自宅で簡単にできる!ゴルフクラブのグリップ交換方法をわかりやすく紹介
ゴルフのグリップを自分で交換したいと思っている人は多いのではないでしょうか。しかし、面倒くさく思ったり方法が分からなかったりで、結局ゴルフショップに頼んでしまうことに。実は、グリップ交換はそんなに面倒でも難しい作業でもありません。ここでは、自宅でできるグリップ交換の方法を紹介します。自分でグリップ交換をすることで、クラブにさらに愛着がわくかもしれません。(本記事は【Dr.カタオカのゴルフ実験室】グリップ交換編を再構成)
1.そもそもグリップ交換は必要?
ゴルフクラブの手元に付いている、滑り止めのグリップ。このグリップはゴルファーとクラブをつなぐ唯一の接点ですが、使えば使うほど劣化が進む消耗品です。劣化が進み、へこみやこすりが目に見えるようになると、プレーに悪い影響を及ぼす可能性もあります。
特にゴム製のグリップ(グリップの素材は大きく分けて2つ。ゴム素材の「ラバー」と樹脂系素材の「エラストマー」)は、目に見えなくても劣化が起こっている可能性があるため、早めの交換が必要です。
使用頻度やメンテナンスの方法にもよりますが、1年に1度は交換した方が望ましいとされています。
グリップの種類は、素材以外にも、太さ、重さなどなど様々です。素材が変われば硬さや手触りが変わりますし、太さが変われば手首の動きに影響が出ます。
純正から市販のグリップに交換する場合は、特に「重さ」が重要です。
グリップの重量によって、クラブバランス(クラブの"振りやすさの指標”)が変わってしまい、スイングに影響が出てくる可能性があるからです。
通常のグリップ重量は47~50gとされていますが、シニア用の軽いものでは37g程度の物も使われています。ですので、例えば「細いグリップに変えてみようかな〜」と考えている人は、グリップが軽くなる分、ヘッドが重くなってしまいます。逆もまた然りです。クラブバランスには十分気をつけてください。
その他、握り位置を決めやすいようにグリップの裏側についているバックライン(BL)の有り無しもチェックしておきましょう。クラブを買ったときと同じグリップに交換したい場合は、純正のグリップを探せば手に入ります。
グリップ交換には、交換用の新しい部品と交換のために使う工具が必要です。それほど特殊な工具は使わず、いずれも基本的にはゴルフショップかホームセンターで手に入ります。
ただし、「交換溶液」だけは、グリップ交換用を購入してください。交換溶液はゴルフショップで手に入ります。
新しい部品としては、交換用の「新しいグリップ」の他に、グリップをシャフトに接着する「両面テープ」が必要です。10-20mm程の一般的な幅の物でも、50mm程の幅広の物でも構いません。幅広の方が比較的簡単に作業できます。
・カッター:家にある物でOKだがグリップカッター専用品もある、古いグリップを切って外すために使う
・ハサミ:家にある物でOK、両面テープ切断用
・交換溶液:グリップ交換専用品を推奨、ゴルフショップで購入可(この記事ではスプレータイプを使用)
・紙コップ:交換溶液の受け皿なので、代用品でも可
・タオルorティッシュ:仕上げの拭き用
・古新聞紙:床保護用
カッターはグリップカッター専用品が販売されています。専用品だとシャフトを傷つけることなく外せます。
また、両面テープやグリップカッター、交換溶液などをまとめたグリップ交換用キット品も販売されています。
部品や工具の準備が出来れば、グリップ交換作業です。古いグリップを外して、新しいグリップを装着するまで、それほど面倒な作業や、ややこしい工程はありません。
次の手順にしたがって、作業を進めてください。
先ず、古いグリップをクラブから外します。準備したカッターで切るのですが、古いグリップの先端部分がめくれます。めくった部分に切り込みを入れて、そこからグリップを手元部分まで縦に切断します。
よく切れるカッターを使えば力も入れる必要がなく、シャフトに傷もつきません。
グリップを取り除くと、シャフトには両面テープが貼られています。テープが残らないようにはがしましょう。はがしにくい場合は、ドライヤーで温めればはがしやすくなります。
テープをはがしたら、用意したタオルかティッシュに「交換用溶液」を吹き付けて、シャフトに両面テープが巻かれていた部分を拭いておきます。潤滑油を使うと両面テープが付きにくくなるので、必ず交換用溶液を使用してください。
シャフトのグリップ部分を拭き終わったところで、「両面テープ」をシャフトに巻いていきます。ここでは、幅が広いテープ(50mm程度)と幅が狭いテープ(10-20mm程度)の巻き方を説明します。
幅広・幅狭のどちらもテープを巻き始める場所は、グリップ先端(シャフトを入れる側)の「1cm」程手前からです。あらかじめ新しいグリップで寸法合わせをして、シャフトに印を付けておけば間違いません。
グリップの長さより「2cm」程長く切って、手元側を2cmはみ出した状態でシャフトのグリップ設置部分に貼りつけます。そのままシャフトを回して、グリップ設置部分に巻きつけるのですが、幅が広いため重なる前に保護紙を剥がしてください。はみ出した部分はグリップ部分の手元を覆うようにひねって空洞に入れます。
このとき、グリップ部分の角をきれいに覆うのがポイントです。きれいに覆って空洞に入れないとその後のグリップが入りにくくなります。
幅の狭いテープは、グリップの手元部分からテープを2cm程余らせて螺旋状に巻いていきます。隙間が嫌な人は角度を変えて微調整してください。印を付けた場所まで巻いたら、ハサミで切って保護紙を剥がします。余らせたテープは、幅広テープのときと同じように先端を覆って空洞に入れます。
【5】交換溶液をグリップに入れ、シャフトに巻いた両面テープにかける
両面テープが巻き終えたら、次は装着がしやすいよう新しいグリップに交換溶液を入れます。
グリップの後ろには空気抜きのための穴が開いています。この穴から交換溶液が漏れないように指で押さえて、グリップ内部全体にかかるようたっぷり入れてください。
入れ終わったらグリップ内全体に交換溶液がいきわたるよう、グリップの入り口を押さえてよく振ります。
次に、振り終わったらグリップ内に残った交換溶液を、シャフトに巻いた両面テープに垂らすようにかけます。用意した紙コップは、この時の交換溶液受けとして使ってください。交換溶液は両面テープを巻いているシャフトの少し上の部分からかけても問題ありません。
両面テープ全体にいきわたっていなければ、全体にかかるよう交換溶液をスプレーしておきましょう。古新聞紙を敷いておけば部屋の中も汚れません。
【6】新しいグリップを装着する
交換溶液が両面テープ全体にかかったら、いよいよ新しいグリップの装着です。グリップの根元付近を指で挟むと、間口が横に広がって入れやすくなります。グリップとシャフトを持って、グリップの奥までシャフトを押し込みます。
【7】バックラインの位置などを微調整する
装着が終わったら、バックライン(BL)の位置合わせや、目印とフェースの面合わせなどの微調整をしておきましょう。溶剤がまだ乾いていない、この段階ではまだグリップは捩じると動かせます。
交換溶液をタオルなどに付けて、シャフトからグリップと全体をくまなく拭いて終わりです。
それほど大がかりな工具も必要なく、時間もかけないで、グリップ交換はできます。また、グリップは消耗品のため必ず交換が必要となるタイミングがきます。スイングに影響が出ないよう、早め早めの交換をしておいた方が得策でしょう。
自分でグリップを交換すればクラブにより愛着が沸いて、練習にもさらに身が入るかもしれません。ぜひ一度はグリップ交換に挑戦してみてください。
◇ ◇ ◇
さらに詳しくグリップ交換を知りたい方は!→関連記事「グリップ交換【切り外し編】」と「グリップ交換【装着編】」をチェック!
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。