米2勝の山下美夢有は『敢闘賞』『JLPGA輝き賞』の2冠達成「来年も優勝を目指して頑張りたい」
イチオシスト
16日、都内ホテルで「JLPGAアワード2025」が開催された。そこに、今年の海外女子メジャー「AIG女子オープン」(全英)と米女子ツアー「メイバンク選手権」を制した山下美夢有が登壇した。
受賞したのは、国内外のツアーにおいて特に印象に残る活躍をした者に贈られる『敢闘賞』、世界を舞台に顕著な活躍をして大いに輝いた者に授与される『JLPGA輝き賞』の2冠。「この素晴らしい賞をいただけると思っていなかったので、こうしていただけたこともうれしく思いますし、引き続き来年も優勝を目指して頑張りたいと思います」と笑顔を見せた。
また、米国女子ツアーの『ロレックスLPGAアワード』では、日本勢史上3人目となるルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人賞)にも輝いている。日本の表彰式とは「雰囲気は全然違うなと思います」と振り返る。そこでは人生初の英語でのスピーチを経験した。「ルーキー・オブ・ザ・イヤーという賞をいただけたのも本当に光栄ですし、“また頑張ろう”という気持ちになりました」と闘志を新たにした。
今回はもちろん日本語での受賞スピーチだったが、「日本語なので…って思うじゃないですか。日本語でも緊張はしますね(笑)」と苦笑い。何度立っても緊張する“大舞台”なのだ。
これまでのJLPGAアワードや、今年11月の米年間アワードでは黒のドレスを選んでいた。「毎年、黒を着ていたかなと思うんですよ。なので、黒はやめて少し明るめのイメージにしてみました」と、今回は赤いショートドレスで登場。白いパールのアクセサリーを合わせ、華やかさの中にも上品さが際立っていた。
昨年12月のQシリーズ(米最終予選会)をトップ通過し、米1年目を戦った。「今年から海外で挑戦して、本当に2勝するとも思っていなかった。目標にしていたメジャー大会も優勝できましたし、慣れない環境の中でサポートしてくださったマネージャーも含めて、たくさんの方に支えられて、こうして一年間を戦え終えられたことは良かったと思います」と喜びと感謝の気持ちをかみしめた。
一方で、海外転戦の厳しさも明かした。シーズン後半は食欲が落ち、思うように食事が取れない時期もあったという。体重は「3キロぐらい」減少。慣れない環境の中で毎週のように試合がある。シーズンを戦い抜くためにも「もう少し体重はあったほうがいいのかな」と話した。
「年々若い選手も出てきますし、皆さんは若いと言ってくださるんですけど、“もう24歳なのか”って思いながら。18歳の方も出てきているので、それに比べたら体は年々落ちてくるとは思う。飛距離に関しても、体調管理とかコンディショニングって本当に大事だと思う。そこはこのオフでしっかりトレーニングしつつ、徐々にレベルアップできるようにしたいです」と体づくりにも力を入れる構えだ。
来季初戦は約1カ月半後の「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(1月29日~2月1日)。過去2シーズンの優勝者のみが出場できるエリートフィールドだ。
「オフの期間は少ないですけど、あまり長すぎても調整は難しいですし、自分でスケジュールを立てて、メジャー大会や試合に向けて調整できるように。自分で考えながらできるかなと思うので、少ない期間の中でしっかり準備して、いい結果を出せるように頑張りたい」
2022、23年には国内年間女王に輝き、24年はメルセデス・ランキング2位。米ツアー1年目ながらポイントランキング2位に入り、世界の舞台でもトッププレーヤーとして存在感を示した。来季も世界で戦う山下の活躍に、さらなる注目が集まるだろう。(文・高木彩音)
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