月の表側と裏側でまったく異なる世界が広がっている驚きの理由とは?【地学の話】
イチオシスト
「物ごとには必ず表と裏がある」子どもが大人になるために学ばなければならない事柄の一つです。月も同様、その表と裏は最重要ポイントで、未だ謎に満ちた、子どもだけでなく大人をも悩ませ続けている問題です。
まず、月はいつも同じ面を地球にみせていて(表側)、我々からは月の裏側がみえません。なぜなら、月は約28日で地球の周りをまわっていて、かつ同じ周期で自転しているためです。これを同期回転(自転)と呼びます。太陽系の中では衛星に広くみられる現象で、惑星との潮汐相互作用が原因と考えられています。
月では、この表側と裏側は本質的にまったく別ものであることが月探査によって明らかになりました。表側は平均高度が低く、暗色の海と白い高地からできていますが、裏側は高度が高く、高地ばかりです。高地をつくっている白色の岩石は、斜長岩と呼ばれ、初期に大規模に融けたマグマの海から析出、浮かび上がった斜長石が主体です。
一方、海をつくっているのは、その後に噴出した玄武岩です。したがって、裏側は形成年代が古いためにクレーターが多く、表側は新しいのでクレーターが比較的少ないのです。なぜ、このように天体を二分して分かれてしまったのでしょうか?まったのでしょうか?
実は、このようなことは月に限ったことではなく、ほかの天体でもみられる特徴で、二分性と呼ばれています。例えば、火星では南半球の高度が高くて古いのに対し、北半球は低地で新しい。原因は謎です。さて、月ではなぜ表と裏でこんなに違ってしまったのでしょうか?
月は、むかしもっと地球に近い軌道を短い周期でまわっていました。マグマから結晶が浮かび上がるときに外側に掃き寄せられたのでしょうか?斜長岩でできた高度の高い部分を裏側(地球から遠い部分)にするように回転したのでしょうか?まだまだ眠れない夜が続きます。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 地学の話』
記事提供元:ラブすぽ
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