YouTubeチャンネル「ホームレスが大富豪になるまで。」のナムさんが死去

YouTubeチャンネル「ホームレスが大富豪になるまで。」(登録者数37万人)の「ナムさん」が亡くなりました。
元ホームレス・ナムさんが死去
「ホームレスが大富豪になるまで。」は、横浜の関内で路上生活を送っていた元ホームレスのナムさん(69歳)のチャンネル。YouTubeの企画・制作を手がける株式会社こす.くまのディレクター・ヒヤマが、横浜の関内で段ボールで囲われた空間に座っていたナムさんに「一緒にYouTuberをやりませんか?」を声をかけたことがきっかけで開設されたチャンネルです。
このチャンネルは全ての利益を出演するホームレスに渡し、ホームレスのリアルな日常や、生活ぶりが変化していく様子を発信。2022年5月の活動開始からわずか2カ月で登録者10万人を達成するなど注目を集めました。ナムさんは2023年に家を契約して路上生活を卒業。以降は元ホームレスとして活動していました。
今年1月の動画を最後にYouTubeチャンネルの更新が止まっており、3月にはXにて「チャンネル運営に関して重要な事情」が生じていると報告していました。
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今月21日、「ホームレスが大富豪になるまで。」はYouTubeチャンネルを更新。1人で登場したディレクターのヒヤマは「皆さんに大切なご報告があります」と前置くと「僕自身まだ信じたくないのですが、ナムさんが旅立ってしまいました」と、ナムさんの訃報を伝えました。
ヒヤマによると、ナムさんは今年に入り体調が悪くなり、あっという間に容態が悪化してしまったのだとか。突然の出来事に、ヒヤマ自身も「信じられなかった」と衝撃だったことを打ち明けました。
ナムさんがいつ亡くなったかはヒヤマは言及していませんが、しばらく時間が経っているようです。報告が遅くなった理由としてヒヤマは、ナムさんの遺族を探していたことや、葬儀の後に報告しようと考えていたことを説明。本来親族以外は遺体を引き取ることができないため、身寄りのないナムさんは無縁仏として火葬される予定だったとのこと。しかしヒヤマが何度も警察や行政に訪問したところ、特例として遺族の許可あれば親族以外の引き取りを許可されたそうです。
親族からの許可が下りたことから、葬儀はヒヤマや生前に親交のあった人が執り行い、弔辞はヒヤマが読み上げました。
今後の収益はホームレス支援団体へ
ヒヤマは、
段ボールの中で寝ているナムさんに声をかけ、そこから始まったYouTuberという職業ですが、そこから「ヒカキン」(同1950万人)さんとコラボをし、お寿司を食べに行き、炊き出しをし、沖縄に旅行しに行き。色々ナムさんと出会わなければできなかったことがたくさんありました。
と振り返りつつも「もっと一緒にやりたいことがたくさんありました。本当に悔しいです」と後悔をにじませました。これまでの動画は残す方針とのこと。また、今後の収益は全てホームレス支援団体へ寄付するとしています。
その後、チャンネルには「最後の動画」として「視聴者の皆様へ。本当にありがとうございました。」と題した動画が公開されました。この動画では、ナムさんと生前親交のあった人からへ「ナムさんはどんな人物だったのか」「ナムさんとの思い出」をインタビュー。さらに葬儀や火葬への見送りのシーンも映されています。
最後には字幕で
ナムさん。出会ってくれて、ありがとうございました。あなたのことは、一生忘れません。寂しくなったら、またここで会いましょう。そしてあっちでも、一緒にYouTuberをやりましょう。
とナムさんへのメッセージを綴るとともに、出会った当初のナムさんの写真を添えて動画を締めくくりました。

記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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