西村優菜のイーグル以上に価値ある3バーディ 戦友・えってぃのVは「すごく感動」
<アムンディ・エビアン選手権 最終日◇14日◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523ヤード・パー71>
トータルイーブンパー・51位から出た西村優菜は最終日に「69」をマーク。昨年は予選落ちに終わったエビアンの地で4日間を戦い抜き、トータル2アンダー・44位タイで1週間を終えた。
最終日の巻き返しを図り、裏街道からスタート。バーディとボギーが交互に来るような、一進一退の展開が続くなか、折り返す直前の18番パー5で値千金のイーグルを奪った。
ティイングエリアが前に出て、実測は454ヤード。セミラフからの3番ウッドを握った2打目は「ひどい当たりで、花道からいいキックしていいところについた」とミスショットがチャンスに転じた。これを決め切り“◎”を記録。この18番パー5では3日目までバーディ、そして最終日にイーグルを奪取し、4日間で5つ伸ばした。
オフィシャルヤーデージは484ヤードで、飛ぶ選手は毎日2オンを狙うことが可能だが、小技で勝負するタイプの西村はレイアップを強いられる日もあった。練習ラウンドでは「飛ぶ選手なら狙える。自分はレイアップしないといけないので、もったいないと思っていた」と、少しの引け目を感じてしまうような舞台でもあった。
そんな心境のなか、これまでの3日間で奪ったバーディは、3打目でつけてそれを決め切ったもの。「3打目でしっかりつけて3つのバーディを取れた。イーグルよりも、そういうので勝負できたのがうれしい」。これまで磨いてきたショートゲームを生かせたことに胸を張る。
とはいえ、44位という結果には当然、不満もある。「いまのショットでは全然戦えなかった。早くいいゴルフがしたいという焦りはある」。春先からショットに不安を覚え、それを探りながらの日々。今季最後のメジャー「AIG女子オープン」(全英)は1カ月後に迫っている。米2年目のシーズンを笑顔で駆け抜けるためにも、打破したい課題のひとつだ。
競技を終えると、最終18番では快挙達成に立ち会った。“えってぃ”こと古江彩佳がイーグル締めでメジャー優勝を決めた姿を目に焼き付け、シャンパンシャワーを浴びせて祝福した。「すごく感動しました。小さいときから一緒にやってきた仲間でもあるので、すごくうれしかったです。上がり5ホールであれだけのゴルフができるのはすごいなと思いました」。
6月「全米女子オープン」でも笹生優花を手荒く祝福し、今回はジュニア時代から切磋琢磨してきた戦友に賛辞を送った。次は、自分の番。次週行われる「Danaオープン」(米オハイオ州)に向けて大西洋を渡る。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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