カスタマイズで愛車を自分だけの1台に!【バイクのカスタマイズガイド:吸排気編】

イチオシスト

バイクに標準で装着されている純正マフラーは、エンジン性能を確実に発揮させるとともに、各種騒音値(加速騒音・近接騒音)、排出ガスの濃度をクリアする事や耐久性の向上を目的に設計されている。見た目よりそれらを重視するため、必然的にデザインについては制約ができてしまうのが実情だ。そこでより自分好みなデザインのマフラーに交換できるようにカスタマイズマフラーが登場した。
カスタマイズマフラーは材質やサイズに多くのバリエーションがあるため、レーシーにもスタイリッシュにも仕上げることができる。理想の外観に近づけることで、バイクの存在感を際立たせられる。また、マフラーは材質によって軽量化が図られているものも多いため、選択次第で車体の軽量化へも貢献できる。
さらに、素材や内部のサイレンサー構造によって音の質や高さが変わるので、好みの音質に変えることが出来るのもマフラーカスタマイズの醍醐味と言えるだろう。
そして、カスタマイズマフラーには、サイレンサーのみを交換する「スリップオン」タイプと、構成部品全てを交換する「フルエキゾースト」タイプの2タイプがある。どちらを選ぶかは見た目や性能、予算などを吟味して決めるようにしよう。
カスタマイズ01 【排気(マフラー)】
見た目のドレスアップ効果があり軽量化やパワーアップも可能になる!
バイクの排気と消音を担う重要なパーツがマフラーだ。見た目のドレスアップをはじめ、軽量化、パワーアップなど、バイクカスタムの醍醐味を味わうことができる。そんなマフラーの交換はバイクカスタムの定番でもあり、入門編としてまずはやっておきたいメニューの一つだ。ここではそんなマフラーカスタムについて解説していこう。
バイクのマフラーはどんな種類がある?
スリップオンマフラー

スリップオンマフラーはサイレンサーのみの交換になるため、基本的に大幅な軽量化やパワーアップは望めない。しかし、フルエキゾーストに比べて低コストでドレスアップ効果を得られ、サウンドも自分好みに出来るため、人気のカスタムとなっている。
フルエキゾーストマフラー

フルエキゾーストタイプは、エキパイからサイレンサーまでマフラー全体の交換になるので、スリップオンマフラーに比べるとコストはかかるが、その代わり大幅な軽量化とパワーアップを望める。また、エキパイも変更するのでスリップオンマフラーよりドレスアップ効果も高いのが特徴だ。
マフラーの素材も種類がいろいろある
マフラーを構成するエキゾーストパイプやサイレンサーの素材には、大きく分けて4種類ある。それぞれ重さや強度・デザインにも関わる重要な要素だ。
中でもレース仕様のバイクに装着されていることの多い「チタン素材」のマフラーは、軽量性とサビ知らずの美しい焼け色が特徴。ただ硬い素材のため加工が難しく、素材自体が希少ということもあり、チタンを使用したマフラーは非常に価格が高い傾向にある。
そして合成繊維を高温で焼き炭化させた繊維を織り込んだ「カーボン素材」。マフラーに使用される素材の中でも最も軽く、外装パーツにも使用されるなど、軽量性を活かしたドレスアップアイテムとして利用されることも多い素材だ。
「ステンレス」は、マフラーの中でも最も使用率が高いポピュラーな素材。鉄よりも軽量で強度があり、かつサビが出にくいことから、長く綺麗な状態を維持できる実用性に優れた素材となっている。
最も身近な素材である鉄製のマフラーは、とにかくコストを低く抑えられるのが魅力。しかし非常に重いため軽量化は期待できず、錆びやすいため錆び防止の耐熱塗料による予防が必須。性能向上よりも重量感のあるルックスが好みの人にはおすすめの素材だ。
チタン製マフラー

他の金属に比べて非常に硬くて軽量なのが特徴。チタン製のマフラーは排気熱で焼けたとき、虹色のような美しい焼け色になるのも魅力的。ドレスアップには最適な素材と言えるだろう。
カーボン製マフラー

マフラーの素材として唯一非金属なのがカーボン。炭素繊維が織りなす独特な模様が美しく、レーシーな雰囲気が好きな人にはたまらない素材だ。加工が難しいため製造コストが高くなる点がデメリット。
ステンレス製マフラー

ポピュラーな素材のため純正品から社外品まで多くのマフラーで採用されている。スチールよりも錆びにくく強度が高いことが特徴。また、強度が高いため板厚を薄くでき、重量も軽い。
スチール(鉄)製マフラー

マフラーの素材として最も一般的なのがスチールだ。加工が簡単であり、他素材に比べコストが抑えられるため純正マフラーに多く採用されている。弱点は錆に弱いこと、重量が重たいことなどが挙げられる。
カスタマイズ02【吸気】
高い吸気効率や濾過性能を持つエアフィルターに交換してみる
バイクのエアフィルター(エアクリーナー)は、エンジンが吸い込む空気に含まれるゴミやホコリを濾過し、エンジン内部を保護する重要な部品。走るうちに汚れてしまうので、定期的な点検・清掃・交換が必要だ。その際により多くの空気を取り込めるようにするのが吸気のカスタムだ。ここではその内容について解説していこう。

エアフィルター(エアクリーナー)が持つ重要な役割は、エンジンが吸い込む空気からゴミを取り去って、エンジンが痛まないようにすることだ。そのために定期的に交換する必要がある。その交換の際により効率的に吸気できるようにするのが「吸気カスタム」だ。このエアフィルターには、大きく分けて湿式と乾式の二つがある。乾式というのは、文字通り乾いた状態で使うもので、紙などのような繊維になっていて、ここで細かいダストを濾過する。車両に純正装着されているものはこのタイプが多い。
もう一つの湿式は、スポンジにエアクリーナー用のオイルを染み込ませて使う。クリーナーとしての能力が高いがスポンジの耐久性が低いという欠点がある。そしてもう一つ挙げられるのが「パワーフィルター」と呼ばれるもの。カスタムバイクなどでノーマルのエアクリーナーを外した時や、キャブレターを大きくした時などに使われる。吸気効率は上がるが、キャブレターのセッティングが変わってしまう可能性があるので、交換する場合は相応の知識が必要となる。


純正交換フィルター

純正エアフィルターとして一般的な乾式タイプ。紙によって汚れを濾過する。より高い吸気効率や濾過性能技術をもつカスタムパーツもリリースされている。
パワーフィルター

純正エアクリーナーより吸気抵抗を減らしてより多くの空気をエンジンに送り込み、吸気効率を高めることで出力・トルクアップやレスポンス向上を狙うパーツだ。
カスタマイズ03【キャブレター】
交換によってエンジンが持つポテンシャルを最大限に発揮する
純正キャブレターを社外品に交換したり、内部パーツを調整・交換することで、エンジンの吸気効率を高め、パワーアップやレスポンス向上、自分好みの乗り味を実現するカスタマイズだ。マフラー交換とセットで行われることが多く、燃料の混合比を最適化し、バイクの走行性能を根本から変化させることが目的だ。

キャブレターは「気化器」という意味のパーツで、ガソリンを霧状にして空気と混ぜ合わせ、エンジンに送り込む燃料供給装置のことだ。かつてはバイク、自動車ともに一般的な装置であったが、排気ガス規制が年々厳しくなってきたことから、日本国内で2008年以降発売されるバイクはほぼ全てのバイクがキャブレターでなくインジェクションとなった。正確に燃焼が制御できるインジェクションが排ガス対策に必要だったからだ。
そんなキャブレターのカスタムといえば現在は旧車用のカスタムとなっている。そのメリットは、調節が自分でできることだ。メインジェットやジェットニードルなどの番手で混合比を調整できるほか、マフラーを交換した際にセッティングを出すことも出来る。
※番手:番手は口径のことでガソリンの通路のサイズ
※混合比:空気とガソリン(燃料)を混ぜる割合のこと
その一方でデメリットもある。素人では最良なセッティングを出すのは難しく、また、仕様次第では車検に通らない場合もある。特にブローバイガス(未燃焼ガス)の大気開放はNGで、エアクリーナーやフィルターでの対応が必要となる。加えて排気音量・車幅・排出ガス規制(純正相当品以外)など、保安基準への適合が必須となるのだ。
従ってキャブレターカスタムをする際はショップなどのプロに相談することをおすすめする。

ヨシムラが開発した独自の「MJN(マルチプルジェットノズル)」技術を組み込んだキャブレター(TMR-MJN, YD-MJNなど)への交換やセッティングを行うことで、混合気の理想的な霧化を実現し、スロットルレスポンス向上、燃焼効率アップ、トルクアップなどが実現できる。
※混合気:エンジンが動くために必要な、空気とガソリン(燃料)が霧状に混ざり合った気体のこと
番外編①KEYSTERの燃調キットでキャブレターを復活させる!
KEYSTERのキャブレター燃調キットは、バイクのキャブレターのオーバーホールと燃調に必要な部品を車種専用でまとめたオールインワンキット。メインジェットやパイロットジェット、ジェットニードル、ガスケット類などが含まれ、劣化部品の交換と、エアフィルターやマフラー変更後の空燃比の最適化を初心者でも簡単に行え、絶版車の性能を新車並みに回復させてくれるのだ。また、純正部品に比べておおよそ1/3程度とかなり安価に揃えることができるのも嬉しい。


美しい真鍮パーツはもちろん、Oリングやスプリング、ワッシャーやクリップなどの細かいパーツまでほとんどが揃っている。
キャブレター燃調キットセット内容

燃調キットはパーツが綺麗に収まった専用パッケージとなっている。説明書も付属。
ニードルバルブ、アイドルスクリュー(エアースクリュー)、フロートチャンバーガスケット、パイロットジェット:3サイズ、メインジェット:6サイズ、ジェットニードル:4サイズ
●価格:4400円(税込)
番外編②T-REV/T-REV miniでクランクケース内を減圧しフリクションを低減
T-REVとは、寺本自動車が開発したクランクケース内圧コントロールバルブで、ブローバイガス(燃焼ガス)の脈動を利用してクランクケース内を負圧(減圧)にし、ピストンの動きをスムーズにすることで、エンジンレスポンス向上、エンジンブレーキの緩和、ドライバビリティ向上、燃費改善などの効果をもたらすチューニングパーツだ。ブローバイガスを吸気系へ還流させつつ、クランクケース内圧を適切に保つことで、低回転から高回転まで全域でスムーズな走りを実現してくれるのだ。




※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
