ウルトラライトダウンを超えた?ユニクロで話題の「パフテック」、登山で使い勝手抜群なんだが…!
ユニクロのパフテックは、ウルトラライトダウンと何が違う?暖かさや特徴の違いを比較!おすすめの使用シーンや洗濯方法も紹介します。
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イチオシスト
アイキャッチ撮影:筆者
化繊中綿とダウンのいいとこ取り!ユニクロの「パフテック」
少しずつ耳にする機会が増えてきた「パフテック」。ますはその正体をチェックしていきましょう。
東レとユニクロが10年かけて開発!天然の羽毛の構造を模した中綿

撮影:筆者
パフテック(PUFFTECK)とは、東レとユニクロが10年かけて開発した独自の中綿素材のこと。
2024年秋冬シーズンに、「ユニクロ史上、最も軽くて暖かい機能性中綿を使用した次世代高機能アウター」として登場し、じわじわと人気を集めています。
一般的に「化繊中綿=ダウンより保温力が弱い」というイメージがありますが、独自技術によりその弱点をカバー。
天然羽毛の構造を模した繊維を採用することにより、本物のダウンを使用した製品(過去のウルトラライトダウン類似製品)」と同等レベルレベルの暖かさを実現しているとのこと。
最新のダウン並みとまではいかないものの、「ダウンに近い暖かさ」を実現している点はさすがユニクロと東レのコラボレーション素材といえます。
化繊だから扱いがラクちん!

撮影:筆者
パフテックは化学繊維の中綿のため、湿気やちょっとした濡れに強いのが大きな魅力。
ユニクロ公式HPでも「湿度90%以上の環境でも保温性が落ちにくい」と明記されていて、湿気に弱いダウンとは対照的です。
ダウンの弱点である「濡れ」と、化学繊維の「保温力の低さ」を克服した、まさにいいとこ取りの中綿がパフテックなんです。
徹底比較!「パフテック」と「ウルトラライトダウン」は何が違う?
やっぱり気になるのは、ユニクロの定番アイテム「ウルトラライトダウン」との違い。価格や素材、シルエットをそれぞれ詳しく比べてみました。

- パフテックジャケット
- ウルトラライトダウンジャケット
- 価格
- ¥6,990
- ¥7,990
- 中綿
- ポリエステル100%
- 本体:ダウン90%、フェザー10%
ショルダー部分内側:ダウン90%、フェザー10%
ショルダー部分外側:ポリエステル100% - 表側
- ナイロン57%、複合繊維(ナイロン)43%
- ナイロン57%、複合繊維(ナイロン)43%
- 裏側
- ナイロン92%、複合繊維(ナイロン)8%
- ナイロン92%、複合繊維(ナイロン)8%
- ポケット布
- ポリエステル100%
- ポリエステル100%
- 取扱い
- 手洗い可、ドライクリーニング不可、乾燥機不可
- 手洗い可、ドライクリーニング不可、乾燥機不可
※2025年12月時点
値段はパフテックの方が1,000円お手頃
まず価格差は1,000円でパフテックのほうがお手頃(2025年12月時点)。ウルトラライトダウンも7,990円と十分安価ですが、それよりもさらに安い6,990円で高機能の化繊ジャケットが手に入るのは大きな魅力です。
シルエットはパフテックの方がややふっくら
着用した様子はこの通り。



撮影:筆者(身長180cm、Lサイズ着用)
ぱっと見だとほとんど変わりませんが、パフテックのほうが少しふっくらしています。ステッチの幅もパフテックのほうがやや広く、これは化繊中綿の方がブロック内で偏りにくいからのようです。
また、パフテックは後ろ身頃の裾にゴムパイピングが施されており、背中から冷気が吹き込みにくい仕様になっています。

撮影:筆者
腕周りで比べてみても、やはりパフテックのほうが少し分厚め。ただそこまで大きな違いはなく、どちらもアウターとしてもインナーとしても使いやすいデザインという点は共通しています。
いずれも袖口はゴムパイピングで絞られていて、適度にフィットする仕様です。
ちなみに同じ「パフテックジャケット」でも、レディースモデルのゴムパイピングがなくドローコードで絞る仕様。また、袖口を含め、メンズモデルとはややデザインが異なります。
軽さ・コンパクトさはウルトラライトダウンが勝ち

撮影:筆者
どちらも専用の収納袋が付属していますが、収納後のサイズを比べると、パフテックのほうが一回り大きめです。

撮影:筆者
実測の重量(いずれもLサイズ、収納袋込み)は、パフテックが285g、ウルトラタイトダウンが228gと、約60gパフテックの方が重くなっています。
軽量さ、コンパクトさではウルトラライトダウンのほうが優れていると言えます。
パフテックは毛抜けナシ!

撮影:筆者
より細かく見てみると、ウルトラライトダウンでは毛抜けを発見!ダウンでは“あるある”ですが、パフテックは独自構造の化繊中綿によって、ダウンよりも飛び出しにくくなっています。
長期間使っていくことを考えると、パフテックは毛抜けによる劣化感や、インナーへ毛が付着することがない点は嬉しいポイントです。
保温力は今回の条件では大差なし

撮影:筆者
保温力の差を調べるべく、11月下旬の気温10℃の山の中で30分ずつそれぞれ着用してみましたが、体感としての差はほぼナシ。より寒い環境なら差は出るかもしれませんが、今回の条件では違いを感じるほどの差はありませんでした。
少なくとも秋口の低山登山であれば、ウルトラライトダウンもパフテックも同等レベルの保温力を持っていると言えそうです。
ちなみにパフテックは「ダウンの構造を模した中綿」と冒頭で紹介しましたが、言うなれば、髪の毛よりずっと細い繊維がたっぷり入った中綿です。その一本一本がバネのような3D形状になっていて、中はストローのように空洞。この構造のおかげでたくさんの空気を抱え込み、断熱しながらしっかり暖かさをキープしてくれます。
【フィールドレビュー】パフテックは、登山と相性抜群だった……!
おおよその特徴がわかってきたところで、実際に山の中で性能をチェック。結論から言うと「想像以上に登山と相性が良さそう」と感じる結果になりました。
濡れに強いから行動中も着やすい

撮影:筆者
まず良かったのが、行動中も濡れを気にせず着続けられること。
ダウンの場合、急登の汗をかくシーンや小雨が降るタイミングなどでは、ダウンの濡れを防ぐために脱ぐ必要がありますが、パフテックならそこまで気にする必要なし。
濡れても保温力が下がらない安心感があるため、汗や雨を気にして脱ぎ着する必要がありませんでした。

撮影:筆者
実際に多少の汗をかいてもダウンがヘタっている様子はほとんどなし。常にふわっとした着用感をキープしてくれました。
高い撥水性がバッチリ雨を弾く

撮影:筆者
生地の表面には東レの特殊技術「NANODESIGN™(ナノデザイン)」が採用されており、繊維自体が高い撥水性を持っています。また、撥水加工もされているため、 多少の雨粒ならコロコロと弾きます。
脱ぎ着が頻繁に起こりがちな山行にて、その手間を減らせるのは大きな魅力だと感じました。
風のある稜線でもしっかり保温

撮影:筆者
風が吹く稜線に出ても防風性の高さを実感。比較的厚みのある中綿のおかげで、冷たい風を受けても温かさがしっかり持続。休憩時も体温が逃げにくく、安心して使うことができました。
洗いやすい=登山で気兼ねなく使える

撮影:筆者
使用後のケアが簡単なのはやっぱり嬉しいポイント。手洗いをする必要はありますが、ダウンよりも乾くのが早く、かつ中綿も寄りにくいためダウンより扱いやすい印象がありました。
汚れを気にしすぎることなく、ガシガシと使い倒しやすいのがダウンにはない魅力です。
軽さ重視ならライトダウン、扱いやすさ重視ならパフテック

撮影:筆者
パフテックの良さは見えてきた一方で、コンパクトさ・軽量さではウルトラライトダウンのほうが優秀。よりシビアに軽量さを重視したいときはウルトラライトダウンのほうが相性は良さそうです。
選ぶときのポイント
- 軽量、コンパクトさを重視したい。停滞・休憩時に使いたい → ウルトラライトダウン
- 扱いやすさを重視したい。行動時にも一部使いたい → パフテック
登山専用ウェアではない点に注意
パフテックは十分山でも使えることがわかってきましたが、本来はあくまでデイリーユースがベース。腕を動かしやすい独自のパターン構造でつくられていますが、登山での体の動きを考慮した設計にはなっていません。
また、優れたアイテムには間違いありませんが、ジップ部分にチンガードや防風フラップがなかったり、高耐水性や岩場での擦れなどに対応する生地耐久性は持ち合わせていなかったりと、登山専用ウェアほどの性能がないことには注意が必要です。
悪天候が想定される山行など、条件の厳しい環境での利用は十分に気をつけるようにしましょう。
「パフテック」は、ウルトラライトダウンを持っている人にもおすすめ!

撮影:筆者
濡れに強く、行動中にも着やすいパフテックは、低山ハイクを中心に山でも抜群の使い勝手。ウルトラライトダウンとはまた違った特性と魅力があるため、すでにウルトラライトダウンを持っている人にもおすすめしたい一着です。
「気軽に使える防寒着が欲しいな……」という人にぴったり。プラスワンの保温着として、検討してみてはいかがでしょう。
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記事提供元:YAMA HACK
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