなかった」と明かし、次のように語った。
「手術で摘出された異物は、過去に息子が飲み込んだものでしょう。医師たちはできる限りの処置を行いましたが、私は一人息子を亡くしてしまいました。息子は心拍数が1分間に280回にまで上昇し、血圧が著しく低下したのです。」
なお、手術で摘出された異物の重さは合計で350グラムに及び、サフダージャング病院の関係者はアディティアさんの死因を「腸内の感染症」と発表した。
このニュースには、次のような声が寄せられた。
「もっと早く原因が分かっていれば、命を救えた可能性がある。簡単なレントゲン検査をしていれば、すぐに分かったはずだ。」
「悲しいことだけど、インドの小さな町の病院では診断が難しい場合もある。」
「医療過誤だね。」
「カミソリの刃や乾電池といった危険なものを飲み込んだら、次の日に胃から出血してもおかしくない。かなり苦しかったはずだ。」
「5歳ならまだしも、あんな危険なものを14歳の子が飲み込むなんて。精神的な問題があった可能性も考えられる。」
「これは悲劇。」
ちなみにインドでは、過去に58歳男性の胃から硬貨187枚が摘出されたほか、40歳男性の胃からも鋭利な金属類を含む60個以上の異物が見つかった例がある。
画像は『Patrika News 「15-year-old boy’s stomach had 56 objects, including batteries, blades, and nails, doctors are also shocked」』『The Mirror 「Boy, 15, dies after surgeons remove 56 metal items from stomach including razor blades」(Image: Jam Press/Rare Shot News)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)
記事提供元:テックインサイト
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