新鋭シン・チェリン監督が、映画をめぐる二人の冒険を描く「PEAK END」
イチオシスト
シン・チェリン監督が京都芸術大学映画学科の卒業制作かつ初長編として撮り上げた「PEAK END」が、6月13日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。メインビジュアルと特報映像が到着した。

ソウルから京都に来たリン、沖縄から京都に来たそら。ふたりは大学で出会い、映画をつくる道を志した。ふたりは面白いことをするのが好きだった。そして、面白いことを撮影して笑い合うのが好きだった。ジャムサンドを空に飛ばしたい、フィルムカメラを万引きしてみたい、沖縄でそらのルーツを辿りたい……。リンとそらはさまざまな欲求を映画制作という名目で昇華していく。ふたりにとって映画は魔法の杖のようなもの。ありとあらゆる形にジャンルを変身させて、そこに身を置き、自らが映画を謳歌する存在となって、確かにフィルムに焼き付ける。ふたりはとにかく欲張りに相手を知りたいと願い、しかし妥協は許さずアイデンティティが永遠に不確定のまま遅延し続けることを受け入れて、最高に楽しい対話を実践する──。
スタッフ5名(うち2名は主演を兼任)のミニマムな体制で、ドキュメンタリー要素も取り入れつつ撮影し、イノセントな衝動にあふれた作品となった「PEAK END」。第21回大阪アジアン映画祭や第47回ぴあフィルムフェスティバルなどで上映され、いよいよ劇場公開となる。
イ・ラン(音楽家・作家)コメント
―目の前に見えるすべてのものに自分の名前を書きつけたかった世界へ残す記録
誰かに記録される人生を離れ、自らを記録できるようになったリン。カメラとペンと言葉で書き留めても、どこか「正確」ではない。それでもリンの記録は続いていく。そんなリンの現在において、最も「PEAK」な存在であるそらは、よろこんでリンの記録に登場する。ジャムを塗った二枚のパンを重ね、両側からかじり、その残ったかけらを風船に結びつけて空へ放ちながらリンと一緒に笑える人だ。ふたりの澄んだ深いまなざしのせいで、映画を観る私たちはそらとともにリンを愛し、リンとともにそらを愛さずにはいられなくなる。
世界はふたりのリズムとあまりにも違い、この場所で無事に生き延びられるのかもわからない。だからこそ、都市のすべてが見知らぬもののように、不安げな目で周囲を見回すふたり。それでもその不安な目を見つめ合い、やがてくすくすと笑いながら、「楽しいから、ここで終わらせるわけにはいかない」と約束する。そらが育った沖縄で鳴り響いていた米軍のヘリコプターの轟音よりも、もっと大きな音で彼女たちを記憶したい。リンとそらのPEAKは、これからも果てしなく更新されていくだろう。

伊丹そら(出演・制作)コメント
自分にとって『PEAK END』という映画は、かけがえのない関係性との出逢いであり
それは台風のあの日にしか見れなかった宙を撮り続けたような、そんな記録です
『PEAK END』が多くの人の元へ届く、それは
距離という概念をすっ飛ばして
ずっと遠くに居るあなたとも出逢う事のような気がする
逢えてよかった!
飛んでいった『PEAK END』が皆様の元に届く日をすごく楽しみにしています!
シン・チェリン(監督・企画・出演)コメント
そらは、24フレームでは捉えきれない魅力を持った人です。
『PEAK END』は、さまざまな出会いと別れの中で、リンとそらが出会い、新しくいくつも芽生えた夢を叶えていく旅路を描いた、幻想的なロードムービーです。
たまに物理法則を無視した飛躍も見せますが、どうかご了承ください。ただ、間違いなく言えることは、あり得ないことがあり得てしまうのが私たちだということです。
宇宙のことが気になってしまうそらは、その人自身が未知の存在でした。そんな彼女をできるだけありのままに切り取って、皆さんにも見てもらいたいと思い、この作品を作りました。
どうかご鑑賞ください!
「PEAK END」
監督:シン・チェリン 出演:シン・チェリン、伊丹そら 撮影:清水歩夢、西尾千裕 録音:キム・スビン 編集:西尾千裕
製作:Team PEAK END 配給:boid/VOICE OF GHOST 宣伝:ブライトホース・フィルム
2025年/120分/5.1ch/DCP
©PEAK END
公式サイト:https://peakend.org
記事提供元:キネマ旬報WEB
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