大阪・関西万博の玄関口【大阪メトロ 夢洲駅】が「折り紙天井と光の演出」などの高評価でグッドデザイン賞を受賞!
大阪・関西万博は10月13日に閉幕し、会期中には約2500万人が訪れました。万博会場へのアクセス拠点として整備されたOsaka Metro 中央線夢洲駅が、2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。受賞の決め手となったのは、アルミ素材を折り紙状に加工した天井と、全長約55メートルの大型サイネージを連動させた、空間全体が一体的に感じられるユニークなデザインです。人の多寡にかかわらず、訪れる全ての人に統一された美しい体験を提供する設計が高く評価されました。
天井や光の演出・約55メートルのサイネージが評価
駅空間を特徴づけているのは、アルミ素材を折り紙の折り目のように加工した天井と、コンコース壁面に設置された全長約55メートルの大型サイネージです。天井には光や人の影が映り込み、サイネージの映像や色の変化と連動することで、通路全体が一体的に感じられるデザインとなっています。ホームは島式構造で、ホームドアの設置や光の誘導など、安全性と快適性の両立を図った構成です。

万博にあわせ供用開始「舞洲駅」
中央線は、これまで終点だったコスモスクエア駅から夢洲までの約3.2キロ区間が延伸され、万博開催にあわせて供用が始まりました。万博期間中は、会場への唯一の鉄道アクセスとして多くの来場者を輸送。新設区間では、反射素材や照明計画を組み合わせた演出が取り入れられています。
新型車両「400系」は安全性と快適性を高めるとともに、デザインを一新し、低床化や多言語案内、防犯カメラ、Wi-Fiなど最新設備を搭載。自動運転の実証実験など次世代技術の開発にも活用されているということです。

万博終了後の役割はIRの拠点
万博閉幕後の夢洲では、港湾や物流の機能を活かしながら、統合型リゾート(IR)を中核とした再開発が進められる見通しです。夢洲駅は、今後も観光や国際会議、イベントなどの主要動線を支える拠点として活用される予定です。万博会場跡地の一部活用やウォーターフロントの整備も検討されており、段階的に都市機能の集積が進むとみられます。
(参考)大阪万博の大屋根リングや跡地は?パビリオンは?夢洲に誕生する国際観光拠点のマスタープラン、IRと連携し”未来社会”へ
https://tetsudo-ch.com/13012919.html
Osaka Metro 中央線 夢洲駅のグッドデザイン賞受賞は、その革新的な空間デザインが、万博の玄関口としての役割と移動体験の価値を両立させた点が評価された結果です。折り紙のような天井と光の演出は、訪れる人々に感動を与え、万博閉幕後も夢洲地区の賑わいを支える未来の拠点となります。
なお、2025年度グッドデザイン賞は、この他にもJR西日本の特急「まほろば」と観光列車「はなあかり」、東武鉄道80000系、西武鉄道の「サステナ車両」8000系、近鉄8A系などが選ばれました。近鉄の昇降ロープ式ホーム柵や三菱電機のホームドア、JR東海とナビタイムの新幹線時刻表アプリなども受賞しています。
(写真:PIXTA、Osaka Metro)
鉄道チャンネル編集部
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記事提供元:鉄道チャンネル
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