東京BRT〝アクセス向上へ〟東京駅方面への延伸方針を決定 2026年秋ごろ運行開始予定
イチオシスト

東京臨海部と都心を結ぶ東京BRTが東京駅へ延伸します。都は「臨海副都心地域における公共交通協議会」で、沿線の交通需要や利便性の向上などを踏まえて検討を進めてきたとし、延伸の方針を公表しました。
臨海部の利便性向上へ
BRT=バス・ラピッド・トランジット(Bus Rapid Transit)は、一般的な路線バスと比べ、連節バスの導入や専用レーン、優先信号などを活用することで、定時性や速達性を高めたバスシステムです。鉄道に比べ、整備にかかる時間や費用を抑えながら輸送力を確保できる点が評価され、国内外で導入が進んでいます。
東京BRTは臨海部と都心をつなぐ公共交通として運行されており、通勤や通学のほか、イベントの開催時などに利用が増える傾向があります。臨海部では居住エリアの拡大や来訪者の増加が見込まれる一方、鉄道駅まで距離がある地区も少なくなく、移動手段の選択肢を増やすことが課題とされてきました。
現在の東京BRTは、新橋や虎ノ門ヒルズ、晴海BRTターミナルなどを拠点に、勝どきや豊洲市場、有明、国際展示場、東京テレポートなど、臨海副都心エリアを結ぶ複数のルートが運行されています。今回の延伸では、東京駅周辺まで乗り入れる新たなルートを設定する計画です。

停留所としては、東京駅(仮称)のほか、銀座(仮称)や築地(仮称)を設けます。いずれも名称は仮称で、今後の調整により変更される可能性があります。都心部の主要エリアに停留所を設けることで、臨海部から都心中心部への移動が、これまで以上に便利になることが期待されています。
運行の開始時期は、2026年秋ごろの予定。運行開始日や運行本数、所要時間、運賃の扱いなど、ダイヤを含む詳しい内容は、決まり次第発表となります。
東京都は今後、停留所の設置工事を進めるとともに、運行に必要な認可申請の手続きを行う方針です。都心部では道路環境や周辺の交通量も大きく、停留所の整備や運行計画の調整には時間がかかることも想定されます。東京都は、関係機関との調整を進め、運行開始に向けた準備を進めたいとしています。
(写真:PIXTA)
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記事提供元:旅とおでかけ 鉄道チャンネル
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