あすにも山下美夢有が米女子ツアー新人賞戴冠 竹田麗央との一騎打ち…条件は?
イチオシスト
<アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン 3日目◇15日◇ペリカンGC(フロリダ州)◇6349ヤード・パー70>
米国女子ツアーは今季残り2試合。出場108人ながらフルフィールドで行われる今大会、そしてポイントランキング上位60人のみが出場できるエリートフィールド「CMEグループ・ツアー選手権」で、2025年シーズン全33試合(うち1試合は競技不成立)が終了する。
賞レース争いも佳境に入る中、あす、日本に朗報が届くかもしれない。最終戦を待たずして、ルーキー・オブ・ザ・イヤー、すなわち新人賞を山下美夢有が獲得する可能性がある。
新人賞争いは現在、1位(1417pt)の山下と2位(1165pt)の竹田麗央による一騎打ち状態。その差は252pt。優勝で与えられるポイントは150ptであることから、『竹田が今大会で優勝を逃す』もしくは『山下が今大会で50ptを獲得できる10位以内で終える』ことになれば、山下の戴冠が決まる。日本勢では1990年の小林浩美、2024年の西郷真央に続く、史上3人目の快挙となる。
3日目を終えて、山下はトータルイーブンパー・57位タイ、竹田は首位と10打差のトータル4アンダー・25位タイにつけている状況だ。
そんな快挙がかかるなか、山下の声のトーンは低かった。この日は3バーディ・3ボギーの「70」と伸ばせず。「うーん…。なかなか難しいラウンドが続いているなという感じです」と視線を落とす。
5番ではグリーン手前からのアプローチが傾斜を駆け上がらずに戻ってきたり、最終18番では池につかまったり。“精密機械”らしからぬプレーでコースに手こずるシーンが目立った。「もうちょっと伸ばしたいけれど、そこにつけるショットもできていない。“今年イチ”ではないけれど、それくらいショットのイメージがよくない」と悔しがる。
「AIG女子オープン」(全英)でメジャー初制覇。2週前の「メイバンク選手権」では8打差を逆転し、今季2勝目を挙げた。先週の日米共催「TOTOジャパンクラシック」は3位。世界ランキングも自己最高の3位まで浮上したが、それとは裏腹に、自身の状態を冷静に見つめる。
「(この2週間は)パッティングが決まってくれたから。こういうコースに来ると技術とかが出る。連戦が続いていい状態をキープするのは難しい。それも今年はけっこう学んでいます。コンディションも、気持ちも大事。そのすべてを整えてレベルアップできるように頑張りたい。まだあしたもあるので、修正していいラウンドをしたいです」
新人賞争いの行方、そして山下の復調は果たして。(文・笠井あかり)
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