80cmにもなる世界最大のハゼ『ゴビー』 超絶美味だけど泣く子も黙る高級魚?

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カンボジアの巨大なハゼ「ゴビー」 先日、東南アジアの国カンボジアに所用があり、行ってきました。雨季には国土の大半が湿地帯となるこの国では魚がとても重要なタンパク源となっており、市場では非常に多種多様な …
イチオシスト
ハゼの仲間とは思えないほど巨大な「ゴビー」。高級魚として知られるその味わいを堪能しました。
(アイキャッチ画像提供:茸本朗)


カンボジアの巨大なハゼ「ゴビー」
先日、東南アジアの国カンボジアに所用があり、行ってきました。雨季には国土の大半が湿地帯となるこの国では魚がとても重要なタンパク源となっており、市場では非常に多種多様な鮮魚が販売されています。
カンボジアの魚市場(提供:茸本朗)
日本のスーパーのように切り身で売られるものも多少はありましたが、基本的にはどの魚も丸ごと売られています。中には見たことないほど大きなナマズもあり、その名前を聞いてみると「パンガシウスだ」と予想外の答えが返ってきました。日本でももはやお馴染みのフィレ用魚ですが、切り身になっているものしか見たことがなかったのでわからなかったのです。
そんなカンボジアの市場で見かけた魚の中でもっとも気になったものが、巨大なハゼの一種「ゴビー」です。
ゴビーは世界最大のハゼ?
ゴビーとは「スズキ目ノコギリハゼ科」に属する幾つかの魚の総称ですが、とくにその中で最もメジャーな「マーブルゴビー(英名)」という魚を指すことが多いようです。
ゴビーを調理する(提供:茸本朗)
マーブルゴビーは最大で80cmほどにもなる大型魚で、ノコギリハゼ科はもちろん、その上の「ハゼ亜目」の魚の中でも最も大きくなります。
この「ハゼ亜目」に含まれる魚を広義のハゼとする考え方があり、その点から言えばこのマーブルゴビーは「世界最大のハゼ」となります。一方でその下の「ハゼ科」こそがハゼの仲間であるという考えもまた一般的であり、そうなるとマーブルゴビーはハゼとは言えなくなります。
どんな味がするの?
このマーブルゴビー、東南アジア諸国では広く食べられている人気の食用魚です。カンボジアの市場でもあちこちで売られており、高級魚の証といえる「活けでの販売」も行われています。
味が気になり、購入してみようと中くらいのサイズの個体を指差し、値段を聞くと「1kgあたり25ドルだ」とのこと。日本との物価の違いを考慮しなくとも、相当な高級魚です。
調理されたゴビー(提供:茸本朗)
別の日、プノンペン市内の香港料理レストランに行くと「ゴビーの蒸し物」が売られており、一皿39ドルと目玉が飛び出そうな価格でしたがせっかくなので注文してみました。
柔らかく蒸し上げられたゴビーの真っ白な身はふわふわで、巨大ながら確かにハゼらしい身質です。皮目はトロトロでわずかにウナギのような川魚の風味がありますが、これがアクセントとなって食べ飽きない味です。
これは確かに高級魚の味わいだなぁと納得することができました。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
記事提供元:TSURINEWS
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