変えるだけで自分のパワー以上に飛ばせる! しなり戻りの強い中調子&先調子の”飛距離特化シャフト”
イチオシスト
ドライバーシャフトは選び方次第で、安定感を高めることも、飛距離を伸ばすことも可能になる。今回は、自分のパワー以上に飛ばせる“飛距離特化”シャフトの特徴や選び方を徹底解説していく。
シャフトで飛距離を伸ばすには、ダウンスイング時に生じる“しなり戻り”をうまく生かし、ヘッドスピードを上げることが重要だ。選ぶべきは、ヘッドを鋭く加速させてくれる中調子や先調子のシャフトである。
では、飛距離に特化したシャフトとはどんなモデルなのか。その答えは、ダウンスイングで大きくしなるシャフトにある。大きくしなれば、その分だけしなり戻りも大きくなり、ヘッドの加速が生まれてヘッドスピードの向上が期待できるからだ。ギアコーチの筒康博氏に話を聞いた。
「ミスヒットに強く、弾道も安定する最新ドライバーで飛ばすには、とにかくヘッドスピードを上げるのが近道です。その意味で、中調子・先調子系の“しなり戻り”が大きいシャフトを使うのは非常に有効な手段です。切り返しで作ったパワーを効率よくヘッドスピードに変換でき、自分のパワー以上の飛距離を引き出すことができます。今回、最新モデルの剛性を細かくチェックしましたが、スピード感を出しつつも振り心地にクセがなく、扱いやすいシャフトが増えています。飛距離特化型といっても、タイミングの取りやすさも備わっているので、“今より飛ばしたい”という方はぜひ試してみてください」(筒)
また、シャフトの剛性分布についても理解しておきたい。しなるポイントが手元に近いほど振り心地に影響し、先端に近いほど弾道の高さや強さが変化する。その中でも注目すべきは、他の部分に比べて硬かったり軟らかかったりする位置だ。スイング時にその部分が大きくしなる“ポイント”となるためである。
「しなるポイントが先端寄りなら、ヘッドの走り感が強く、高いスピードアップ効果が見込めます。一方、手元寄りなら、ヘッドの加速感を保ちながらコントロール性も高まります。また、ヘッドスピードが遅い人は、振動数が低めのものを選ぶといいでしょう」(筒)
以下に紹介するのは、飛距離特化型としてラインナップされている注目のシャフト群。飛距離不足に悩む人は、ぜひ一度試打してみてほしい。
【試打リスト】
『フジクラ:24ベンタスレッド 5S』 振動数 244cpm
オートマチックに加速してドローで飛ばせる
『フジクラ:スピーダーNXバイオレット 5S』 振動数 245 cpm
先端のしっかり感でヘッドの走りをコントロール
『グラファイトデザイン:ツアーAD VF 5S』 振動数 255 cpm
スピードを生かしながら左を気にせず叩ける
『グラファイトデザイン:TOUR AD GC 5S』 振動数 255 cpm
クセのない振り心地で思い切って振れる
『三菱ケミカル:バンキッシュVV』 振動数 241 cpm
タイミングの取りやすさと強烈な走りを両立
『三菱ケミカル:ディアマナ RB 53S』 振動数 252 cpm
ダウンでヘッドが急加速! とにかく速く振れる
『USTマミヤ:アッタスRX サンライズ レッド 5S』 振動数 238 cpm
加速感とつかまりで右のミスが出ない
『USTマミヤ:リンク レッドEX 5S』 振動数 231 cpm
加速感と操作性を両立したバランス型
『日本シャフト:バルカヌス V520』 振動数 219 cpm
軽快にヘッドが走りながら弾道が低めに抑えられる
■解説 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギアコーチ”。インドアゴルフレンジKz亀戸店でヘッドコーチとして、日々アマチュアの悩みに応えている
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あなたのミスを解消してくれるモデルが見つかる。関連記事『悩みを消してくれる“運命”のドライバーシャフトが見つかるYES・NOチャート』を読めば、その秘密がわかる。
剛性分布が丸わかり! 飛距離特化シャフトを紹介
しなり戻りの強さでスピードアップし、飛距離を伸ばしてくれる最新モデルをご紹介。部分ごとの剛性や試打における評価も記載しているので、自分に合ったモデルを探してみよう。
『フジクラ:24ベンタスレッド 5S』 振動数 244cpm
オートマチックに加速してドローで飛ばせる
【筒】 安定した振り心地とは裏腹に、ヘッドが強烈に走ってボール初速が出ます。つかまりも良く、右のミスを消しながら飛距離を稼げます
【小坂】 切り返しでタイミングを取りやすく、ダウンでは一気にスピードが出ます。スライサーでも使えるベンタスですね
『フジクラ:スピーダーNXバイオレット 5S』 振動数 245 cpm
先端のしっかり感でヘッドの走りをコントロール
【筒】 手元の硬さが絶妙で、抜群にタイミングが取りやすいです。シャフトが仕事をしてくれて、自然に大きなアークでスイングできます
【小坂】 全体的にシャフトがしなってヘッドが走り、ボールを高く打ち出してくれます。ただ中間から先端がしっかりしているので方向性も良いです
『グラファイトデザイン:ツアーAD VF 5S』 振動数 255 cpm
スピードを生かしながら左を気にせず叩ける
【筒】 手元の軟らかさでタメを作りやすく、自分のタイミングで振っていけます。その上でヘッドの加速感でボール初速を上げることができます
【小坂】 先端がしっかりしていて、叩いても左に巻くことがありません。切り返しの早いタイプの人と好相性なシャフトです
『グラファイトデザイン:TOUR AD GC 5S』 振動数 255 cpm
クセのない振り心地で思い切って振れる
【筒】 全体が緩やかにしなる設計でとにかくタイミングが取りやすいです。安定してヘッドがスクエアに戻るので思い切り振っていけるシャフトです
【小坂】 シャフトの挙動にクセがなく、方向性が抜群に良いです。しなり戻りの良さもあるので、どんどん振れるようになります
『三菱ケミカル:バンキッシュVV 5S』 振動数 241 cpm
タイミングの取りやすさ強烈な走りを両立
【筒】 トップクラスの加速感がありつつ、手元の軟らかさでタイミングも取りやすくなっています。フェースがスクエアに戻りやすく曲がりが少ないです
【小坂】 中間から先端にかけてしなって安定した加速が得られます。ヘッドの走りがコントロールしやすく扱いやすさが抜群です
『三菱ケミカル:ディアマナ RB 53S』 振動数 252 cpm
ダウンでヘッドが急加速! とにかく速く振れる
【筒】 切り返しからヘッドがしっかり付いてきて、ダウンの途中から急加速します。ヘッドの運動量がかなり多くスピードアップ効果が高いです
【小坂】 シャフトの挙動を掴むと、ビュンと爽快にヘッドが走ってくれます。弾道はやや高めでキャリーを伸ばしやすいシャフトです
『USTマミヤ:アッタスRX サンライズ レッド 5S』 振動数 238 cpm
加速感とつかまりで右のミスが出ない
【筒】 他メーカーのSよりも振動数が少なめでかなり軟らかく感じます。その分、しなり戻りが良く、ボールもつかまるのでスライサーに最適です
【小坂】 全体の剛性が軟らかめなので、パワーのない人でも使いやすいモデルです。加速感、つかまりはトップクラスで軽快に振り抜けます
『USTマミヤ:リンク レッドEX 5S』 振動数 231 cpm
加速感と操作性を両立したバランス型
【筒】 手元がしっかりしていて振り遅れにくく、先端の硬さで方向性も良いです。ヘッドを走らせながら操作もできるバランスの良いモデルです
【小坂】 ドローが打ちやすいつかまりの良さがありつつ、弾道コントロールもできます。強い弾道で叩くほどに飛ばせることも魅力です
『日本シャフト:バルカヌス V520』 振動数 219 cpm
軽快にヘッドが走りながら弾道が低めに抑えられる
【筒】 全体が軟らかめの設計で、しなやかに動いてヘッドを走らせてくれます。軽快な加速感がありつつも、インパクトでボールを押し込む感覚になります
【小坂】 軟らかくしなるのでとにかくスピードを上げやすいシャフトです。それでいて打ち出しが低めで強弾道が打ちやすいことが驚きです
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