離婚後共同親権制度の導入後、DV被害者はどうなるのか──「五月の雨」
イチオシスト
2026年4月、離婚後共同親権制度が導入される。DV被害者はどうなっていくのか──。ドラマとドキュメンタリーを合わせて制度の問題点を見つめた「五月の雨」が、4月11日(土)より新宿K’s cinemaほか全国で順次公開。ポスタービジュアルと予告編が到着した。

ひとり息子のいる主婦・長谷川香織は、夫の精神的暴力に苦しんでいる。夕食の味付けや外出時の服装など些細なことにダメ出しされ、謝っても説明を求められた。やがて精神バランスを崩した香織は、家を飛び出して弁護士に救いを求める。そして3年に及ぶ調停の末に離婚が成立。ただ、夫が主張した共同親権を受け入れてしまったため、息子との面会や進学など事あるごとに夫の支配が及ぶ──。
離婚後共同親権の危険性を訴えてきた和光大学の熊上崇教授の呼びかけにより、DV・虐待被害者とその支援者が集まり、映像製作プロダクションと共に作り上げた本作。NHK連続テレビドラマ『虎に翼』でDVを訴える女性を演じた安川まりが香織役を務め、監督は数々のテレビ番組を手掛ける冨田玲央が担う。
〈著名人コメント〉
『五月の雨』を見ながら、幾度も呼吸が苦しくなり、動悸がした。恐怖感への身体的な反応である。つまり私にもその反応を起こした記憶があり、それが蘇ったということだ。支配の怖さは、体験した人にしか分からないのかも知れない。(中略)その中での共同親権は、子どもの自己決定を妨げる。絶対に避けねばならない、と『五月の雨』を見て、あらためて思った。
──田中優子(法政大学名誉教授 元総長)
何かに怯えて暮らすということはどれほど心身を削られていくのだろう。大きな物音や大声、不機嫌な態度、家事育児の放棄・・この映画は直接ではない「見えない暴力」によるDVの深刻さとそれが理解されない社会、司法を描くと同時に、「共同親権」の問題を浮き彫りにしている。
──浜田敬子(ジャーナリスト)

「五月の雨」
出演:安川まり、巴山祐樹、楠田悠人、酒井禅功
ナレーション:中澤有美子
監督:冨田玲央
脚本:藤平久子
撮影:井手口大騎ダグラス、豊島潤子
編集:渡邉顕次
メイク:橋本申二
音効:金田智子
宣伝デザイン:materialwords design
プロデューサー:松本裕子
製作総指揮:熊上崇
製作プロダクション:パオネットワーク
配給:ちょっと待って共同親権ネットワーク「五月の雨」製作委員会
2025年/日本/日本語/74分
©ちょっと待って共同親権ネットワーク「五月の雨」製作委員会
公式サイト:https://maydayrain.com/
記事提供元:キネマ旬報WEB
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