「魚の行動習性を利用したメタルジグ」 全国で実績抜群の【枝豆じぐ】の秘密に迫る!

「魚の行動習性を利用したメタルジグ」 全国で実績抜群の【枝豆じぐ】の秘密に迫る!">
枝豆じぐとは ルアービルダー加藤啓之氏がプロデュースするメタルジグ。2016年からタチウオで使われ始め、翌年動画での露出でその性能が広まった。 そこから口コミで徐々に広まり、今ではカンパチを始めとした …
イチオシスト
ジギング界隈で知る人ぞ知る『枝豆じぐ』というジグがある。タチウオからカンパチまで、様々な魚種に効果的で熱烈なファンも多い。枝豆じぐの産みの親、加藤氏の地元である静岡県の『いのまた釣具店』で行われたショップイベントにてさまざまなお話を伺った。その内容を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・黒犬ちこり)


枝豆じぐとは
ルアービルダー加藤啓之氏がプロデュースするメタルジグ。2016年からタチウオで使われ始め、翌年動画での露出でその性能が広まった。
そこから口コミで徐々に広まり、今ではカンパチを始めとした青物・マグロ・アカムツ・ハタ・サクラマスなど多くの魚種で実績を残している。『魚の行動習性を利用する』をテーマに作られており、現在は『MSR』『VOG』『LS』の三種類がラインナップ。来春には新モデルの『SD』も店頭に並ぶ予定。
名前の由来
『枝豆じぐ』という名前の由来を伺ったところ、加藤氏の師匠にプロトタイプをお見せした際に「枝豆じゃねーか!!」と突っ込まれたから。というユニークな由来だった。
加藤氏について
静岡県在住のルアービルダーで、魚に対して強いこだわりを持ち、生態・行動に造詣が深い。イベント中も魚に関する話題が豊富であった。「魚の生態は僕たちの生きている間は変わらない。だから知る・教える」とお話頂いたのが印象深い。
「釣れる物を作るのがこだわり」とは本人の弁で、新モデル立ち上げの際はひたすら工房で理想を追求しその後フィールドテスト、更に工房で微調整を繰り返し、納得のいく物を世に送り出している。ユーモアあふれる語り口と、細やかな気遣いを感じることができ、非常に魅力的な人物だった。
各モデルの特徴
ここからは枝豆じぐ全4種類の紹介をしていきたい。
筆者はMSRを金州用に揃えている(提供:TSURINEWSライター・黒犬ちこり)
MSR
4種類の中ではパイロットルアーとして使える、最初に生み出された枝豆じぐ。ジグの前後でボディーの面数を変えることでリア側の抵抗を減らし、魚の嫌がる振動を最小にすると共に、切り込むようなスライドフォールと、バックスライド後にピタッと止まる特有の動きを実現している。
基本的な使い方としてはジグを飛ばしたのちに、竿先が糸を追うように海面へ向けるというもの。潮の状況に応じて使い方が変わってくる。MSRとは『メスレ』の略で、餌となるイワシの平衡感覚を狂わせ、最も食べられやすい動きにする漁師の技術のこと。MSRはこの動きを再現している。
VOG
枝豆じぐの上げ担当。しかし、スロー的に使える懐の深さを持つ。上下の移動距離を少なくすることで、狙いのタナでたくさん魚にアピールするのがコンセプト。キレの良いクイックな動きで魚を魅了する。
早いワンピッチでの使用が基本だが水の抵抗が大きい形状のため、加藤氏自ら「コイツを使うと地獄ですよ」と笑うほどヘビーな釣りになる。活性の高い魚相手には非常に効果的。周りがフォール主体で釣りをしている時ならば、一人勝ちする場面もあるほど。
名前の由来はなんと人名。共同開発者でバーチカル好きのオガワさんが提案したので、『バーチカルオガ』でVOGだそうだ。
LS
潮が早い時や深場など、水圧がかかる場面ではこのジグの出番となる。MSRの派生モデルだが引き抵抗を極力抑え、切れ込むフォールスピードを追求。バックスライドの距離が長く、後方へ切れ込んでいく。
早巻きからのワンジャーク⇒ワンフォールが基本で、フォールで当たる可能性が高い。サイズが大きくアピールが強いので、ビンチョウやキハダなどのマグロ類に効果的。太陽光を受ける面を考慮し、光を有効に使うカラー配置にもこだわっている。名前の由来はそのまま『ロングスライド』。
SD
未発売のモデルで、水深150mまでの使用を想定。どんなジャークをしても、直後のフォールで確実に水平になるよう設計されている。
動いている物がゆっくり見える魚からすれば、水平フォールは最も捕食しやすい『浮きも沈みもしない瀕死のベイト』に映るのではないか。というのがコンセプト。
名前の由来は『スウェイドロップ』で『揺れながら落ちる』の意味。
用途・ウェイトラインナップ早見表
各モデルの用途とウェイトを表にまとめた。
ウェイトラインナップ(提供:TSURINEWSライター・黒犬ちこり)
MSRのウェイトは以下の用途を想定されている。
タチウオ:100g・120g・150g
青物:170g・210g・250g・290g
遠征:360g・430g
遠征・南方・深場:500g・600g
今後の展望
SDが春ごろ店頭に並び、枝豆じぐが4種類揃うことになる。この4種類で大抵の状況はフォローしきれるのではないか、とのこと。そこからの要望に応じて、今後の展開も考えていきたいとのことだった。
まとめ
ここでは紹介しきれないほどの情報が公式インスタグラムに紹介されている。フォールの動画など、ジギングファンに面白い情報がいっぱいなのでぜひご覧いただきたい。
いのまた釣具店
また、今回訪れた『いのまた釣具店』では、定期的に枝豆じぐの実釣会も開かれている。枝豆じぐの在庫も豊富なので、実戦派の方は一度訪れてみるのをおすすめする。
筆者はジギング下手なのだが、同船の方に勧められて枝豆じぐを試してみたところ、いきなり釣れてしまい虜になった。手に入りづらいかもしれないが、是非一度使ってみてほしい。
いのまた釣具店前(提供:TSURINEWSライター・黒犬ちこり)
<黒犬ちこり/TSURINEWSライター>
記事提供元:TSURINEWS
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
