復活V目指す稲見萌寧が2週連続トップ10入り 「その言葉を口にするのはもう少し先かな」
イチオシスト
<NOBUTA GROUP マスターズGC レディース 最終日◇26日◇マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6562ヤード・パー72>
18位から出た稲見萌寧が5バーディ・2ボギーの「69」で回り、トータル8アンダーで7位に入った。9位だった2023年「富士通レディース」から丸2年ぶりのトップ10入りとなった前週の「富士通レディース」6位に続く2週連続の上位フィニッシュ。長期低迷から脱出した元女王は「ちょっとずつよくなっている。3日連続で60台が出たし、そこはよかったかなと思う」と素直によろこんだ。
初日は「ショットもパットもちょっとずつズレていた」と1バーディ・3ボギーの「74」。64位と出遅れた。そこから「68」→「69」→「69」と立て直した価値あるトップ10入り。米ツアーを1年で撤退して日本に戻ってきた今季は7月から9月にかけて9試合連続(棄権1を挟む)で予選落ちするなど、プロ8年目で最大のどん底を味わっていたが、底は打っての復調気配。4日間のフェアウェイキープ率は87.5%(49/56)というショットの安定性に加え、2日目以降の修正力は、賞金女王に輝いた2020-21年の統合シーズンの強さを思わせるものだった。
「今、取り組んでいるのは全部。ショット、アプローチ、パット…。全部がよくならないと、何かしら悪くなったときに、ほかでカバーしないといけないから全部です。あとは、調子が悪くなったときに、そのレベルを下げないこと。悪いレベルを少しでも、いいほうに上げるように練習しています」
苦しかった時期は乗り越えた。「もともと練習は好きだったけど、もっとよくなるためにと思えるし、気持ち的には楽しさも出てきたかな」。2023年の日米ツアー共催「TOTOジャパンクラシック」を最後に遠ざかっている優勝。復活モードの26歳が次に目指すものは、当然ツアー通算14勝目だが、前のめりにはなっていない。
「一気にバァ~ンとよくなることは期待していない。やることをやって、なるべくして、なるように頑張ります。『優勝』という言葉を口にするのは、もう少し先です」
慌てず、騒がず。練習を続けていけば、勝つべくして、勝つ日が来ることを五輪銀メダリストは確信している。(文・臼杵孝志)
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