仲村果乃、1度立てたウェッジ調整が奏功「顔が好き」 ツアー通算29勝の師匠が選んだ手放せないパターも【勝者のギア】
イチオシスト
<樋口久子 三菱電機レディス 最終日◇2日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6690ヤード・パー72>
首位と3打差で出た24歳・仲村果乃が7バーディ・1ボギーの「66」をマーク。トータル14アンダーで逆転し、今季のツアーで10人目の初優勝者となった。2023年からミズノとアンバサダー契約を結ぶ、仲村の使用クラブを見てみよう。
最も活躍したのは最近、50度から49度にロフトを変更したウェッジ。最終18番で残り85ヤードから1メートルにつけてバーディ締めとするなど「活躍してくれた」と本人が振り返るように、微妙な距離調整でスコアを伸ばした。
「50度では思った距離より5ヤードくらい飛ばなくて、コースで欲しい距離が出せなかった」ことから、同社に相談。「富士通レディス」から49度に立てて調整し奏功した。
「50度と49度、何度変わったか正直あんまり分かっていないけれど…」と笑うが、使用するウェッジ『ミズノプロS18』は「打感や抜け感、顔が好きで替えられない」という欠かせない相棒。49度、54度、58度の3本を入れていて、シャフトはアイアンと同じ『スチールファイバーi95cw S』で統一し、安定感を重視している。
ドライバーシャフトの変更も、今季の飛躍のカギと言える。「以前は(フジクラの)『NXグリーン』でスピン量が多くて、フェード系になっていた。『TR』に替えたことで理想のドローが打てるようになりました」。
フジクラのツアー担当者・近藤正親氏も「昨年の終盤にNXグリーンより先端剛性が高い中元調子のベンタス TR ブルーを試すと、スピン量が抑えられて曲がり幅が減ったため、今季初戦からずっと愛用されています」と話す。
パターは高校時代からの相棒、センターシャフトの『オーワークス #1W』。師匠でツアー通算29勝の吉川なよ子が『果乃の打ち方をマネして打ったら一番入った』と選んでくれたものだ。「先生が買ってくれた。構えやすくて、転がりがいい。マイクロヒンジのインサートが柔らかくて、転がりがいいところが好き」。昨年、今年前半と他を試しても、結局このパターに戻るという。
また「クラブに疎い」ため、クラブ選びの基準は「平均値を取る感じ」。他の選手のセッティングを参考に試行錯誤し、試合で実証するスタイルだと話した。
なお今季32戦のうち、パターはオデッセイ18勝(神谷そら2勝、河本結2勝、岩井千怜、吉田優利、穴井詩、安田祐香、稲垣那奈子、内田ことこ、小祝さくら、渡邉彩香、柏原明日架、荒木優奈、金澤志奈、菅楓華、木村彩子、仲村果乃)。ピン9勝(佐久間朱莉4勝、工藤遥加、菅沼菜々、高野愛姫、櫻井心那、鈴木愛)、スコッティ・キャメロン3勝(申ジエ、永峰咲希、堀琴音)、テーラーメイド2勝(高橋彩華、入谷響)。
ゴルフボールはタイトリストが11勝(佐久間4勝、工藤、穴井、ジエ、稲垣、高野、高橋、鈴木)。スリクソン8勝(岩井、安田、菅沼、入谷、内田、小祝、櫻井、菅)、ブリヂストン6勝(吉田、渡邉、荒木、金澤、堀、仲村)、キャロウェイ6勝(神谷2勝、河本2勝、柏原、木村)、テーラーメイド1勝(永峰)。
ドライバーシャフトはフジクラ12勝(神谷2勝、河本2勝、吉田、穴井、稲垣、高橋、永峰、荒木、木村、仲村)、三菱ケミカル8勝(菅沼、高野、入谷、小祝、柏原、櫻井、金澤、菅)、グラファイトデザイン4勝(工藤、内田、渡邉、堀)、日本シャフト4勝(佐久間4勝)、USTマミヤ2勝(安田、申)、ピン1勝(鈴木)。
【仲村果乃の優勝ギア】
1W:ミズノ ST-G(9.5° VENTUS TR BLUE 5S 45.75インチ)
3,5W:ミズノ JPXプロトタイプ(15,18°VENTUS TR BLUE)
4,5U:PXG 0317X GEN2(22,25°TOUR AD U-65 S)
6I~PW:ミズノ JPX923 FORGED(スチールファイバー i95cw S)
49,54,58°:ミズノプロS18(スチールファイバー i95cw S)
PT:オデッセイ O-WORKS #1W CS
BALL:ブリヂストン TOUR B X
<ゴルフ情報ALBA Net>
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