東京・青山に「ガチ英国車勢」たちの聖地誕生? ケータハムとモーガンが企む、素晴らしきアナクロニズムの共演
イチオシスト
2026年、すべてが電気とAIに支配されつつある東京・青山に、時代に逆行する「楽園」が誕生する。英国が誇るライトウェイトの狂気・ケータハムと、木造フレームの伝統工芸・モーガン。この2つが同居する旗艦店がオープンだ。
親愛なる読者諸君。
まず、カレンダーを確認してほしい。今は2026年だ。
世の中は「CASE」だの「MaaS」だのといった、退屈なアルファベットの羅列で溢れかえっている。自動車はもはや、巨大なスマートフォンにタイヤがついたような「白物家電」になり果ててしまった……と、嘆いているのは私だけではないはずだ。
移動の効率化? 自動運転? 冗談じゃない。私たちが求めているのは、エンジンの鼓動であり、ステアリングから伝わる路面の感触であり、時にオイルの焼ける匂いだ。そう、我々は単なる移動手段を求めているのではない。「魂の震え」を求めているのだ。
そんな絶滅危惧種である我々「ペトロールヘッド(ガソリン中毒者)」にとって、一筋の光明とも言えるニュースが飛び込んできた。しかも、日本で最もハイソサエティな街、東京・青山からだ。
エスシーアイ株式会社が、英国が世界に誇る2つの「頑固者」ブランド、ケータハムとモーガンの併売旗艦店を2026年1月23日(金)にオープンさせるという。その名も「ケータハム東京 青山ショールーム」および「モーガンカーズ東京 青山ショールーム」だ。
なんてことはない名前だと思うかもしれない。だが、このニュースの裏にある「異常性」に気づいてほしい。青山といえば、フェラーリやポルシェ、あるいは最新のEVメーカーが、ガラス張りのショールームで未来を売り込む場所だ。
そこに、鋼管スペースフレームにアルミパネルを貼り付けただけの「走る浴槽(失礼、ケータハムだ)」と、21世紀になってもなお、ボディの骨格に「木(アッシュ材)」を使っている「走る家具(失礼、モーガンだ)」が店を構えるのだ。これはもう、現代自動車産業に対する宣戦布告と言っても過言ではない。
英国の「偏愛」が同居する空間
このショールームは、都心からのアクセスに優れた国道246号線からほど近い、南青山7丁目に位置する。広域から富裕層やエンスージアストが集まる、まさに一等地だ。
インポーターであるエスシーアイによれば、この拠点は「プロダクトを見せる」だけでなく、「FUN TO DRIVE」を発信するブランド体験拠点になるという。
展示車両は最大6台。決して巨大なスペースではないが、この2ブランドに限って言えば、6台もあれば十分すぎるほどの「濃度の高い」空間になることは間違いない。
片やケータハム。1973年にロータスのコーリン チャップマンから「セブン」の製造権を受け継いで以来、「軽さは正義」という哲学を狂気的なまでに守り続けている。ドア? 屋根? ヒーター? そんなものは軟弱者のための装備だと言わんばかりのスパルタンさが売りだ。
片やモーガン。1909年の創業以来、ハンドメイドにこだわり続け、ウスターシャーの赤レンガ工場で、職人が一台一台、木を削り、アルミを叩いて車を作っている。最新の接着アルミシャシーを使いながらも、その精神は100年前と変わらない。
この全く異なるアプローチを持つ2つの英国スポーツカーが、一つの屋根の下で比較検討できる。これは、ウィスキーのシングルモルトを飲み比べるような、極めて贅沢で、知的な遊び場となるだろう。
期間限定の「未来」と、仲間との絆
さらに、オープン直後の1月23日(金)から25日(日)までの3日間は、特別なゲストが招かれている。TOKYO AUTO SALON 2026で発表されたばかりのケータハム「プロジェクトV」の最新プロトタイプだ。
ケータハムが作るEVクーペ。これを聞いて眉をひそめる古参ファンもいるかもしれない。しかし、実車を見ればその懸念は吹き飛ぶはずだ。彼らが作る以上、それは単なる電池自動車ではない。「軽さ」と「楽しさ」を追求した、ケータハム流の回答なのだから。この3日間は、過去と未来が交錯する貴重な瞬間となるだろう。
また、特筆すべきは「MUTT Motorcycles」の存在だ。
ショールーム内には、同じく英国のバイクブランドであるMUTTの「DRK-01」も展示されるという。これは、VTホールディングスグループとしてのシナジー効果を狙ったものだが、車とバイク、両方の英国製クラフトマンシップを愛する者にとっては、たまらない組み合わせだ。
「不便」という名の贅沢を買いに行こう
エスシーアイ株式会社は、この拠点を中心に、試乗会やオーナーイベント、モータースポーツ参加支援などを展開していくという。
「青山」という立地を選んだ理由は明白だ。単に車を並べるだけではない。ライフスタイルとしての「英国スポーツカーのある生活」を提案するためだ。
現代の車はあまりにも快適になりすぎた。ボタン一つでエンジンがかかり、エアコンは完璧に効き、ステアリングは指一本で回せる。
しかし、ケータハムのステアリングを握り、風を巻き込んで走る時の高揚感や、モーガンの美しいレザーシートに身を沈め、長いボンネット越しに景色を見る優雅さは、スペックシート上の数字では決して表せない。
もしあなたが、デジタル化された世界に疲れを感じているなら、あるいは、自分の手足で機械を操る喜びを忘れたくないと願うなら、2026年1月23日、南青山に向かうべきだ。
そこには、効率や利便性とは無縁の、しかし、自動車が本来持っていた「愛すべき無駄」と「情熱」が詰まっている。
英国の頑固者たちが作った車は、あなたにこう問いかけるだろう。
「あなたは運転手ですか? それとも、ただの乗客ですか?」と。
さあ、青山でその答えを見つけようではないか。
【店舗概要】
店舗名: ケータハム東京 青山ショールーム / モーガンカーズ 東京 青山ショールーム
所在地: 〒107-0062 東京都港区南青山 7-1-7 C-Cube 南青山ビル 1F
オープン日: 2026年1月23日(金)
営業時間: 10:00 ~ 18:00
定休日: 水曜日
電話番号: 03-6712-5905(ケータハム) / 03-6712-5906(モーガン)
公道F1カー頂上決戦 AMG ONE vs ヴァルキリー/ディアブロ/日本のガレージ:トップギア・ジャパン 070
ケータハム/モーガンが気になった方へ
中古車相場をチェックする在庫車多数ガリバー
![]()
今の愛車の買取価格を調べる
カーセンサーで最大30社から一括査定
![]()
新車にリースで乗る
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
