プロが語る“ヘルメット選び” 選択肢を広げるLS2のジャパン・フィット・モデル

イチオシスト

何気なく選んでしまいがちなヘルメットだが、実は結構難しいものだったりする。
安全性が第一なのはもちろんなのだが、快適性や機能性も重要。そしてデザインも大切だ。ライディング中は第2の顔でもあり、ヘアスタイルでもある。だからこそ選択肢は多い方がうれしい。それがライダーの本音だ。だからこそ多くのメーカーから、さまざまなヘルメットがリリースされているのだが、何を選んだらいいのかわからなくなってしまうことも多々ある。
LS2は独自性の強いヘルメットメーカーだ。かつていち早くカーボンヘルメット世に送り出しただけでなく、最近はラインナップが減ってきたシステムヘルメットもしっかりと残している。
ライダーへ向けて「良い」と判断したものは出し続けることで、独自性が確立されているメーカーなのだ。
そのLS2に新しい動きが出ている。LS2はスペインに本社を置くメーカーであり、従来のラインナップは欧米人に多い前後に長い頭の形状にフィットするものが主流だった。そこへ前後長よりも左右に張っている日本人の頭に合わせた「JAPAN FIT MODEL(ジャパン・フィット・モデル)」が誕生したのだ。
これが実際にどんなメリットをもたらすのか。そこで今回は、ヘルメット選びの現場を知るプロの声を聞くべく、『ライコランドTOKYO BAY 東雲』でヘルメットを含む用品を担当するベテランスタッフ・岡さんに話を伺った。


エントリーユーザー、セカンドヘルメットとしても人気のLS2
JAPAN FIT MODELの話に行く前に、LS2の人気の秘密について、岡さんに解説してもらった。「ひとつには、ビギナーさんとか初めてヘルメットを買う方から人気があります」とのこと。
その理由として、リーズナブルな価格設定のモデルが充実していることが挙げられる。ロングツーリングなどで好まれるフルフェイスヘルメット、気軽に使用できるオープンフェイスヘルメット、フルフェイスにもオープンフェイスにもなるシステムヘルメットなどがラインナップされている。

初めてバイクを購入する方にとっては、ヘルメットの価格も大きな出費。リーズナブルな価格で「自分の思い描くバイクライフ」に適した種類を選べれば、かなりうれしいはずだ。
一方で高機能で高価格帯のハイクオリティモデルが用意されていることも忘れてはいけない。軽量なカーボンヘルメットのTHUNDER C GPなども根強い人気を持つ。「まだカーボンヘルメットが多くなかった中で、早いタイミングでLS2が投入していたと思います」と岡さんは回顧する。その頃から続く人気は根強いというワケだ。
そして忘れてはいけないのが、デザイン性。ヘルメットは常に周囲の目に触れるのだから、ここをおろそかにはできない。ベーシックなカラーリングも魅力的だが、特殊なグラフィックを採用し、見る角度によって色味が変わるモデルなども用意されている。


日本人に合ったヘルメット“JAPAN FIT MODEL”登場の意義
JAPAN FIT MODEL(ジャパン・フィット・モデル)をシンプルに言えば、その名の通り“日本人の頭に合ったヘルメット”ということになる。欧米人の頭は前後の幅が長くて左右が狭い傾向にある。比較すると日本人は前後が狭くて左右が長い。
結果として欧米メーカーのヘルメットだと
・ちゃんとフィットしてほしいポイントに到達しない
・頭部の左右の幅に合わせると大きめのサイズになってしまい、前後に空間ができフィットしにくくなる
といった問題があった。
JAPAN FIT MODELが登場してからの変化について「現在はJAPAN FIT MODELと世界モデルの両方を置いてあります。実際に被り比べると、そのフィット感の違いにみなさん驚きます」と岡さんの目が輝かした。言葉を尽くすより、写真で見るより、実際にフィッティングする体感は雄弁に語ってくれる。
日本人にフィットするモデルが誕生したことで、ライダーの選択肢は大きく広がる。今までフィット感によって限られたメーカーからしか選べなかった人の、選択肢が広がっていくことになる。近年のバイクはデザインに特色が大きく「昔のように白か黒のフルフェイスを持っておけば何にでも合う、という時代ではなくなりました」とのことで、セカンドバイク用のヘルメットを別途購入するライダーも増えている。



時代と共に進化をしていくヘルメット事情に対応するLS2
現代のヘルメットには、昔とは違う機能が求められているし、対応しているモデルが多くなっている。特にLS2は価格を抑えつつ標準装備モデルが多く、喜ばれている。
スピーカーホールを多くのモデルに装着
仲間とのツーリングで会話を楽しむためだけでなく、スマートフォンの地図機能を利用して走るライダーは急増した。画面を凝視するのは危ないので、インカムからの音声ガイダンスを重要視するライダーも多い。つまり、ヘルメットにインカムを装着する人の率は右肩上がり。
そこでスピーカーホールが役立つので、LS2の多くのモデルで採用されている。ベストフィットな通常のヘルメットにスピーカーを装着すると、どうしても耳が痛くなることも多い。さらに、インカムのメーカーを変更したことで、痛みが出る場合もある。スピーカーホールが装備されていれば、こういったトラブルも起きにくく、フィット感を損なわずにインカムを使用することができる。

快適で安全にも役立つインナーバイザー装着モデル
インナーバイザーの存在も見逃せない。ツーリングで一日走っているだけで、朝日や夕日の眩しさに「怖い体験」をした人もいるだろう。人によっては眩しさに弱く、常にスモーク系のシールドを着用する人もいる。
一方で夜のライディングにスモークは不向きだ。そこで便利なのがインナーバイザー。眩しい時だけバイザーを下ろせるので濃いめのスモークを使用でき、目への負担が軽減できる。ワンタッチで上下させられるので、休憩を入れなくても信号待ちなどで対応できるのが嬉しいところだ。LS2ではダークスモークのインナーバイザーを標準装備しているモデルが多い。

ヘルメットバッグが大容量で人気!
装備品や付属品ではないのだが、「LS2の『ヘルメットバッグ3』が人気商品」だと岡さんは言う。修理や車検で預けた時、他にもレンタルバイクを楽しむ時などに重宝するアイテムだ。人気の秘密はリュックタイプであることと、大容量であること。
ヘルメットを持ち運ぶと、意外と重いことに気づく。短時間であれば特に問題ないが、少し時間が長くなると一気に重さを感じることが多い。だからこそリュックタイプだと持ち運ぶ時も楽なのだ。
ヘルメットバッグはぴったりサイズの物が多い。しかしインカムを装着しているだけでも入らなくなってしまうし、出し入れに手間取ることもある。大容量かつ大きく開くヘルメットバッグ3は出しれにも余裕があるだけでなく、冬ならばネックウォーマーなど傷つきにくい物を一緒に入れられる。LS2では他にもメッシュバッグやハンドバッグもラインナップされているので、チェックしてみてほしい。


新情報! JAPAN FIT MODELは今後も増える!?
被り心地やフィット感が“日本人向け”となったLS2のJAPAN FIT MODEL。取材した2026年1月現在では3モデルの展開だが、「今後、モデルを追加していく予定」との情報をキャッチした。デザインや機能の違うモデルを選べるチャンスが増えていく。今後の動向から目が離せない!
プロが教えるフィッティングの注意点! 間違えやすい落とし穴
最後にフィッティングをする場合の注意点を岡さんに教えてもらった。最も注意が必要なのは「思い込み」をしないこと。具体的に多いポイントを2つ紹介しよう。
ヘルメットは全て「頭まわり」のフィット感を大切に
ヘルメットのフィッティングは、頭まわりで行うことが大切。頭頂部がしっかりと着き、その上で頭の周囲の部分がフィットするサイズを選んでいく。
しかしフルフェイスヘルメットの場合、よくある勘違いや思い込みに「チークパットで判断する人がいます」という。
頬の部分はピッタリでも頭部は緩いこともある。チークパットは使っていく間に形に沿って変形する場合が多い。不安な場合はスタッフさんに相談すると良いだろう。

小さいサイズ願望が強い人はご用心
そしてもうひとつ「小さいサイズ願望を持っている方」は要注意だ。頭が小さい方がうれしい気持ちが優ってしまって、フィッティングを小さいサイズから始めてしまう。実は入る範囲であっても小さめを選んでしまうと、長時間のライディングで頭痛を発症してしまう危険がある。少し大きめのサイズから試着をして、隙間なくフィットするくらいのサイズを選ぶと良いそうだ。
JAPAN FIT MODELで頭に合った快適なバイクライフを
頭にフィットしたヘルメットは、バイクライフを快適で楽しいものにしてくれる。さらにLS2には快適装備が付加されているので、快適なバイクライフをサポートしてくれる存在だ。JAPAN FIT MODELの登場によって、幅広いライダーの選択肢に入るようになった。ぜひ一度、手に取って体感してみてほしい。
取材協力:ライコランドTOKYO BAY 東雲
ビギナーライダーからベテランライダーまで、幅広いライダーが集まるライコランドTOKYO BAY 東雲。バイク駐車場には様々なバイクが並ぶことが多く、お買い物のついでにバイク見物を楽しむ人も少なくない。貴重なバイクで来店する人もいて「都心の聖地」と呼ぶ人もいるくらい人気のお店。品揃えも豊富なのでショッピングが楽しくなるはずだ。

TOKYO BAY 東雲
東京都江東区東雲2-7-12
03-3527-7431
(編集協力:株式会社セイデン)


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