【読解クイズ】文章に入る言葉は何?(Vol.6)
イチオシスト
【問題】

次の文章を読んで、文中の( 1 )に入る最も適切な言葉を選びなさい。 昔の人は、生活の中で様々な知恵を生み出し、自然と共存してきました。例えば、「打ち水」です。暑い夏の夕方、家の前や庭に水を撒く光景は、日本の風物詩とも言えます。( 1 )、ただ地面を濡らしているわけではありません。水が蒸発する際に周囲の熱を奪う「気化熱」という作用を利用して、実際に気温を下げ、涼しい風を呼び込んでいるのです。エアコンのない時代、人々は少しでも快適に過ごそうと工夫を凝らしていました。また、風呂敷一枚でどんな形のものも包んで運んだり、着物を解いて布団カバーに作り変えたりと、物を大切にする心も生活の知恵の中に息づいていました。現代の私たちは便利な機械に囲まれていますが、こうした昔ながらの知恵を見直し、生活に取り入れてみるのも、エコで豊かな暮らしにつながるのではないでしょうか。 問:( 1 )に当てはまる接続詞を選びなさい。 A. 実は B. そこで C. または D. なぜなら
★ ヒント
ヒント1:前では、「打ち水」という一見単純な行為について紹介しています。 ヒント2:後では、その行為に隠された「科学的な理由(気化熱)」や「本当の意味」を説明しています。表面的な動作の裏にある、意外な事実や真実を導入する言葉が入ります。
【解説】

正解:A. 実は 【解説】 ( 1 )の前の文章では、打ち水という慣習的な行動を紹介しています。一方、( 1 )の後の文章では、それが単に水を撒く行為ではなく、「気化熱で気温を下げる」という科学的な効果を狙ったものであるという「隠された事実・真実」を明かしています。一見しただけでは分からない深い事情や理由を切り出す際に使われる「実は」が最も適切です。他の選択肢は以下の理由で不適切です。・B(そこで):前の状況を受けて行動を起こす場合に使います。・C(または):選択肢を挙げる場合に使います。・D(なぜなら):理由を説明する言葉ですが、文頭で「実は」のように事実の暴露として使うには不自然です(「なぜなら~だからです」の形が自然)。
いかがでしたか?昔の人の知恵には感心させられますね。説明文の論理展開を追うことは、論理的思考力を高めるのに効果的です。
記事提供元:脳トレ日和
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