石川遼は「つらい」リアル、堀川未来夢は“普段通り”をお届け ピンマイク企画は2日目も実施
<パナソニックオープン 初日◇19日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ(兵庫県)◇7100ヤード・パー72>
“ピンマイク企画”が予選ラウンドの2日間で複数の選手によって行われている。それは大会を主催するパナソニックのリアル音声配信サービス「CHEERPHON(チアホン)」を使用し、プレーする選手の“声”を現地に来場したギャラリーが聞きながら観戦できるというもの。初日は18番で行われ、2日目は9番で実施する。
1日目にマイクをつけたのは、石川遼、岩崎亜久竜、杉本エリック、阿久津未来也、堀川未来夢、谷原秀人の6名だ。
石川はラフからの2打目を打つときに、「30(ヤード)飛ばなくなるとして、フロントエッジ150(ヤード)しっかりかな」とキャディと話してクラブを握った。ショットを打つと、「うわー。やばすぎる」とため息。ボールは右のバンカー手前とかなりショートした。乗せて1パットで終えると「つらいパー」と漏らし、なんとか拾ったパーセーブに本音がつい出ていた。
「ポロっと本音が出たり、そういうのも面白いと思っている。18番は流れも良くなくて、(2打目の)ライも悪くてかなり口数が少なかった」と苦笑い。「あと打ち上げのホールなので、なかなかしゃべりながらボールまでいけない(笑)。ゼイゼイしちゃうので、吐息ばっかり聞こえるのもあれかなと…。次回は打ち下ろしのホールにしたほうが良いかなと思いました(笑)」と報道陣の笑いを誘いつつ、課題も発見した。
「普段からユーチューブでピンマイクをつけてラウンドしているので、違和感はないですね」。そう話すのは、チャンネル登録者数36万人を超えるYouTubeチャンネルを開設している堀川。自身の動画ではラウンドしながら実況や解説を行い、“リアルな声”を届けている。
「ただ選手が球を打って、その球の結果、行き先を映してカップまでやっていく放映スタイルにはあまり面白みを感じていなかった」と、選手のプレーと実況者たちの声だけの従来の中継には物足りなさを感じていた。「ゴルフというスポーツはマネジメント要素が大きい。音声を吹き込むことで、ゴルフの放映や観戦がより楽しくなると思っていました」と、以前からこういった企画には賛成派だった。「パナソニックさんがこういう試みをやってくれて、すごくうれしいですね」と振り返った。
「キャディさんとのやり取り、掛け合いを聞いてみると、より面白いんじゃないかな。自分たちの通常通りのマネジメント、会話をしっかり届けたい。いつも通りな感じで」と、いつもはプライベートラウンドの映像だが今回は“本番”で戦う堀川のリアルを届けた。2日目も行われる小木曽喬、平田憲聖、杉本、阿久津、堀川、谷原の6人がマイクを着用。9番で“本心”を明らかにする。(文・高木彩音)
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