岩井明愛&千怜ツインズの充実しすぎた米1年目 「エンターテイナーのような存在に」、「歴史に残るような結果を」
イチオシスト
<CMEグループ・ツアー選手権 最終日◇22日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6734ヤード・パー72>
ポイントランキング上位60人しか出場できない最終戦を、岩井千怜はトータル12アンダー・13位タイで終えた。最終日はボギーフリーの「68」。とはいえ、「ちょっと弱くて手前に切れてしまったパットが3つ。その悔いが残っています」と満足ポイントよりも先に口にしたのは反省点だった。米ツアーシーズン最終戦でも向上心ばかりだ。
昨年12月のQシリーズ(米最終予選会)を通過して、米ツアーに主戦場を移した。ただ、海を渡ったのは一人ではない。隣には常に双子の姉・明愛がいた。先に千怜が5月に「リビエラマヤオープン」で優勝し、その3カ月後に明愛が「ザ・ポートランドクラシック」で勝利。それぞれのペースで着実に階段を上っていき、いまでは「双子としても自分としても知ってもらえている」ようになった。
明愛のポイントランキングは13位で、千怜は15位。ともに大活躍のルーキーイヤーだった。初優勝者などを表彰するロレックスLPGAアワードにもそろって出席。選手に積極的に声をかけたり、写真に収まったりする姿を見かける機会も多かった。
大会3日目には、プレー中に歩きながら中継局のインタビューに答える“ウォーク&トーク”に初挑戦。自ら生歌を披露して、テレビを観ていた人はもちろん、現地のファンも虜にした。「Chizzyというあだ名でいまやっているんです(笑)。『Go Chizzy!』とか言ってくれる人も増えた。みんなが見ているところでワーって歓声が上がって、自分がそこにいて…エンターテイナーのような存在になりたい」と、米2年目をすでに心待ちにする。
明愛はトータル11アンダー・19位タイだった。3バーディ・3ボギーの「72」と伸ばせなかった最終日は「ちょっと悔しいです。だけど楽しかったです」。3日目に43歳の誕生日を迎えた“初優勝キャディ”と過ごした1週間にも感謝した。
ルーキーイヤーはゴルフはもちろん、コース外の生活も存分に楽しんだ。観光、サーフィン、大リーグ、フットボール、ウィンブルドン、F1の観戦…。日本ではできないことをチーム、家族とともにトライした。「NBAがまだなんです。(ステフィン・)カリーさんを見てみたいです」と次の候補を挙げる。
そして2年目の目標を誓う。「まずは自分の(成績を残す)こと。千怜もいるので、歴史に残るような結果を出したい。最終日最終組で回りたいし、プレーオフもやりたいし、メジャーも勝ちたいし…。いろいろありますね」。世界最強ツインズと言っても過言ではないほどの一年。年女の2026年も“うま”くいくシーズンにしたい。(文・笠井あかり)
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