シニアスマホあるある10選「格安SIM乗り換え直後にドコモショップに行こうとした!」75歳同居母
筆者と同居する75歳になる母が、ドコモのらくらくホンから普通のAndroidスマホ&格安SIMに乗り換えました。ところが、その翌日から次々と信じられないことが起き始めたのです。そこで今回は、高齢者にスマホを持たせるとどのようなことになるのか、実際に起きた事例を紹介しましょう。
【1】ホーム画面にフォルダが何個もできていた!
筆者と同居する75歳の母は、ドコモのらくらくホンから格安SIMの「IIJmio」に乗り換え、スマホもAndroidスマホの「OPPO A79 5G」に変更しました。
すでに、らくらくホンの時代からLINEをバリバリ使いこなし、Googleで検索することも覚え始めた母ですが、翌日、スマホを確認してみると、ホーム画面が大変なことになっていました。ホーム画面になぜか3つのフォルダができており、設定アプリアイコンが2つあったのです。
実は、母はらくらくホンのとき誤タッチ防止機能をオンにしていた影響で、画面をグッと押し込むクセがついており、気がづかないうちにアイコンを長押しして隣のアイコンと重ねてしまっていたんですね。
「画面は軽くタッチすればいいからね、ギュッと画面を押さないように」と伝えることで、この現象は見られなくなりました。
【2】機内モードになっていた!
翌日、母が「電話もLINEも何もできない!」と訴えてきました。さっそくスマホを見ると、クイックパネルの「機内モード」がオンになっているではありませんか! さすがにこれでは何もできないでしょう。それにしても、どうして母は機内モードをオンにしたのでしょうか?
その原因は、母がどうしても電車のなかで「マナーモード」を使いたいというので、クイックパネルの使い方を教えたためです。おそらく、マナーモードボタンを押そうとして、誤って機内モードに触れてしまったのでしょう。
そこで、筆者はクイックパネルのスクショを撮って、そこに各ボタンの機能を手書きしてLINEで送っておいたのです。
ちなみに、母は飛行機に乗ることはないので、後日、念のために機内モードのアイコンがそもそも表示されないように、後ろのほうに隠しておきました。
【3】常にボリュームが最大か最小になっている!
母のクセで困ったのが、なぜかスマホを手のひらでギュッと握ってしまうことです。スマホの横には物理的なボリュームボタンがありますが、これをグイっと押してしまうので、スマホを見ると常にボリュームが最大か最小になっているのです。
「スマホは手のひらにのせて、ギュッと握らないでね」と言ってからは、少し改善したようですが……。
【4】LINE電話が15時間もかけっ放しになっていた!
新しいスマホに乗り換えて1週間ほどたったある日、母が「朝起きたらスマホのバッテリーが凄く減っていた!」と言ってきました。スマホを確認すると確かにバッテリー残量が40%になっています。母の話では寝る前は80%くらいはあったといいます。
疑問に思ってスマホを確認すると、なんとLINEの通話がオンのままで15時間が経過していました。さすがの筆者もこれには驚きました。
そもそも母には、まだLINEで通話する方法を教えていなかったので、切り忘れたのではなく、LINEを見ているときに、たまたま通話ボタンを押してしまったのでしょう。
【5】やたらに短い動画が大量に保存されていた!
母がらくらくホンで撮ったときの写真が見当たらないというので、写真アプリを探ってみたところ、やたらに多くの動画ファイルが保存されていました。何だろうと思って確認すると、どれも5秒〜10秒くらいの短い動画で、写真やチラシのようなものが映っています。
そこで筆者はハッと気が付きました。母は写真を撮るとき間違ってビデオ撮影していたんですね。カメラアプリは、通常「写真モード」の場合は白い丸ボタンがシャッターですが、誤タッチすると赤い丸の「動画モード」になってしまいます。そのことが分からず、ずっと写真を撮ろうとしてビデオを撮影していたのでしょう。
そこで筆者は母に「写真を撮るときは白い丸ね!」と教えておきました。
【6】0570に何度も電話をかけていた!
筆者の母はやたらと友だちが多く、常に電話で長電話しています。そこで格安SIMに乗り換えたときも、完全かけ放題オプションに加入しているのですが、先日通話履歴を確認してみたところ、0570に何度か電話しているのを発見しました。母は日中、テレビで通販番組を見ていることが多く、注文するのに0570に電話をしていたそうです。
実は、最近の通販番組は固定電話からは0120を案内しますが、携帯電話からだと0570を案内することがあるんですね。ご存じのかたも多いと思いますが、0570は「ナビダイヤル」といって電話をかけたほうが通話料金を負担することになっています。
携帯電話からの料金は3分間で88円〜99円程度かかりますが、これは完全かけ放題のなかには含まれず、別途請求されてしまうのです。母にそのことを話すと、「ウソ! 0120と同じようなものだと思っていた」とかなり悔しがっていました。
【7】IIJmioに乗り換えた直後に「ドコモショップ」に行こうとした!
母が以前らくらくホンを使っていたときは、何かあると、すぐに近所のドコモショップに出かけていました。その流れでIIJmioに乗り換えてスマホを渡した直後、母は「ちょっとドコモに行ってくる」と言って出かけようしたので、筆者は慌てて引き止めたのです。
どうやら、「IIJmioもドコモ回線だよ」と教えたことで、今後もドコモショップで対応してもらえると勘違いしていたようです。
「もう、ドコモショップに行ったらダメ」と告げると、母は「じゃあ、どこに聞きに行けばいいの?」と言うので、筆者は迷わず「今日からボクがドコモです!」と答えました。
【8】SMSを送るとお金がかかることを知らなかった!
らくらくホンに乗り換えてから、LINEが使えるようになった母ですが、ある日、特定の友だちと、やたらにSMS(ショートメッセージサービス)でやり取りしているのを発見しました。どうやら、IIJmioに乗り換えると「もうドコモメールは使えないよ」と教えたために、ガラケーの友だちとは、ずっと電話番号宛にSMSを送っていたようなんですね。
もちろん、AndroidスマホなのでGmailは使えるのですが、ドコモのガラケーではGmailを迷惑メール(パソコンメール)としてハジく設定になっていることが多く、高齢者の利用率はかなり低いようです。
母に「SMSを送るとお金がかかるよ」と教えると、「そんなの知らなかった!」と大変驚いていました。確かに、スマホではLINEもSMSアプリも似たような感じですので、SMSも無料だと思い込んでしたのかもしれませんね。
【9】外出先でWebサイトを見るとお金を取られると思って使っていなかった!
高齢者にWi-Fiとデータ通信の違いを教えるのは難しいものです。筆者は母に「家ではWi-Fiをオンにするとタダ、外に出たきはデータ通信を使うので有料」と教えてしまいました。これは筆者の言い方が悪かったのですが、母は外でWebサイトを見ると、そのたびにお金がかかると勘違いしたようで、データ通信をまったく使っていなかったんですね。
もちろん、今ではそのようなこともなく外でもWebサイトを見ているようですが、「毎月2GB使える」と言ってもまったくピンと来ていないようで、この理解についてはもう少し時間がかかりそうです。
【10】バッテリー残量が80%以上あるのに毎晩充電していた
これもスマホを渡した直後のことですが、母は以前から毎日夜寝るときに携帯電話の充電をしていたそうです。そのクセで、80%以上バッテリー残量のある新品のスマホを毎晩充電していました。
そこで、「30%になるまでは充電しないほうがいいよ。バッテリーがヘタるから」と教えました。もちろん、「翌日バス旅行で1日中外出するときは何%でもフル充電していいけど」と付け加えておきましたが……。
こちらはすぐに理解できたようで、今ではムダに毎晩スマホを充電することはなくなったようです。
まとめ
いかがでしょうか? 母がスマホ&格安SIMに乗り換えてからまだ2週間しかたっていませんが、毎日のように何らかのトラブルが発生しました。もちろん、ここに書ききれない細かいトラブルもたくさんあります。
幸い筆者は母と同居しているので、その都度何とか対処できますが、一人暮らしの場合はどうなってしまうのだろかと、かなり心配になりました。もし、一人暮らしの高齢者なら、やはり近所に相談窓口のあるキャリアや格安SIMでないと、ムリだろうなというのが筆者の実感です。
ちなみに、高齢者は一度にたくさんのことは覚えられないので、そのことを叱ったり、イライラしてはいけません。何度も同じ間違いをするは仕方ないので、絶対に怒ったりせずに、常に優しく何度でも繰り返し教えてあげましょうね。
記事提供元:OTONA LIFE | オトナライフ
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