【最近はすごいと聞いて】冬のタイヤ問題。「オールシーズン」を1ヶ月使った感想をお伝えします
イチオシスト
記事中画像撮影:筆者
毎年悩む、冬のタイヤ問題

都内近郊に住むキャンパーの悩み、それは冬のタイヤ問題。
雪中キャンプはしないけど、微妙に凍結や雪が心配な場所に行く機会はある……。
いつもは、そのためだけにスタッドレスに履き替えていたけど、正直、面倒だしお金がかかる。それに家にタイヤの保管場所もない。

かくいう筆者もその一人。愛車はトヨタ「アクア」。
日常生活で車を頻繁に使う手前、燃費の良さと小回りを重視して、4WDなど雪道への強さは重要視してきませんでした。
ただ仕事柄、年に数回だけ雪道を走らざるを得ないときがある。「冬タイヤ面倒だな……」と悩むのはもはや毎年の恒例行事でした。
最近の「オールシーズンタイヤ」はすごいらしい

この問題を解決する選択肢は一つ。「オールシーズンタイヤ」を使うこと。
ずっと脳裏にあったものの、「結局どっちつかずなのでは?」と二の足を踏んでいました。しかし、意を決して最新モデルを入手。実際に使ってみたら、革命レベルの驚きだらけ。
今回は、安全性は? コスパは? 手間は?など、オールシーズン初心者が実際に1ヶ月使って感じたレビューをお伝えします。
選んだのは、DUNLOP「シンクロウェザー」

今回、使ったのは老舗タイヤブランド、DUNLOP(ダンロップ)から発売されている「シンクロウェザー」。
「オールシーズンの性能がかなり進化しているらしい」という話を聞いたときに、名前が上がっていたのが、このタイヤです。

最新モデルであることに加え、従来のオールシーズンとは異なる仕組みを採用しているのだとか。「夏も冬も、これ一本」というキャッチコピーにも惹かれ、今回導入してみました。
【まずは結論】1ヶ月使ってどうだった?
最初にちょこっと言い訳

タイヤのレビューをするうえで、本来は車への深い知識や経験が重要だと思います。ただ、筆者の守備範囲はキャンプをはじめとしたアウトドアギア。
日常的に運転はしているものの、車への造詣は決して深くありません。細かな走行感やドライブフィーリングの感じ方は、一般的なドライバーと変わりません。
その分、本レビューでは「普通のキャンパー」と同じ目線で、アウトドアの行き帰りで安心できるか、普段使いで違和感はないかといった点を、素直にお伝えしていきます。
疑問その1. 雪道は?

結論
普通に走って、普通に止まった
1月中旬、撮影で軽井沢と草津温泉に立ち寄ることがありました。どちらも、豪雪地帯ではないものの、気温が低く、雪が積もる地域。
高速道路を降り、峠を走り始めたところで、路面にうっすら雪が積もっている。タイヤの性能を信じながらも、おっかなびっくりで走行しましたが、結果的には拍子抜け。

アクセルを踏めば普通に走り、ブレーキを踏めば普通に止まる。もちろんハンドルを切れば、その通りに曲がる。

もちろん「スノーフレークマーク」も。冬タイヤ規制でも問題なし。
クッっと雪に噛みついて、何の問題もなく、氷点下の温泉街を走り抜けました。素人には、「スタッドレスとの違いが分からない」。そんな感覚でした。
疑問その2. 凍結路は?

結論
危険を感じることはなかった
個人的にいちばん不安だったのが、凍結路です。
というのも、従来のオールシーズンタイヤは「雪道は意外と走れるけど、凍結路は心許ない」という印象が強かったから。
そして、冬のキャンプで一番出くわす可能性が高いのも、この凍結。積雪地帯は避けられても、キャンプ場の多くは山の中。雨が降った翌朝は、路面が凍っている場所が多々あります。

数日前に降った雪に雨が混ざり、カチカチに凍った路面でも危険は感じなかった
12月末、山梨県の道志道を走行中、まさにそのようなシチュエーションに遭遇しました。内心、かなり不安でしたが、これまた取り越し苦労に。
日陰の峠道でも、タイヤがスリップすることはなく、無事キャンプ地へ辿り着けました。
疑問その3.ウェット路面は?

結論
冬の道路では違和感なし
いくら雪や凍結に強くても、普段走るドライ路面やウェット路面に不安があるなら意味がありません。
特に気になっていたのが、ウェット路面。なぜかというと、「スタッドレスは雨に弱い」という話を聞いていたから。
排水性能が弱く、「ハイドロプレーニング現象(水膜ができてタイヤが浮く)」が起きて、制御が効きにくくなるリスクがあるとのこと。

そのあたり、この「シンクロウェザー」はどうなのか? というと、そこはさすがオールシーズンタイヤ。
レビュー期間中、一度だけ強い雨が降るなか、高速道路を走行しましたが、夏タイヤとの違いは感じませんでした。
またウェット路面・ドライ路面どちらも、走行音に関しては素人レベルだと変化は感じ取れず。
ただし、使ったのは冬の期間中。猛暑やゲリラ豪雨での走行は未体験なのであしからず。
【調べてみた】なぜ、シンクロウェザーは優秀なのか?

シンクロウェザーが優秀なのは分かった。ではなぜ優秀なのか? 調べてみました。 性能の背景を理解すれば、より安心できるというものです。
温度に応じてゴムが変化する

出典:ダンロップ
まず、「シンクロウェザー」の最大の特徴が、温度に応じてゴムの性質が変化するという点。
一般的な夏用タイヤは、気温が下がるとゴムが硬くなり、路面への追従性が落ちがちです。一方、このタイヤは、低温時でもゴムが硬くなりにくい特殊ポリマーが使われています。
路面の温度に合わせて、グリップ力をキープする。だからこそ、雪道や凍結路でも安全に走れたわけですね。
ちなみに、この性能をダンロップ公式は「温度スイッチ」と呼んでいます。
水に反応して柔らかくなる

出典:ダンロップ
もうひとつの特徴が、水に触れたときだけゴムが柔らかくなるという点。
雨や雪がタイヤに触れると、接地面のゴムが一時的にしなやかになり、路面への密着性が高まる仕組みです。
逆に乾いた路面では剛性感が戻り、夏タイヤのような走り心地を実現しています。
ウェット路面でも違和感なく走れたのは、こうした仕組みが効いているからこそ。この性能は「水スイッチ」と呼ばれています。
導入後に感じた3つのメリット
悩む時間が減る

「今年はタイヤを変えるか?このまま行けるか?」。その悩みがなくなったのが、いちばん大きなメリットかもしれません。
今まで冬になると、「道志道 雪 2月」とか「山中湖 凍結」と検索していましたが、その時間も不要に。
行き先を決めるときの心理的ハードルが下がるだけで、冬のキャンプがずいぶん楽になりました。
トータルのコスパは良い

タイヤ単体の価格だけを見ると、「シンクロウェザー」は正直安くありません。
筆者のトヨタ・アクアに装着したサイズでは、4本で約8万円前後。なかなか勇気のいる金額です。
ただ、夏タイヤ+スタッドレスを購入するよりは、安くなるケースが多いです。
プラスして、履き替えの手間と工賃がかからないため、最初の出費さえ乗り越えてしまえば、トータルのコスパは良くなります。
筆者は、夏タイヤとスタッドレスがちょうど寿命を迎えたタイミングで、「シンクロウェザー」に一本化しました。
玄関が広くなった

玄関スペースの半分以上を占領していたスタッドレスタイヤ
家族からは、これが一番喜ばれました笑。ガレージがある家ならいざ知らず、タイヤの保管場所を確保するのはなかなか大変です。
タイヤ4本分の置き場がなくなるだけで、圧迫感が一気に減る。「玄関広くなったね!」と言われたことが、地味ながらも、導入して良かったと一番思った瞬間でした。
使ってわかった注意点
燃費には影響あるかも

左:シンクロウェザー、右:これまで使っていた夏タイヤ
正確な数値を計測したわけではありませんが、体感としては、夏タイヤから「シンクロウェザー」に履き替えて以降、燃費が5%前後落ちたかな、という印象があります。
もともと装着していた夏タイヤが、いわゆるエコタイヤだったことも、この差に影響しているかもしれません。
また、今回は冬の期間での使用。夏タイヤは気温が下がるとゴムが硬くなり、転がり抵抗が小さくなるため、結果的に燃費が良く出ていた可能性も考えられます。
そうした条件を踏まえると、燃費低下は「想定の範囲内」。タイヤの交換工賃が浮くのであれば、十分に元が取れるガソリン代です。
豪雪地帯に滞在するならスタッドレスを

最後に、「じゃあスタッドレスはいらないの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
メーカー公式ページでも「過酷な積雪・凍結路面を走行される際は、WINTER MAXX 03の装着を推奨します」との一文が。
制動距離の指数を見ても、豪雪地帯や積雪・凍結が常態化しているエリアを日常的に走るのであれば、スタッドレスの方が優れているのは確かです。
それぞれの特性と使用シーンを理解して、判断するのが良さそうです。
※WINTER MAXX 03:ダンロップの最新スタッドレスタイヤ
オールシーズンタイヤ、アリかも!

雪中キャンプはしないけど、冬の山道は少し不安。そんなキャンパーにとって、「シンクロウェザー」はかなり現実的な選択肢でした。
雪や凍結だけでなく、普段の道でも違和感なく使えて、履き替えや保管の手間から解放されるのは想像以上にラク。
「年に数回のためにスタッドレスを用意する」生活からは、一歩抜け出せます。
冬タイヤ問題、オールシーズンという選択、アリかもしれません。
ダンロップの公式ページはこちら
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記事提供元:CAMP HACK
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