代替えコースが見つからない? 開幕戦「ザ・セントリー」の開催が大ピンチ
9月、干ばつの影響で取水の問題が発生した米ハワイ州マウイ島。PGAツアーは2026年シーズンの開幕戦「ザ・セントリー」をカパルア・プランテーションコースでの開催を見送ることを発表した。
代替えとなるコースを探しているPGAツアーだが、決定から1か月が過ぎた現在も開催コースの発表はない。1月8~11日と開幕まで2か月半と迫る中、大会開催が危ぶまれている。
“フライドエッグゴルフ・ポッドキャスト”に出演した米ゴルフチャンネルなどでゴルフアナリストを務めるマーク・ロリフィン氏は「大会に見合ったコースを見つけるには、もうあまりにも時間がなさ過ぎる。2026年の開催は難しいだろう」とコメント。またゴルフウィーク誌など複数の米メディアも開催が厳しいという見通しを報じた。
米メディアではハワイ州での開催は次週に開催されるソニーオープン・イン・ハワイ(1月15~18日)の会場、ワイアラエCCで2週連続開催を除いては準備が難しく、ハワイ州以外では西海岸での開催で、ロサンゼルス、サンディエゴ、ラスベガスなどの候補も挙げられていた。
一方、今年1月に起きたロサンゼルスの山火事の影響で2月の「ジェネシス招待」も代替えコースでの開催が余儀なくされた。こちらは準備期間が1か月で、最終的には1月末にファーマーズ・インシュアランスを開催したコースで同じカリフォルニアのトーリーパインズGCとなった。
以前は前年度のツアー勝者のみが出場できる「トーナメント・オブ・チャンピオンズ」として知られてきた同大会は、1999年からハワイ州マウイ島の同コースで開催されてきた。
現在は前年のツアー勝者に加え、シグネチャーイベントとして前年フェデックスポイントランキング50位の選手が出場、賞金総額は2000万ドル(約30億円)となった。タイトルスポンサーを務めるセントリーは、ウィスコンシン州に本社を置く企業向けを主とした保険会社で、2035年までPGAツアーと契約をしている。
昨年の大会覇者は松山英樹。ディフェンディングチャンピオンとして2026年にプレーできるのか、PGAツアーからの公式発表はまだされていない。(文・武川玲子=米国在住)
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