米男子ツアーも今季残り3試合 来季シード確保へ、“秋の陣”を戦う日本勢の現在地は?
イチオシスト
現在、米男子ツアーは、来季の出場権が争われる『フェデックスカップ・フォール』の真っ最中。先週の「バンク・オブ・ユタ選手権」(10月26日終了)では、金谷拓実が第2ラウンドを終え6位と好位置につけながら、最終的には33位でフィニッシュし、ポイントランキングを113位から114位へと落とすなど、し烈な争いが繰り広げられている。
金谷を始め久常涼、大西海斗、そしてケガから復帰する予定の星野陸也らは、レギュラーシーズンで来季のシードを得ることができなかったため、この“秋の陣”が重要になる。目指すは、残り3試合を終えた時点でのポイントランキング100位内。ここに入ることで、来季も米男子ツアーを主戦場にすることができる。なお、これまではフルシード入りは125位までだったが、今年から100位以内と、枠が縮小された。
今週はオープンウィークだが、11月6~9日に「ワールドワイド・テクノロジー選手権」(メキシコ)、同13~16日に「バターフィールド・バミューダ選手権」(バミューダ諸島)が行われ、同20~23日の「ザ・RSMクラシック」(ジョージア州)が、今季最終戦となる。
日本勢の現状を見てみると、上記した選手で現在100位以内にランクインしているのは久常涼(90位)のみ。PGAツアー2年目の今季は27大会に出場し、最高位は3月の「バルスバー選手権」の4位タイ。トップ10入りは4度で、4月にはシグネチャーイベントの「RSBヘリテージ」にも出場し18位にもなっている。
レギュラーシーズンは84位で終えた久常は、フォールで60位内に順位を上げて終われば『Aon NEXT10』という枠で、来季序盤の2つのシグネチャーイベント「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」と「ジェネシス招待」への出場権が得られる。しかし9月の「プロコア選手権」で13位に入ったが、その後は苦戦、残り3試合でトップ100を守りつつ、さらなる上位を目指したいところだ。
一方レギュラーシーズンを134位で終えた金谷は、日本開催の「ベイカレントクラシック」で4位に入るなど好調で現在は114位。残り3試合で100位以内に入り来季のシードを目指したい。
またDPワールドツアーから“昇格”し米国へ主戦場を写した星野は、7月の「全英オープン」で「首から手にかけて電気が走った」とケガに苦しんだ。その後欠場が続いていたが、10月に日本ツアーで復帰、PGAツアーから公傷制度の適用を受けたが、11月の3戦には出場を予定している。現在189位のランキングをグッと上げる必要がある。
昨年、米下部のコーンフェリー・ツアーで勝利し、米男子ツアーの出場権を得た大西魁斗だが、今季は23大会に出場し予選通過はわずかに5試合だった、ポイントランキングは198位と厳しい位置にいる。残り3試合で起死回生の100位以内を目指したいのはもちろんだが、101~200位内に留まり、さらにその中で上位40名に入れば最終予選会への出場権を獲得することもできる。
今季、下部ツアーでプレーした平田憲聖は、年間のポイントランキングで、来季の米男子ツアー昇格を果たした。また杉浦悠太と出利葉太一郎が1次予選会を通過するなど、米挑戦する日本勢も続々といった状況だ。上記4人もフェデックスカップ・フォールで活躍し、“世界最高峰”の舞台で多くの日本勢の姿が見たいところだ。(文・武川玲子=米国在住)
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