省エネスイングで優勝の38歳・笠りつ子 ノーコック&ルックアップで飛んで曲がらない【優勝者のスイング】
イチオシスト
「Vポイント×SMBCレディス」」で5年ぶりツアー通算7勝目を挙げた38歳の笠りつ子。飛距離と方向性を両立させる彼女のスイングをプロコーチの南秀樹が分析。我々が参考にしたいポイントも教えてもらった。
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ノーコックでクラブを上げて、高いトップから振り下ろし、回転で打つ。体重移動は少なく、軸を保って振っています。デビュー当時からずっと変わらない笠選手の特徴的なスイングは、無理がないので体への負担が少なく、高い再現性につながっていると思います。
最終日は飛距離の出る神谷そら選手と佐久間朱莉選手とのペアリングでしたが、遜色ないドライバーショットで、存在感を示していました。フェアウェイがやや硬かったことも飛距離を生んだ要因でしょうが、インパクトからフォローにかけての押し込みが上手いのも忘れてはならないポイントです。
ノーコックはシャフトを使う感覚が薄く、インパクト付近で手元が浮きやすいのですが、頭を残し過ぎないことで体を回し、左にクラブを振り抜いています。肩甲骨や手首の動きが秀逸で、ヘッドが低く長く出て、ボールに力が伝わるので飛距離につながります。「インパクトで体の回転が詰まってしまう」「フォローでヘッドが加速しない」と感じているなら、笠選手のように無理に頭を残さない、早めのルックアップがヒントになります。
インパクトが詰まる人がボールをつかまえようと頭を残せば、右肩とアゴが近付き、左ヒジが引けやすくなります。余計にボールはつかまらず、パワーも伝わりません。
インパクト後は早めに目標に視線を移しながら顔を回して、同時に体も回転させます。前傾角をキープして回転できれば、言うことはありません。最初は出球が左に真っすぐ飛ぶくらい積極的に体を回しましょう。徐々にクラブが左に振れて、当たりも厚くなると思います。そこからは、徐々に下半身を先行させ上半身との捻転差を作ります。
まずは肩から肩の振り幅で練習してみてください。笠さんのように、ノーコックで振って体の中心に手元をキープできれば、下半身と上半身のズレを作ることで、打ち出しラインを調整でき、効率良く真っすぐ遠くに飛ばすことができるでしょう。
■笠りつ子
りゅう・りつこ/1987年生まれ、熊本県出身。2016年に2勝を挙げて賞金女王の座を争い、最終的には賞金ランキング3位に入る活躍を見せる。ノーコックのスイングが特徴で、今季「Vポイント×SMBCレディス」で通算7勝目を挙げる。ニトリ所属。
■解説:南 秀樹
プロゴルファーである父の影響でゴルフを始め、高校卒業後にティーチングプロ資格を取得。クラブを使うことを主とする指導法が高い評価を得ている。幼少期から鈴木愛を指導するなど、ツアーで活躍する数多くのプロをサポートしている。(株)ボディスプラウト所属。
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<ゴルフ情報ALBA Net>
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